犬猫先生シリーズ
 犬語・猫語を研究しているため「犬猫(けんびょう)先生」と呼ばれる高校教師・大苗五郎が飼い猫・トミー、飼い犬・スージーとともに事件を解決する作品。人間が犬や猫など動物たちと話をして事件を解決するといういささか現実離れした内容ではあるが、推理ファンタジーとしては楽しめる。
作品名 発行年
犬猫先生探偵記 1987
犬猫先生と金田一探偵 1987
犬猫先生のUFO推理 1988
犬猫先生VS殺人鬼 1988
犬猫先生推理旅行記 1989
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 登場人物(レギュラー)
大苗 吾郎 私立鎌倉光風学園高校教諭。犬語・猫語を研究しているので「犬猫先生」と呼ばれる。基夫が住む小山田邸で暮らす。
トミー 吾郎が飼うメス猫。吾郎と話をしながら事件解決に協力する。本名は「トラム」。
スージー 吾郎が飼うメス犬(秋田犬)。吾郎と話をしながら事件解決に協力する。本名は「スイム」。
小山田基夫 吾郎の教え子。光風学園高校2年生。あだ名は「モッペル」。両親が急死した為、吾郎と暮らす。
緑川月夜子 小山田邸の隣人。吾郎のファン。芳香女子大学に通うお嬢様学生。
緑川 月夜子の父。大日本銀鉱㈱社長。
緑川 昭代 月夜子の母。
よし子 緑川邸の住み込みのお手伝い。30歳。
一文字沙由美 一文字産婦人科医院院長。吾郎のファン。
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犬猫先生探偵記 斎藤 栄 双葉文庫
あらすじ
 ある日の夜、鎌倉光風学園に隣接する建覚寺の紫水殿から、釈迦立像が盗まれた。そしてその嫌疑が、当夜宿直をしていた教諭・大苗五郎にかけられてしまった。そこで犬語・猫語が話せる吾郎は、飼い犬のスージー、飼い猫のトミーや教え子の小山田基夫たちと協力して、嫌疑を晴らすべく事件の真相を探ろうとするのだが・・・。


 作品の舞台
 雪ノ下・・・小山田邸、緑川邸、一文字産婦人科があります。
 
建覚寺・鎌倉光風学園・・・基夫が通う鎌倉光風学園高校(架空の高校)は、建覚寺(架空の寺)に隣接しています。

鎌倉には建長寺に隣接する鎌倉学園高校があります。
 七里ガ浜・・・第1の殺人事件がおきます。
 鉄の井・・・犯人を追った基夫は鉄の井を左折し、八坂神社の角を曲がり、壽福寺の裏へ向かいます。
 源氏山・・・誘拐された月夜子が無事発見されます。
 鎌倉花火大会・・・第2の殺人事件がおきます。
 登場人物     レギュラー登場人物はこちら
古川 鎌倉光風学園高校校長。
南村 元・鎌倉光風学園高校副校長。
善沢  正 現・鎌倉光風学園高校副校長。
栗田 友一 鎌倉光風学園高校事務職員。
佐々木良三 鎌倉光風学園高校父母の会会長。
峰島  茂 鎌倉光風学園高校父母の会副会長。弁護士。
浅田 吾一 鎌倉光風学園高校
キロ トミーの友だち猫。野良猫。
ランマー スージーの友だち犬。野良犬。
チィチィ 小山田邸に住みつく親分肌のネズミ。
キーキー 留置場の天井に住みつく家ネズミ。
雲井 小山田邸の5件向こうの住人。
菅原 文平 工藤エレキサービス店主。35歳。
義全 秩父にある紅蓮寺の住職。
平林 飯能市のガソリンスタンド店員。
竹山 鎌倉署警部。
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犬猫先生と金田一探偵 斎藤 栄 光文社文庫
あらすじ
 教え子の時山圭太の姉・しぐれの披露宴に出席することになった吾郎は、式場で探偵の金田一耕助と出会った。そしてその8日後、再び金田一と会うこととなったが、それは悲惨な事件絡みだった。しぐれの夫・古沢康夫が自宅に友人たちを招いたのだが、鐘楼へ上がろうとした際、しぐれが転落してしまったのだ・・・。


 作品の舞台
 雪ノ下・・・小山田邸や古沢邸、緑川邸、一文字産婦人科があります。
 登場人物     レギュラー登場人物はこちら
時山 圭太 吾郎のクラスのクラス委員。
時山しぐれ 圭太の姉。
古沢 康夫 インテリアデザイナー。しぐれの結婚相手。
古沢 康道 康夫の父。現古沢邸を建てた明治の元勲の次男坊。
貝塚 茂子 古沢邸の住み込みのお手伝い。
二上 和枝 古沢邸の通いのお手伝い。
みけ 古沢邸の飼い猫。いくつかの虐待を受けていた。
藤川 友由 康夫の悪友「山賊」の一人。投石が得意。
林  十郎 康夫の悪友「山賊」の一人。ロープ使いが得意。
上倉 正二 康夫の悪友「山賊」の一人。日本刀マニア。
等々力 神奈川県警警部。等々力大志(横溝正史作品中の「等々力警部」)の息子。
金田一耕助 もじゃもじゃの頭の探偵。
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犬猫先生のUFO推理 斎藤 栄 双葉文庫
あらすじ
 源氏山にススキを取りに行った基夫とトミーは、そこで丸い火の玉のようなものを見た。そこで基夫たちは自宅に戻り吾郎にその話をすると、再び源氏山に向かったが、今度はそこで物を言わない一人の少女を発見する・・・。


