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あらすじ
男5人・女2人の7人兄弟の安城家の四男・加島昌造は、沖津の待合に芸妓や幇間、遊び仲間たちを呼んではどんちゃん騒ぎを繰り返す放蕩三昧の作家だ。そんな彼の長兄・安城文吉が雑誌記者の萩原敏子と一緒に失踪してしまった。2人を心配する兄弟や家族、仕事仲間たち。しかし2人は軽井沢の別荘で縊死死体となって発見された…。
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作品の舞台 |
極楽寺・・・壬之助が静養する安城寺家の別荘があります。
扇ガ谷・・・昌造は作品を書くために旅館「清風園」に数日間逗留します。
雪ノ下・・・三勝が経営する料理屋兼旅館「三勝茶屋」があります。
七里ガ浜・・・文吉と昌造が砂浜を歩きながら語り合います。 |
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登場人物 |
安城 文吉 |
安城家の長男。作家。番町の本家に住む。 |
堀内 綾子 |
安城家の長女。堀内家に嫁ぐ。 |
安城壬之助 |
安城家の次男。鎌倉・極楽寺の別荘で静養中。 |
藤井萬喜子 |
安城家の次女。藤井家に嫁ぐ。 |
吉井 健吉 |
安城家の三男。新橋に勤める会社員。父方の祖母の生家で薩摩藩・吉井家を継ぐ。 |
加島 昌造 |
安城家の四男。放蕩作家。母の生家で南部藩・加島家を継ぐ。逗子市新宿に住む。 |
安城 隼夫 |
安城家の五男で末子。 |
安城 道夫 |
文吉の長男。 |
安城 信吉 |
文吉の次男。 |
安城 健三 |
文吉の三男。 |
安城茂登子 |
壬之助の妻。 |
安城八重子 |
壬之助の長女。 |
おしげ |
昌造の現在(2番目)の妻。 |
春江 |
昌造の元妻。 |
わか子 |
春江の妹。 |
加島 昌一 |
昌造の長男。 |
加島 欽造 |
昌造の次男。 |
加島 裕子 |
昌造の長女。 |
加島 敏三 |
昌造の三男で末子。 |
母 |
7兄妹の母。熱海の別荘で隠居生活。 |
安城 謙介 |
7兄妹の遠縁。分家筋。 |
松 |
加島家の女中。 |
萩原 敏子 |
文吉の愛人。出版社「女性主潮社」の記者。 |
萩原 親敦 |
敏子の夫。保険協会の理事。 |
落合 光恵 |
文吉の愛人。 |
久保 |
昌造の作家仲間で高校時代の友人。 |
北 繍太郎 |
昌造の作家仲間。先輩作家。 |
畠山 |
昌造の作家仲間。昌造と同年代。 |
宇田川 |
昌造の作家仲間。 |
井口 |
昌造の作家仲間。 |
高松 |
昌造の作家仲間。 |
小野 |
昌造の作家仲間。 |
河津 |
昌造の作家仲間。 |
小野田 |
昌造の作家仲間。 |
阪本三千子 |
昌造の作家仲間。 |
瑛龍 |
昌造の遊び仲間。芸妓。 |
三平 |
昌造の遊び仲間。幇間。 |
お民 |
昌造の遊び仲間。沖津の待合の女将。 |
歌川 |
昌造の遊び仲間。 |
貞城 |
昌造の遊び仲間。講釈師。 |
市川 鰕蔵 |
昌造の遊び仲間。歌舞伎役者。 |
三谷 |
昌造の遊び仲間。劇作家。 |
川崎 |
昌造の遊び仲間。若い歌舞伎役者。 |
村瀬 |
昌造の遊び仲間。日本書家。 |
佐山 俊次 |
昌造の遊び仲間。「日本劇場」支配人秘書。元・作家。 |
西山 普烈 |
昌造の書斎に通う混血児の不良青年。 |
武宮 |
西山の知人。昌造の書斎に西山と通う。 |
勝彌 |
瑛龍の朋輩。若い芸妓。 |
小なみ |
瑛龍の朋輩。若い芸妓。 |
丸二の兄 |
瑛龍の下働き。 |
おこう |
芸妓。有名な芸者家・間倉家の養女。 |
お富 |
芸妓。 |
鈴香 |
芸妓。 |
鶴代 |
芸妓。 |
愛香 |
芸妓。 |
お梅 |
芸妓。 |
お蘭 |
芸妓。お梅の妹。 |
三勝 |
鎌倉・雪ノ下にある「三勝茶屋」の女将。元・芸妓。 |
お圭 |
料理屋「美登利家」の女将の娘。 |
お雪 |
鎌倉・扇ガ谷にある旅館「清風園」の女中。 |
澤田 |
日本橋の待合「松川家」の元女将。 |
お鐵 |
盲目の女按摩。 |
田代 |
神戸に住む文吉の親友。 |
廣田 |
文吉の親友。 |
太田 |
文吉を翻意にしていた出版社社長。 |
加茂 貫治 |
文吉の知人。出版社「文化堂」の主人。 |
岩佐男爵夫人 |
敏子の友人。 |
根津 |
軽井沢にある安城家の別荘の管理人。 |
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あらすじ
私が子どもの頃の鎌倉は東京から汽車で2時間ほどかかり、駅前広場も今の半分ほどの広さしかなく、長谷の曲り角あたりは人家もなく水田や蓮田が広がっていました…。
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作品の舞台 |
材木座・・・大蔵省の上司と喧嘩した父は、材木座の別荘に行き失意の時代を過ごしました。
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登場人物 |
里見 弴 |
物語の語り手。小説家。 |
有島 武郎 |
弴の長兄。小説家。 |
有島 生馬 |
弴の次兄。画家。 |
有島 隆三 |
弴の三兄。 |
有島 愛子 |
弴の長姉。 |
有島志摩子 |
弴の次姉。 |
勝見 |
有島家のかかりつけの医師。 |
孫次郎 |
有島家に出入りする大工。 |
柳谷 午郎 |
弴の友人。「睦友会」の文士仲間。 |
お末 |
午郎の妹。 |
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あらすじ
