安西篤子の作品
安西篤子の作品です。

作品名 発行年
燃える 北条政子 1976
野心 牧の方 1976
戦乱のかげに 千手前 1976
幼なじみ 巴御前 1976
愛を貫く 大姫 1976
化粧 1984
似たひと 1984
のぶよ 1984
壇の浦残花抄 2021
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燃える 北条政子 安西篤子 読売新聞社
あらすじ
 伊豆の豪族・北条時政の娘・政子は源氏の嫡流となる落人・源頼朝に恋に堕ちたが、頼朝はそれ以降幾人もの女性を愛した。それに対し政子は肝の太い大胆な行動でその女たちを対処していく…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・政子は頼朝と結婚し、鎌倉入りします。
 登場人物
北条 政子 頼朝の妻。時政の長女。
源  頼朝 伊豆に流刑中の源氏の御曹司。政子の夫。後の鎌倉殿。
北条 時政 伊豆国の豪族。政子の父。
伊東 祐親 伊豆国の豪族。時政の舅。
八重 祐親の娘。頼朝との間に子ができる。
山木 兼隆 伊豆国の目代。
牧  宗親 幕府の御家人。時政の義父。
亀の前 頼朝の愛妾。
大姫 頼朝と政子の長女。
源  頼家 頼朝と政子の長男。
源  実朝 頼朝と政子の次男。
公暁 頼家の子。実朝の猶子。鶴岡八幡宮別当。
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野心 牧の方 安西篤子 読売新聞社
あらすじ
 明治の文豪・坪内逍遥は戯曲「牧の方」を描く際にシェイクスピアのマクベス夫人を念頭に置くという。実際のところ牧の方は、日本の女性としては珍しい強い野心と冷徹な魂の持ち主であった…。

 作品の舞台
 鶴岡八幡宮・・・政子の安産祈願のため、参詣道(段葛)が作られます。
 登場人物
牧の方 時政の後妻。
北条 時政 牧の方の夫。鎌倉幕府初代執権。
牧  宗親 幕府の御家人。牧の方の父。
北条 政範 時政と牧の方の長男。
北条 政子 時政の長女。
北条 義時 時政の次男。
平賀 朝雅 牧の方の娘婿。京都守護。
源  頼朝 鎌倉幕府初代将軍。政子の夫。
源  頼家 頼朝の嫡男。
源  実朝 頼朝の四男。
坊門の姫 実朝の正室。
比企 能員 幕府の御家人。頼家の乳母夫で舅。
畠山 重忠 幕府の御家人。時政の娘婿。
坪内 逍遥 明治の文豪。
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戦乱のかげに 千手前 安西篤子 読売新聞社
あらすじ
 鎌倉へ送られてきた平家一門の将・平重衡は奈良・興福寺や東大寺を焼き討ちにしたため、死罪は免れない状態だった。そんな彼のもと、身のまわりの世話役の女房として千手前が送られてきた…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・捕らえられた重衡が送られてきます。
 登場人物
千手前 重衡の身の回りの世話をする女房。政子付きの女房。
平  重衡 清盛の五男。捕縛され鎌倉へ送られてきた。
平  清盛 重衡の亡父。巨大な権力者。
北条 政子 頼朝の妻。
源  義経 頼朝の異母弟。政子の義弟。
工藤 祐経 幕府の御家人。
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幼なじみ 巴御前 安西篤子 読売新聞社
あらすじ
 木曽の山中で暮らす巴は木曽の豪族・中原兼遠の娘。預けられた源氏の嫡流・木曽義仲とは乳兄妹であり幼なじみでもあった。

 作品の舞台
 鎌倉・・・義仲追討のため、義経を大将とした幕府軍を送ります。
 登場人物
巴御前 兼遠の娘。美しき姫武者。
木曽 義仲 木曽へ預けられた源氏の嫡流。
中原 兼遠 木曽の豪族。
樋口次郎兼光 兼遠の次男。義仲の側近。
今井四郎兼平 兼遠の四男。義仲の側近。
落合五郎兼行 兼遠の五男。
清水冠者義高 義仲の長男。
木曽四郎義宗 義仲の次男。
義仲の娘。頼家の側室。
源  頼朝 義仲の従兄弟。鎌倉殿。
源  義経 頼朝の異母弟。義仲の従兄弟。義仲追討軍の総大将。
御田八郎師重 義仲追討軍の将。剛の者。
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愛を貫く 大姫 安西篤子 読売新聞社
あらすじ
 病弱な長女・大姫に対して母・政子は非常に気を使っている。なぜか政子は自分が産んだ男子より女子に多くの愛情を注ぐ甘い母親なのだ…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・義仲の嫡男・義高が鎌倉へ送られてきます。
 登場人物
大姫 頼朝と政子の長女。病弱の身。
源  頼朝 大姫の父。鎌倉幕府初代将軍。
北条 政子 大姫の母。頼朝の妻。
清水冠者義高 大姫の許婚。義仲の嫡男。
海野小太郎幸氏 義高の従者。
木曽 義仲 頼朝の従兄弟。義高の父。
堀  藤次 幕府の御家人。
一条 高能 大姫の従兄。
後鳥羽天皇 第82代天皇。
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化粧 安西篤子 集英社文庫
あらすじ
 三輪家の嫁・加寿子は夫・娘・姑と4人で鎌倉で暮らしているが、夫とも姑ともしっくりいっていない生活を送っていた。二人とも彼女をお手伝いさん程度にしか思っておらず、彼女や彼女の親族たちを毛嫌いするのだ。そんな生活の中で加寿子は次第に気持ちが揺らいでいき、さらに彼女の周辺に現れた従兄弟でプロカメラマンの多津矢や、彼の助手・関口、妻子ある絵描きの高口など数々の男たちに心が傾いていく…。

