. |
|
|
あらすじ
加藤は復員後、生きるために窃盗団の手伝いをするがヘマをしてその結果、親友の立花の命を失ってしまった。それにより真面目に働こうと気持ちを入れ替えた加藤は、「立花」と名前を変え西洋美術評論家の大家・漆原善平邸に居候をすることになった…。そんな加藤に立花の死を疑う多和が付きまとうのだが…。
|
|
作品の舞台 |
北鎌倉・・・加藤が居候する漆原善平邸があります。
大船駅・・・加藤は佐喜子と再会します。
由比ガ浜・・・佐喜子が経営する海辺の喫茶店「トロカデロ」があります。
長谷・・・五井の家があります。 |
|
登場人物 |
加藤 徳基 |
復員後、漆原邸に善平の助手として居候する。「立花徳基」として生きていこうとするが…。 |
立花 徹 |
加藤の友人。共に窃盗団に手を貸し命を落とす。 |
立花 加代 |
徹の妻。実家に疎開する。 |
老婆 |
加代の母。実家で加代と暮らす。 |
佐喜子 |
徳基の学生時代の片想い相手。由比ガ浜にある喫茶店「トロカデロ」の女店主。 |
小穴 |
徳基の親友。小説家。学生時代は徳基と同じ蹴球部。 |
竹井 |
徳基・小穴の蹴球部の先輩。佐喜子の元夫。離婚後、子どもを一人預けている。 |
漆原 善平 |
北鎌倉に住む西洋美術評論家。 |
漆原夫人 |
善平の妻。 |
老母 |
善平の老母。花牌が好き。 |
尾澤 鶴松 |
都内杉並に住む善平の友人。踊りの振付師。老母の花牌のカモ。 |
多和民三郎 |
立花の親友。会社重役。 |
兄 |
徳基の兄。県立一中出の秀才。 |
弟 |
都内大森に住む佐喜子の弟。 |
登美子 |
徳基の同棲相手。淫売女。通称「トミー」。 |
五井 |
長谷に住む銘菓の子息。「トロカデロ」のボーイでスポンサー。 |
親分 |
窃盗団の親玉。 |
子分 |
親分の手下。 |
主婦 |
徳基の下宿の大家の奥さん。 |
|
. |
|
|
あらすじ
鎌倉に住む順は41歳の時に結核を罹し、額田サナトリウムで療養することになった。見舞いに来る友人たちや病院近くの風景の移り変わりに物想う順だったが…。
|
|
作品の舞台 |
善応寺谷・・・高見順邸があります(現・鎌倉市山ノ内)。
円覚寺・・・順が散歩に行きます。
大町・・・順は胸を患い額田サナトリウムに入院します。
|
|
登場人物 |
高見 順 |
鎌倉・善応寺谷に住む小説家。結核を患い大町の額田サナトリウムで療養する。 |
K |
順の友人。 |
原 |
順の友人。 |
志賀 直哉 |
小説家。 |
里見 弴 |
小説家。 |
川端 康成 |
小説家。 |
菊岡 久利 |
小説家。 |
広津 和郎 |
小説家。 |
今井 邦子 |
小説家。歌人。 |
神近 市子 |
小説家。婦人運動家。 |
寺田 寅彦 |
俳人。物理学者。 |
出 隆 |
哲学者。 |
谷川 徹三 |
哲学者。 |
新田 潤 |
小説家。 |
武田 文章 |
小説家・武田麟太郎の長男。 |
小穴 隆一 |
洋画家。 |
小野賢一郎 |
俳人。雅号は「蕪子」。 |
池田 克己 |
詩人。 |
髙橋 宗近 |
詩人。 |
白雲堂 |
古美術商。 |
|
. |
|
|
あらすじ
学生時代むのボート部の懇親会へ出席した日下重吉は、友人の狭間や後輩の波多野とともに浅草レビューを見に行くことになったが、そこで出会ったのは、踊り子の宮島志津子だった…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・日下重吉宅があります。
円覚寺・・・志津子を鎌倉に招いた日下と波多野は、円覚寺を案内します。
由比ガ浜・・・志津子は海が見たかったので、三人で海岸へ行きます。 |
|
登場人物 |
日下 重吉 |