遠武家のご隠居・遠武まきは現在鎌倉に居を持つまきの四男・彌四郎の家族と悠々自適に暮らしている。戦況が悪化する中、彌四郎が単身赴任先の栃木に家族を疎開させたいと言いだし、自分に相談がなかったことでまきはへそを曲げ頑として動かないでいた。しかしまきは近頃物を食べるたびに胃が痛くなったことで医師に診てもらったところ、胃ガンにかかっていることを知らされる…。
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作品の舞台 |
和田塚・・・遠武彌四郎の家があります。
建長寺・・・:建長寺の僧・Мからまきに手紙が届きます。
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登場人物 |
遠武 まき |
鎌倉で彌四郎一家と暮らす遠武家のご隠居。彌介・彌四郎・美代子の母。鹿児島生まれ。 |
遠武 彌介 |
まきの亡長男。二百三高地で戦死。 |
遠武 健吉 |
彌介の長男。まきの孫。 |
遠武彌四郎 |
まきの四男。鎌倉に住むH鉱業の専務。現在、栃木に単身赴任中。 |
遠武 清子 |
彌四郎の妻。 |
長女 |
彌四郎の長女。15歳。高等女学校4年生。 |
次女 |
彌四郎の次女。10歳。国民学校5年生。 |
三女 |
彌四郎の三女。8歳。国民学校3年生。 |
遠武美代子 |
まきの長女。彌介・彌四郎の妹。 |
М |
まきの知人。建長寺の僧。 |
堀内 |
彌四郎の友人。医師。 |
浅井 |
医師。 |
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あらすじ
無条件降伏後、サイパンに出征していたY・Yの消息が途絶え家族たちもあらゆる手を尽くしたが、全くわからないままだった。そして昭和22年末をもって全ての消息不明の出征者を「戦死者」とする御触れが出た。それでも父は納得できなかったが、昭和23年6月にY・Yの葬式を行なうことになった。故人の友人たちが集まる中、ベースボール好きだったYを想い、家族や参列者たちで野球の追悼試合することになった…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・Y・Yの生家があります。
北鎌倉・・・次男が新居を構えます。
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登場人物 |
Y・Y |
陸軍主計曹長。サイパンで戦死。父の長男。 |
父 |
Yの父。 |
母 |
Yの母。 |
長弟 |
Yの長弟。父の次男。 |
次弟 |
Yの次弟。父の三男。 |
長妹 |
Yの長妹。父の長女。茨城の他家に嫁ぐ。 |
夫 |
長妹の夫。 |
長女 |
長妹の長女。 |
長男 |
長妹の長男。 |
T |
父の18歳年下の友人。 |
N |
東京郊外に住む紳商。 |
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あらすじ
この頃の私は父の癖が移ってしまったのか、大して整った顔でもないのにやたらと手鏡で自分の顔を確認するようになった。そのためにわざわざ東京まで行って歯の治療をするほどなのだ。そんな治療の帰りの電車内で、私はある視線を感じた…。
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登場人物 |
私 |
鎌倉に住む男性。 |
父 |
私の父。 |
岩本 素白 |
随筆家。 |
女性 |
横須賀線の女性客。 |
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あらすじ
題名を「かまくらのたにだに」と読まれると、若干実情と違ってくる。鎌倉は山と呼ぶほどの隆起もなく、逆に深い谷もない。丘と丘の間をいつしか「やと」「やつ」と呼ぶようになったのだ…。
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作品の舞台 |
谷戸・・・鎌倉にはたくさんの谷戸があります。
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あらすじ
郵便は「扇ガ谷○○番地」で届く我が家だが、役所の書類には「字泉ヶ谷」を付けないといけないらしい。「泉ヶ谷」の名の由来はおそらく鎌倉十井のひとつ・泉の井が近くにあるからだとは思うが、新たに引っ越してきた人たちにはわからない話である…。
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登場人物 |
里見 弴 |
物語の語り手。小説家。 |
有島 武郎 |
弴の長兄。 |
有島 生馬 |
弴の次兄。 |
A |
里見弴邸の前の住人。 |
N |
Aの旧友。 |
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あらすじ
夏目漱石の作品「門」と円覚寺塔頭「帰源院」との繋がりは、私が思っている以上に知られていない。半世紀近く湘南の地で過ごし、作品に興味をもっていた私だから知っていることなのかもしれない…。
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作品の舞台 |
円覚寺・・・夏目漱石の「門」の舞台となりました。
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登場人物 |
里見 弴 |
物語の語り手。小説家。 |
夏目 漱石 |
小説家。 |
鈴木 大拙 |
哲学者。 |
島崎 藤村 |
小説家。 |
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