 作品の舞台
 扇ヶ谷・・・三輪信一邸があります。
 光明寺・・・多津矢は加寿子を連れて寺の山門の撮影に行きます。
 壽福寺・・・加寿子は関口に会うために寺に向かいます。
 長谷・・・加寿子が料理の稽古を行う友人宅があります。
 光則寺・・・加寿子と友人が料理の稽古の帰りに寄ります。
 光照寺・・・加寿子と高口が門前で待ち合わせをします。
 小町通り・・・石原と加寿子は小町通りの喫茶店に入ります。
 登場人物
三輪 信一 T製作所資材部一課長。36歳。鎌倉市扇ヶ谷に住む。
三輪加寿子 信一の妻。
三輪 美貴 信一と加寿子の娘。幼稚園年長組。
三輪 滝子 信一の母。加寿子の姑。信一夫妻と同居。
多津矢 加寿子の母方の従兄弟。プロカメラマン。
関口  守 多津矢のアシスタント。カメラマン志望。
加寿子の父。
従弟 加寿子の父方の従弟。結婚式を行う。
新婦 従弟の新妻。父が高級官吏。
秀子 従弟の姉。
高口 絵描きで美術教師。
高口 秀子 高口の妻。暗い印象を持つ。
高口 百合 高口の娘。幼稚園児。
道子 秀子の妹。25~6歳。姉同様暗い印象を持つ。
葉山 信一の亡父の友人。医大教授。
石原夫人 加寿子のママ友。
ユミ 小町通りにある喫茶店のウエイトレス。
長谷にある「榊精神神経科医院」の院長。
看護婦 「榊精神神経科医院」の看護婦。
老人 寿福寺を散歩中の老夫婦。
本田 T製作所の取引先の下請けメーカーの営業マン。
瀬本 T製作所資材部の社員。信一の部下。
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似たひと 安西篤子 集英社文庫
あらすじ
 小町通りで革細工の店を営む久慈泰子は、ある日店の近くで一人の男性の姿を見かけた。その男は高校時代の親友・速水浩子の兄・克之だった。かつて泰子は克之のことが好きだったが、彼が結婚してしまったため気持ちを抑えていた・・・。


 作品の舞台
 小町通り・・・泰子が営む「革の店クーペ」や、伯父、克之と食事をした小料理屋「喜多むら」があります。
 登場人物
久慈 泰子 小町にある「革の店クーペ」の女性店主。34歳。長野県出身。
めぐみ 「革の店クーペ」の店員。泰子の革細工の弟子。伊勢原の生まれ。
工藤 マリ 泰子の革細工の師匠。50歳代の小太りの夫人。かつて泰子はマリの高弟だった。
松本 藤沢に住む泰子の母方の伯父。弁護士。上京してからの泰子の父親代わり。
速水 浩子 泰子の高校時代の親友。
速水 謙一 浩子の長兄。長野在住。浩子は泰子と結婚すると思っていた。
速水 克之 浩子の次兄。泰子の憧れの的だった。
速水 加代 克之の妻。
克之の娘。10歳。
カズ めぐみの悪友。
高校生 めぐみと同じ高校の後輩。
芦田 めぐみの幼馴染みの許婚。伊勢原の農家の息子。
谷口 N汽船の船員。
女中 箱根の宿「清月」の女中。
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のぶよ 安西篤子 集英社文庫
あらすじ
 文学同人会の例会の二次会で立ち寄った路地裏の居酒屋で、女性編集者の辻淳子は店で働く少女・のぶよと出会った。そして淳子のことを尊敬しているという彼女と次第に気心が知れるようになった。ある日淳子は彼女のお見合いに付き添うことになったが、自分は不倫の関係を続けているため、気が引ける思いでついていくことになった…。


 作品の舞台
 由比ガ浜・・・同人雑誌「海人」の月例会が行われた寿司屋があります。
 御成・・・のぶよが働く小料理屋「五郎」があります。
 長谷・・・木村進吾宅があります。
 光則寺・・・淳子と進吾が散策します。
 長谷寺・・・淳子と進吾が散策します。
 二階堂・・・杉田の家があります。
 登場人物
辻  敦子 同人誌「海人」の文学同人会員。37~8歳。出版社に勤める女性編集者。
木村 進吾 淳子の愛人。国文学の評論家。元・S大助教授。
木村夫人 進吾の妻。病弱。愛媛県出身。
主人 御成の路地裏にある小料理屋「五郎」の主人。30歳前後の二枚目。
おかみ 「五郎」の女将。主人の妻。
ユカ 主人とおかみの娘。
のぶよ おかみの妹。「五郎」の店員。17~8歳に見えるが、実際は22歳。
杉田 文学同人会員。女性挿絵画家。
文学同人会員。70歳過ぎ。元・工務店社長。
M子 文学同人会員。女子大生。
小山 邦夫 文学同人会員。「海人」の編集委員。元・新聞記者のコラムニスト。。
文学同人会員。「海人」の編集委員。
文学同人会員。70歳過ぎ。
鶴田 のぶよの見合い相手。25歳。警察官。
カメラマン 淳子が勤める出版社と付き合いの多いプロカメラマン。
地方紙の新聞記者。
地方紙の支局の記者。