商事会社の嘱託。学生時代はボート部に所属。鎌倉に住む。 |
波多野俊彦 |
日下の後輩。元・ボート部。大学の助教授。逗子に住む。 |
狭間 |
日下の同級生。元・ボート部。私立病院の内科部長。 |
宮島志津子 |
浅草レビューの踊り子。20歳。 |
吉植 松雄 |
浅草レビュー文芸部の作家。通称「吉松っちゃん」。 |
宇佐美 |
浅草レビュー文芸部の作家。 |
上村 優子 |
お好み焼き屋「はの字」の女将。元・浅草レビューの踊り子。元・日下の愛人。 |
西原瑠璃子 |
浅草レビューの踊り子。吉植の愛人。 |
母 |
俊彦の母。 |
兄 |
俊彦の兄。日下の知人。 |
義姉 |
俊彦の義姉。兄の妻。 |
波多野美保子 |
俊彦の妹。17歳。 |
日下 妙子 |
日下の妻。銀座の喫茶店「ゾンネ」を経営。 |
A |
妙子の父。資産家。 |
女給仕 |
「ゾンネ」の給仕。女子学習院出の元陸軍中将令嬢。 |
H夫人 |
「ゾンネ」の客。 |
K大将 |
波多野の母の遠縁。 |
娘 |
K大将の娘。アーニー・パイルの踊り子。 |
K |
狭間の知人。作家。 |
看護婦 |
狭間の病院の看護婦。 |
S |
資産家。 |
小女 |
「はの字」の下働きの娘。 |
女中 |
合羽橋通りのどじょう屋の女中。 |
友人 |
日下の友人。新聞社勤務。 |
友人 |
日下の友人。通信社勤務。 |
|
. |
|
|
あらすじ
物書きの篠崎は半年ほどサナトリウムに療養した後、妻と共に北鎌倉の自邸に戻った。彼にとって半年間の療養生活は死を身近に感じるほど長い時間だったが、それ以上に永く時間を感じたのは、ビルマ戦線に従軍記者として派遣された時だった…。
|
|
|
登場人物 |
篠崎 |
北鎌倉に住む小説家。ビルマ戦線の従軍記者。 |
妻 |
篠崎の妻。篠崎の恩人の娘。 |
金山 |
ビルマ・ラングーンで篠崎と親しくしていた新聞記者。 |
操縦士 |
ビルマ・ミンガラドンの航空隊所属の操縦士。 |
女 |
操縦士の女。メッチーラの米商人の娘。 |
軍医 |
篠崎の隣室にいた入院患者。開業医。 |
妻 |
軍医の妻。 |
看護婦 |
篠崎が入院するサナトリウムの看護婦。 |
雑役婦 |
篠崎が入院するサナトリウムの雑役婦。 |
|
. |
|
|
あらすじ
浅草のストリップ劇場の踊り子たちが横須賀線の終電に乗って私の家に遊びに来るというので、私は北鎌倉駅まで迎えに行った。最終列車がホームに到着すると、どやどやと踊り子たちが降りてきて、他の乗客たちも目を丸くしていた…。
|
|
作品の舞台 |
北鎌倉・・・高見順邸があります。
海水浴場・・・翌日、踊り子たちは海水浴場に行きます。
|
|
登場人物 |
高見 順 |
物語の語り手。小説家。 |
水町 栄子 |
浅草にあるストリップ劇場の踊り子。 |
高槻 克郎 |
栄子の夫。レヴィウ劇場の俳優。ストリップ劇場の演出家。 |
K子 |
ストリップ劇場の踊り子。 |
S |
ストリップ劇場の踊り子。 |
|
. |
|
|
あらすじ
英文書籍の編集者・末松眞佐子の父の友人・椎野謙治は、西銀座の裏通りにいる大道易者の姿を見て非常に驚いた。それは元・陸軍少将でパリ大使館付き武官だった川尻泰輔の姿だったからだ。彼は戦犯として収監後、同僚に罪をなすりつけられ、現在では世間から隠れ住むような生活をしているのだ…。
|
|
作品の舞台 |
北鎌倉・・・泰輔の亡妻のお墓があります。
|
|
登場人物 |
末松眞佐子 |
英文書の編集部に働くOL。 |
末松 |
眞佐子の父。 |
妻 |
末松の亡妻。眞佐子の亡母。 |
末松 莭子 |
父の後妻。眞佐子の継母。淳二の実母。 |
末松 淳二 |
父の長男。眞佐子の異母弟。 |
鈴子 |
末松家の女中。 |
小西 卓也 |