 作品の舞台
 雪ノ下・・・小山田邸、緑川邸、一文字産婦人科があります。
 
源氏山・・・基夫とトミーは、お月見に供えるススキを取りに行くため、源氏山に向かいます。
 長谷・・・「山中組」事務所が入っているマンション「ピース」があります。
 鎌倉山・・・佐々友良里は、緑川邸から鎌倉山の警察職員厚生寮へ移されます。
 登場人物     レギュラー登場人物はこちら
佐々友良里 源氏山で発見された話をしない少女。
キロ トミーと仲がいい牡ネコ。
メロス スージーと仲がいい牡イヌ。
ケント スージーと顔見知りの紀州犬。
ラッシー スージーと顔見知りのイヌ。
トル スージーと顔見知りのイヌ。
パポ 月夜子が飼っているインコ。
鈴原 一文字産婦人科医院主任看護婦。
金高日出雄 経済評論家。鎌倉光風学園高校父母の会会長。
金高 喜枝 日出雄の妻。
金高 良雄 日出雄の養子。鎌倉光風学園高校生徒。
亀本 孝男 鎌倉光風学園高校父母の会副会長。
亀本 孝一 孝男の息子。
堀井 浩子 銀座のクラブ「はなびら」のホステス。日出雄の愛人。
森川 七郎 麻薬密売グループ「RX」リーダー。
小林のぶ子 七郎の愛人。
竹原 二郎 「RX」メンバー。七郎の手下。
山中 武夫 暴力団「山中組」組長。
立花 吉茂 地上げ屋。
増井 重朗 「三友証券」社長。
草加 十郎 「三友証券」会長。
加賀川 実 「三友証券」専務。
浜田 鎌倉光風学園高校世界史教師。
鎌倉署警部。
和田 鎌倉署刑事。
大倉 執刀医。医学博士。
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犬猫先生VS殺人鬼 斎藤 栄 双葉文庫
あらすじ
 6月のある日、鎌倉市長宛に「殺人鬼」と名乗る差出人から一通の手紙が届いた。手紙の内容は福祉予算を倍額にしないと犠牲者がでるというものだった。単なるイタズラと思われていた脅迫状だったが、やがて第一の犠牲が鎌倉市役所の前に置かれることとなった。その犠牲となったのは、首を切られて殺された月夜子の飼うインコのグリンだった・・・。


 作品の舞台
 雪ノ下・・・小山田邸、緑川邸、一文字産婦人科があります。
 七里ガ浜・・・片岡邸、町中邸があります。
 登場人物     レギュラー登場人物はこちら
グリン 月夜子が飼うアオボウシインコ。
ミュー モッペル邸付近に住むおばさん猫。
キジおば ミューの親友猫。
クロッタ モッペル邸付近に住む気のいいカラス。
高木 兵一 モッペル邸の近所に住む老人。
高木 亜里 兵一の孫。足が悪い。
西田 健三 鎌倉市長。
大和久 清 鎌倉市役所秘書課長。
町中 鎌倉市議。
町中 美代子 町中市議の妻。
シロ 町中市議が飼う犬。
スポット シロの甥犬。
原山 三郎 鎌倉新聞社主筆。
地引 良夫 鎌倉新聞社社長。
広井 鎌倉新聞社記者。
刈田もり子 「鎌倉ペットを守る会」事務局長。
片岡 鎌倉光風学園高校美術教師。仇名は「カッパ」。
皆川  進 鎌倉市民党党首。
竹山 鎌倉署警部。
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犬猫先生推理旅行記 斎藤 栄 双葉文庫
あらすじ
 大苗吾郎は動物に関わる事件を解決するため、茨城や静岡に向かい数々の謎を解決していた。そんな中、鎌倉でも愛犬と散歩中だった女子大生・旗山なおみが暴漢に襲われた。近くに居合わせたことからその事件にも巻き込まれてしまった吾郎だったが・・・。
 犬猫先生シリーズ最後の事件。


 作品の舞台
 雪ノ下・・・小山田邸、緑川邸、一文字産婦人科があります。
 登場人物     レギュラー登場人物はこちら
旗山なおみ 向南大学文学部英文科学生。20歳。
リリ なおみが飼うダックスフンド。
桜木 一文字産婦人科医院看護婦。22歳。
タマ トミーの友だち猫。
トルトル トミーの友だちネズミ。
ピョン ヒキガエル。トンビに襲われ死亡。
ノロ 月夜子が飼うカメ。死亡。
ヒーラー キリギリス。
サブ 目黒の野良犬。
クロ 鎌倉の野良犬。
古川 鎌倉光風学園高校校長。
小笠原丈太郎 元・神奈川県議。
小笠原房子 丈太郎の妻。
小笠原澄子 丈太郎の長女。
小笠原陽子 丈太郎の次女。27歳。
殿中 二郎 丈太郎の私設秘書。
森下 静岡の「大御所不動産」社長。
青柳 英子 静岡の「大御所不動産」事務員。
鈴木 弁三 小田原のかまぼこ製造「鈴弁」社長。大苗の友人。
隅川 省二 帝東大学絵画部部長。経済学部4年。
峰  建男 帝東大学絵画部副部長。
丘   光 帝東大学絵画部部員。
江島文太郎 日南商事社長。
水野  守 太陽団地に住むサラリーマン。
道仙 圭三 馬車道の紳士服店「米国屋」店長。大苗の友人。
森田 弘一 「米国屋」店員。35歳。
有藤 春雄 日暮里に勤めるサラリーマン。
正木  茂 横浜に住む貿易商。
立野 一三 横浜に住むサラリーマン。
眉村 重子 水商売の女。
鎌倉署警部。
増井 鎌倉署警部。