. |
 |
|
あらすじ
日露戦争前後、資本家・山木剛造は、ある男によって長女の梅子や長男の剛一がその思想に影響されることを心配していた。その男とはキリスト教を信仰し非戦論者として活躍する「同胞新聞」主筆の篠田長二だった。篠田は現在の日本の政府・資本家・軍人たちに牙をむく存在となっていたのだ…。
|
|
作品の舞台 |
大船・・・松島大佐は伊藤侯爵がいる横須賀行の汽車の一等車に乗り込んできます。
|
|
登場人物 |
篠田 長二 |
「同胞新聞」主筆。キリスト教社会主義者。非戦論者として活躍。 |
山木 剛造 |
芝山内に住む実業家。50歳。陸海軍御用商「九州炭山㈱」取締役。 |
山木 雪子 |
剛造の妻。 |
山木 剛一 |
剛造の長男。35歳。 |
山木 梅子 |
剛造の長女。22歳。 |
山木 芳子 |
剛造の次女。15歳。 |
松島 |
剛造の知人。海軍大佐。 |
吉野 |
剛造の知人。法学士。 |
長谷川 |
剛造の友人。40歳。「永阪教会」の牧師。 |
長谷川夫人 |
長谷川の妻。 |
鵜川 |
「同胞新聞」ベテラン社員。 |
矢部 |
「同胞新聞」青年配達係。 |
村井 |
「同胞新聞」少年配達係。学生。 |
羽山 |
「同胞新聞」少年配達係。学生。 |
大和 一郎 |
篠田家に通う書生。 |
渡辺 |
篠田家の老女。 |
井上 |
教会に通う篠田家の近所に住む婦人。 |
軽野 |
教会に通う篠田家の近所に住む婦人。 |
薄井 |
教会に通う篠田家の近所に住む婦人。 |
大橋 |
教会に通う学生。 |
大洞 利八 |
実業家。「東亜汽船」社長。 |
渡部伊蘇夫 |
「外国通信」委員。 |
行徳 秋香 |
「週報」主筆。 |
阪井 俊雄 |
「家庭新誌」主幹。 |
菱川硬次郎 |
ロシア贔屓の社会主義者。 |
伊藤 |
侯爵。 |
お才 |
築地の待合「浪の家」の女将。 |
お仲 |
「浪の家」の女中。 |
花吉 |
「浪の家」の愛妓。 |
クロパトキン |
ロシア帝国陸軍大臣。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
駆け出しの脚本家・野島は友人の仲田の妹・杉子に一目惚れしてしまう。杉子のことが頭から離れず、仕事にも影響が出てきてしまった野島は、親友で同業者の大宮に相談をする。たまたま彼の従姉妹・武子が杉子と同じ学校に通っていることから、彼女のことを調べてもらうことにしたが、どうやら杉子は大宮に憧れの念を抱いているようだった…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・大宮家・仲田家の別荘があり、野島や武子たちが遊びに行きます。
|
|
登場人物 |
野島 |
駆け出しの脚本家。23歳。杉子に恋い焦がれてしまう。 |
仲田 |
野島の友人。22歳。法科の大学生。 |
仲田 杉子 |
仲田の妹。16歳。清楚で可憐な美人。大宮のことが好き。 |
大宮 |
野島の親友。26歳。売り出し中の脚本家。野島の恋に協力する。 |
武子 |
大宮の従妹。17歳。杉子と同じ学校の生徒。気炎家。妾腹の娘。 |
父 |
武子の父。政治家。 |
母 |
大宮の母。 |
姉 |
大宮の亡姉。肺病を患い死亡。 |
母 |
仲田・杉子の母。45歳。 |
女中 |
仲田家の女中。 |
妹 |
野島の妹。21歳。嫁いで海外で暮らす。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
毎年8月20日頃に鎌倉宮のお祭りが行なわれ、我が家の二階から田舎芝居や活動写真の催しが良く見える。一方ちょうどこの頃になると海岸ではグッと人の姿が減り、土用波が立ち始めクラゲも多くなるのだ…。
|
|
|
登場人物 |
深田 久彌 |
物語の語り手。随筆家。 |
北畠 八穂 |
久彌の妻。小説家。病弱。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
私は鎌倉へ引っ越すことになり、家は文士仲間の菅忠雄に探してもらった。そしていざ引っ越してみると、鎌倉に住む文士仲間が続々と訪ねて来た。また飲み屋に行っても誰かしらに会い、囲碁・将棋倶楽部へ行けば仲間がどんどんと増えていくのだ…。
|
|
作品の舞台 |
二階堂・・・深田久彌邸があります。
扇ガ谷・・・温泉旅館「香風園」で将棋大会が開かれます。
由比ガ浜・・・「鎌倉ペンクラブ」主宰でテントを張って夏期大学が催されます。
|
|
登場人物 |
深田 久彌 |
物語の語り手。随筆家。 |
北畠 八穂 |
久彌の妻。小説家。病弱。 |
菅 忠雄 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