劇作家。シナリオライター。末松・椎野とは高校の同級。 |
椎野 謙治 |
パリ大使館の外交官。。末松・小西とは高校の同級。 |
矢島 敏男 |
眞佐子の恋人。大学英文科の助教授。英文学翻訳家。 |
川尻 泰輔 |
西銀座の大道易者。元・陸軍少将。元・パリ大使館付き武官。戦犯となり隠遁生活をする。 |
遊天寺三郎 |
三光商事㈱専務。元・陸軍参謀。泰輔に戦犯の罪をなすりつけ、現在はキャバレーを経営。 |
名倉 |
三郎が経営するキャバレーの支配人。元・川尻兵団の将校。 |
鹿内 |
会社員。元・川尻兵団の将校。 |
重森 |
川尻の知人。商事会社社長。 |
佐伯 慶子 |
重森の亡姉。椎野の元愛人。 |
夫 |
慶子の亡夫。 |
長男 |
慶子の長男。 |
佐伯 英助 |
慶子の次男。画家。 |
駒井 |
眞佐子の上司。女性編集部長。 |
志貴つや子 |
泰輔の娘。逗子に住む。旧姓・川尻。 |
志貴 正彦 |
つや子の息子。泰輔の孫。 |
花輪 進 |
川尻家の近所に住む少年。正彦と同年代。 |
花輪 瀧子 |
進の母。広島市育ち。 |
野口 邦枝 |
西銀座のスタンドバー「アポロ」のホステス。通称「ノンちゃん」。 |
かをる |
「アポロ」のベテランホステス。 |
武智 |
かをるの恋人。 |
進藤 |
社団法人の理事長。西洋美術史の大家。 |
進藤夫人 |
進藤の妻。 |
進藤 秀治 |
進藤の息子。 |
宇津木幹夫 |
進藤の甥。会社員。 |
亮子 |
眞佐子の学生時代の友人。 |
留さん |
川尻の知人。バタ屋。 |
源さん |
川尻の知人。バタ屋。 |
今泉 |
作家。小西の友人。 |
|
. |
|
|
あらすじ
私が住む北鎌倉に東慶寺というお寺がある。寺には上海で客死した田村俊子や、ささきふさの墓がある。その俊子の仲間たちが、彼女の命日に合わせて境内に碑を建てるというのだ。そして建碑式の日、参列した私は寺の住職・井上禅定師から、茶室に向かう庭に咲くハナイカダの花を紹介された…。
|
|
作品の舞台 |
北鎌倉・・・高見順邸があります。
東慶寺・・・田村俊子・ささきふさの墓があります。
|
|
登場人物 |
高見 順 |
物語の語り手。小説家。 |
田村 俊子 |
小説家。故人。東慶寺に墓がある。 |
ささきふさ |
小説家。故人。東慶寺に墓がある。 |
井上 禅定 |
東慶寺住職。 |
湯浅 芳子 |
俊子の友人。翻訳家。 |
佐多 稲子 |
俊子の友人。小説家。 |
山原 鶴 |
俊子の友人。小説家。 |
尾崎 松枝 |
俊子の友人。小説家・尾崎一雄の妻。鶴の異母妹。 |
草野 心平 |
俊子の友人。詩人。 |
瀬戸内晴美 |
小説家。「田村俊子賞」受賞者。 |
池田 克己 |
詩人。上海の「大陸新報」の記者。 |
|
. |
|
|
あらすじ
村松梢風の葬儀委員をつとめることになった私は、式場でずっと立っていないといけないと思い、背広ではなくモーニングを取り寄せて着用した。そしてその2日後、友人の母の告別式があったが、礼服としてモーニングを着用して行ったら他の参列客はほとんどが普通に背広を着ていた…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉アカデミア・・・順が鎌倉大学校(後の鎌倉アカデミア)の講師になります。
|
|
登場人物 |
高見 順 |
物語の語り手。小説家。鎌倉アカデミアでは政治経済思想の講師。 |
村松 梢風 |
鎌倉に住む小説家。 |
服部 之総 |
歴史学者。鎌倉アカデミアでは日本近世史の講師。 |
中村 光夫 |
小説家。鎌倉アカデミアではフランス文学の講師。 |
吉田 健一 |
英文学翻訳家。鎌倉アカデミアでは英文学の講師。 |
|
|
|