. |
|
|
あらすじ
私が大森の友人宅を訪ねようとしたとき、高木と出会った。すると高木も大森へ出かけると言い出した。駅で高木が買ってきた切符は「2等車」。私は成金ぽい印象が強い2等車が嫌いなのだが、高木にはこの電車の2等車に乗る理由があるようだった…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・高木は鎌倉から東京へ戻る途中、浜野の娘を見かけます。
|
|
登場人物 |
私 |
物語の語り手。 |
高木 |
私の友人。小説家。 |
浜野 |
高木の下宿先の近所に住む男。 |
娘 |
浜野の娘。 |
友人 |
大森に住む私の友人。 |
|
. |
|
|
あらすじ
孝太郎が下宿している家主の恒雄は、妻である富子の過去の恋愛遍歴を知らないと本当に愛することができないと悩んでいた。そんな彼の告白に孝太郎は動揺していた。昨晩彼は富子の過去を知ってしまい、さらに同情しキスまでしてしまったからだった…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・恒雄は気晴らしに一人で鎌倉へ遊びに行きます。
|
|
登場人物 |
孝太郎 |
求職中の男。 |
恒雄 |
孝太郎の親戚。会社重役。孝太郎の下宿先の家主。 |
富子 |
恒雄の妻。 |
つね |
女中。 |
|
. |
|
|
あらすじ
私は鎌倉に住む友人宅から帰宅する途中の汽車内で、自ら描く小説の構想を練ることに苦悩していた。中でも登場人物の女性「みさ子」を描けずにいたのだ。すると私の斜め向かいに座る女性が「みさ子」のイメージとピッタリだったことに気づいた…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・私の友人が住んでいます。
|
|
登場人物 |
私 |
東京に住む小説家。 |
友人 |
鎌倉に住む私の友人。 |
洋画家 |
郊外に住む私の友人。女性洋画家。 |
N夫人 |
洋画家の友人。歌人。 |
女中 |
汽車の乗客。料理屋の女中。 |
番頭 |
汽車の乗客。女中の連れ。 |
実業家 |
汽車の乗客。 |
青年 |
汽車の乗客。文学通。 |
会社員 |
汽車の乗客。 |
海軍士官 |
汽車の乗客。 |
みさ子 |
私の小説の登場人物。劇団員。 |
大学生 |
私の小説の登場人物。みさ子の恋人。 |
劇作家 |
私の小説の登場人物。 |
|
. |
|
|
あらすじ
子供が多くいることは家族の繁栄につながるという信念を持つ津田洋造は妻の他に妾を複数持ち、八男五女の子供をつくっていた。ある日、彼はばらばらに住んでいる子供たちを一同に集める会を開きたいというが、本妻の八重子は反対した…。
|
|
作品の舞台 |
腰越・・・江ノ島につながる橋の上で、洋造は腰越の山々を眺めます。
|
|
登場人物 |
津田 洋造 |
津田家当主。40歳。 |
津田八重子 |
洋造の妻。 |
津田 一郎 |
洋造の長男。小学5年生。 |
津田 二郎 |
洋造の次男。 |
津田 三郎 |
洋造の三男。 |
津田 四郎 |
洋造の四男。 |
津田 五郎 |
洋造の五男。 |
津田 六郎 |
洋造の六男。 |
津田 七郎 |
洋造の七男。 |
津田 八郎 |
洋造の八男。 |
津田 春子 |
洋造の長女。 |
津田 冬子 |
洋造の次女。八重子の唯一の子供。幼稚園児。 |
津田 梅子 |
洋造の三女。 |
津田 秋子 |
洋造の四女。 |
津田 桃子 |
洋造の五女。 |
お常 |
洋造の妾。津田家の小間使い。 |
お千代 |
洋造の妾。腕相撲が強い。 |
お蔦 |
洋造の妾。大阪に住む。 |
道子 |
洋造の大学時代の恋人。 |
静子 |
洋造の伯父の末娘。 |
綾子 |
静子の同窓。女学校を卒業したばかり。 |
銀杏返の女 |
江ノ島で出会った子連れ女。 |
|
. |
|
|
あらすじ
非合法に金を得て東京に戻ってきた坪井宏は、恋人の富永郁子と将来農園経営をして暮らそうとしていた。しかし、想像以上に資金面に難があることがわかってきた頃、2人の前に岡部周吉が現れた…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉山・・・宏と郁子は、鎌倉山のロッジに車を止め将来を語り合います。
|
|
登場人物 |
坪井 宏 |
農園経営を目指すルンペン。 |
富永 郁子 |
宏の恋人。 |
岡部 周吉 |
郁子の知人。 |
お幾 |
小料理店「みます」の女将。 |
みよ子 |
お幾の娘。 |
平野 亮二 |
周吉の知人。 |
村尾 庄司 |
「みます」の客。 |
島村 陽一 |
「みます」の客。 |
|
. |
|
|
あらすじ
終戦後の暮れに父を亡くし、失意の日々を送っていた山川正太郎は突然ささやかな宴を催した。そして酒量が増えるにつれ客たちも徐々に退席し、気がつくと残っていたのは加納春子ただ一人となっていた…。