今 日出海 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
木村庄三郎 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
小林 秀雄 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
久米 正雄 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
大佛 次郎 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
小島政二郎 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
田中 純 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
里見 弴 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
神西 清 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
雅川 滉 |
鎌倉へ避暑に来ていた文士仲間。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
この年の節分の日に鎌倉では大雪が降った。翌日は立春であるにもかかわらず例年より降ったのだ。そこで私は朝食を食べると早速スキー板をもって鎌倉アルプスへ向かった。頂上から建長寺に向かってスキーで滑ろうと思っていたのだが、雪が少なく雪と落ち葉が半々ぐらいの状態で、あまり面白くなかった。そんな失意の状態で帰宅すると文士仲間の川端から「都内が大変なことになっていますよ」と報せが入った…。
|
|
作品の舞台 |
二階堂・・・深田久彌邸があります。
鎌倉アルプス・・・久彌がスキーをしに行きます。
|
|
登場人物 |
深田 久彌 |
物語の語り手。随筆家。 |
北畠 八穂 |
久彌の妻。小説家。病弱。 |
川端 康成 |
鎌倉に住む久彌の文士仲間。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
2ヶ月下宿をしていたロンドンでも、現在暮らす日本でも朝御飯の献立はだいたい同じおかずが出てくるのだが、食べ過ぎて一日が重い感じになってしまうので、私はパリでの朝食のようにコーヒーと焼きたてのクロワッサンだけの軽いものが好みだ…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・深田久弥宅に泊まった時に食べた朝御飯がすごくおいしかったそうです。
|
|
登場人物 |
林 芙美子 |
小説家。物語の語り手。 |
高見 順 |
鎌倉に住む小説家。 |
深田 久彌 |
鎌倉に住む小説家。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
政治家・池尻太一家の女中として働く原田玉枝は、自由奔放でわがままな振舞いの一族の者たちに、田舎育ちの不器用な女と見られて常にきつく当たられる存在だった。玉枝もそれを承知しながら働いていたが、ある日玉枝は池尻家を出て鎌倉に住む父の親友・秋庭家へ移ることになった…。
|
|
作品の舞台 |
高徳院・・・ユキと玉枝が出かけます。
長谷寺・・・ユキと玉枝が出かけます。
頼朝の墓・・・ユキと玉枝が出かけます。
天園・・・ユキと玉枝が出かけます。
化粧坂・・・ユキと玉枝が出かけます。
|
|
登場人物 |
原田 玉枝 |
池尻家の女中。19歳。後に旋盤工。 |
原田 直助 |
玉枝の父。機械工。 |
池尻 太一 |
政治家。大地主。 |
池尻嘉名子 |
太一の妻。プライドが高く見栄っ張り。 |
池尻美那子 |
太一の長女。女学校を出て1年。気が強い。 |
池尻 正利 |
太一の長男。わがまま。 |
池尻瑠璃子 |
太一の次女。 |
瀧本 |
美那子・正利の家庭教師。 |
かね |
池尻家の女中頭。 |
カズエ |
池尻家の女中。17歳。玉枝の親友。東北生まれで読書好き。 |
秋庭 光吉 |
鎌倉に住む直助の友人。 |
秋庭 ユキ |
光吉の妻。 |
剛 |
光吉の親戚の子。小学5年生。 |
亘 |
剛の弟。小学3年生。 |
畠山まめ子 |
地元に住む玉枝の同級生。 |
鳴海くり子 |
地元に住む玉枝の同級生。 |
ふさ子 |
地元に住む玉枝の同級生。村長の娘。 |
妹 |
実家に住む玉枝の妹。 |
主人 |
食料品店の主人。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