|
|
|
登場人物 |
山川正太郎 |
会社経営を父から引き継ぐ男。独身。 |
加納 春子 |
未亡人。眉の右上に大きな痣がある。40歳すぎ。 |
加納 信一 |
春子と戦死した前夫との子供。 |
山川 正吉 |
正太郎の父。昭和20年暮れに肺炎で死亡。 |
塚本 堅造 |
正吉の部下。 |
上原 稔 |
山川家所有のミガキ鋼板工場の工場長。 |
本間 利行 |
某政党の総務。 |
野島 |
正太郎の親友。実業家。 |
曽田 |
正太郎の親友。科学者。 |
中田 |
正太郎の親友。文学者。 |
|
. |
|
|
あらすじ
草光保治は終戦後に復員し、2年半ぶりに東京へ帰ってきた。未だにぼんやりとした感情しか持たない彼には、ひとつの心像があった。それは白藤が咲く家で暮らしていた想い人・細川美代子の事だった…。
|
|
作品の舞台 |
大船・・・保治は大船と横浜の間の車窓に、白藤の花を目にします。
|
|
登場人物 |
草光 保治 |
復員してきた青年。 |
細川美代子 |
目黒に住む保治の想い人。母方の遠縁。肋膜炎を患い病死。 |
細川 耕一 |
美代子の亡兄。戦死。 |
細川 耕次 |
美代子の弟。 |
母 |
保治の母。 |
妹 |
保治の妹。 |
|
. |
|
|
あらすじ
私は研究生活に疲れ、酒に溺れた無気力な生活をひと月ほど過ごしていた。その際、私のことを心配して助手の久子が見舞に来たりしてくれているのだが、私としては自分の孤独な世界に足を踏み入れてほしくはないのだ。そしてそんな私の夢の中に出てくる「清子」という女性は、私のことを黙って微笑んで見守ってくれるているのだ…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・肺病を患った清田のおばさまが転居します。
|
|
登場人物 |
私 |
政治学者。50歳近い。 |
久子 |
私の助手。私と男女の関係にある。30歳過ぎ。 |
婆や |
私の世話をする老女。 |
西岡 |
私と同居する親戚。 |
西岡夫人 |
西岡の妻。私にしきりに縁談を持ち込む。 |
清田のおばさま |
久子を愛していた未亡人。故人。 |
尾形 |
私の研究所仲間。研究者。 |
杉山 |
研究所の出資者。 |
保倉の息子 |
近所に住む少年。奇怪な身なりで半狂人。 |
別所 |
私の友人。文学者。故人。 |
|
. |
|
|
あらすじ
志村圭介は親の遺産を糧に自由奔放な生活を過ごし、たまに出席する会合などでは、人妻であろうと独身であろうと構わず女性たちに声をかけ浮き名を流していた。そんな彼の存在を良しとしていなかった今井房代は一計を案じて諌めようとするのだが…。
|
|
|
登場人物 |
志村 圭介 |
親の資産で道楽に興じる自称文化人。50歳過ぎ。 |
今井 房代 |
通信社の重役を夫に持つ夫人仲間の実力者。 |
武原 |
圭介の友人。 |
河口 |
圭介の友人。 |
吉岡 |
圭介の友人。 |
太田 |
房代の夫人仲間。 |
木村 |
房代の夫人仲間。 |
土屋 |
房代の夫人仲間。 |
中尾 |
房代の夫人仲間。 |
野田 |
房代の夫人仲間。 |
有松 |
房代の夫人仲間。 |
久木 |
房代の夫人仲間。未亡人。 |
|
. |
|
|
あらすじ
佐伯昌作は盛岡生まれで貧しい家庭で育った青年だ。中学2年生で母を亡くして以降、母の友人の片山家で世話になっている。昌作は定職に就かず、友人から請け負う簡単な翻訳の手伝いで質素に暮らしているが、そんな姿を見た片山家の息子・禎輔は彼に福岡の炭鉱の事務係の職を紹介した。しかし昌作はそれを家から厄介者を追い出したいからだと勘違いしてしまう・・・。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・俊彦は沢子を連れて鎌倉へ行く予定でした。
|
|
登場人物 |
佐伯 昌作 |
盛岡生まれの貧乏青年。翻訳や詩が好き。 |
母 |
昌作の亡母。中学2年時に亡くなる。 |
片山 |
昌作の養父。天涯孤独となった昌作を支援する。 |
片山 禎輔 |
片山の息子。 |
片山 達子 |
禎輔の妻。 |
橋本 沢子 |
喫茶室「柳容堂」の女中。昌作の想い人。元・婦人雑誌記者。松本の画塾の塾生。富山生まれ。 |
春子 |
「柳容堂」の女中。 |
宮原 俊彦 |
「柳容堂」の常連客。文筆家。 |
時枝 |
福岡・直方にある炭鉱の女主人。片山の友人。 |
上田 |
禎輔の仕事相手。 |
松本 |
沢子が通う画塾の講師。 |
小林 |
松本の画塾の塾生。 |
中西 |
俊彦の友人。 |
妻 |
俊彦の妻。病弱。 |
女将 |
小料理店「みよし」の女将。 |
木和田五重五郎 |
昌作が乗り合わせた電車の乗務員。 |
老人 |
印半纏を着た電車の乗客。 |
|
|
|