バスガールの牧井節子は一人息子の敦郎と一緒にバス会社の寄宿舎で暮らしている。そんな敦郎も小学1年生となり、鎌倉でも上流階級の令息が多い鎌倉師範附属小学校へ入学することとなった。子どもたちの保護者にあたる上流階級の夫人たちもその争いは激しく、その頂点に立つ通称「タンポポ夫人」こと玉城照子もその栄華で圧倒していたが、彼女は敦郎の父と不倫関係にあった。バスガールの朋輩・箕輪まつ子はその関係を知りつつも、節子母子を優しく見守っていた…。
|
|
作品の舞台 |
国大附属小学校・・・その前身「鎌倉師範附属小学校」に敦郎が入学します。
鶴岡八幡宮・・・入学式前に敦郎と節子がお参りに行きます。
東御門・・・玉城照子が住む大豪邸があります。
稲村ガ崎・・・二村邸があります。
鎌倉山・・・立浪邸があります。 |
|
登場人物 |
牧井 節子 |
鎌倉のバス会社の中堅バスガール。バスガールチームの参謀格。 |
牧井 敦郎 |
節子の一人息子。小学1年生。節子と2人でバス会社の寄宿舎で暮らす。 |
父 |
敦郎の父。節子の夫。海軍の飛行将校。照子と不倫関係。別居状態。 |
玉城 照子 |
東御門の大豪邸に住む女主人。通称「タンポポ夫人」。 |
玉城比呂志 |
照子の弟。 |
勝見夫人 |
照子の友人。通称「水雷艇夫人」。 |
蘆屋夫人 |
照子の友人。ふくよかな体型。 |
甲谷夫人 |
照子の友人。 |
門原夫人 |
照子の友人。 |
さだ |
玉城邸の女中。 |
立浪 |
鎌倉山に住む政治家。 |
娘 |
立浪の令嬢。 |
秋葉 |
令嬢の夫。「日本興業」重役。 |
二村夫人 |
稲村ガ崎に住む「国民保険婦人会」の鎌倉支部長。 |
二村 慎吾 |
二村の息子。敦郎の友人でクラスメイト。 |
箕輪まつ子 |
節子の同輩。バスガールチームの司令官的存在。 |
佐喜子 |
若いバスガール。寄宿舎で暮らす。あだ名は「天平」。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
それまでの生活習慣を抑えられて保坂家へ嫁入りした徳田伯爵家の令嬢・夕起子は、お腹に子供を宿したと同時に太平洋戦争に突入し、夫・保坂信行が戦死してしまった。そして7年後、戦争未亡人となった夕起子を心配し保坂家の法事へ行った私は、参列客から夕起子が大道寺一彦と再婚するという噂を耳にした…。
|
|
作品の舞台 |
七里ガ浜・・・保坂家の別荘があります。
材木座・・・三島雅子宅があります。
|
|
登場人物 |
保坂 正行 |
紀尾井町に住む外交官。夕起子と結婚後まもなく戦死。 |
保坂夕起子 |
正行の妻。徳田伯爵家の令嬢。 |
保坂 正泰 |
正行の父。会社重役。貴族院議員。 |
保坂 竜子 |
正泰の妻。正行の母。女官長。 |
保坂 正義 |
正行と夕起子の子。7歳。 |
大道寺一彦 |
夕起子の再婚相手。横浜の貿易商の次男。夏樹の学習院の先輩。 |
大道寺元彦 |
一彦の兄。 |
父 |
一彦の父。 |
横井 |
一彦の友人。「A紙」社会部次長。 |
二村 |
正泰の遠縁。貴族院議員。 |
三島 雅子 |
鎌倉・材木座に住む夕起子の学生時代の友人。一彦の従妹。 |
私 |
物書き。 |
夏樹 |
私の従弟。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
北国の片田舎にある修道院にひとりの少女が訪ねてきた。修道尼の芙美江が聞いてみると彼女は父子二人で住んでいて、父の名は「松岡信行」だというのだ。芙美江はその名を聞いて衝撃を受けた。「松岡信行」というのは実は芙美江にとって重要な人物だった…。
|
|
作品の舞台 |
材木座・・・芙美江は鎌倉の片隅で信行の子(まりあ)を出産します。
|
|
登場人物 |
緑川芙美江 |
北国の片田舎にある修道院の修道尼。30歳。終戦後、突然失踪した伝説的歌手。本名・森本芳子。 |
副院長 |
修道院の副院長。 |
杉森 章子 |
修業中の修道尼。 |
松岡 信行 |
有名作曲家。芙美江に楽曲を提供。 |
松岡まりあ |
信行と芙美江の子。11歳。 |
高田 一郎 |
陸軍大尉。「緑川芙美江」の名付け親。 |
高田 二郎 |
一郎の弟。27歳。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
私は草鞋を履くのが大好きだ。草鞋を履くと大地を踏みしめていることが身体全体で感じることができ元気が湧くからだ。なので私は野辺山や松原湖など信州への徒歩旅を17日間に渡り行ってきたのだが…。
|
|
作品の舞台 |
鎌倉・・・中津川の部落に住む民たちは、鎌倉の落人の末裔でした。
|
|
登場人物 |
若山 牧水 |
沼津に住む歌人。物語の語り手。 |
若山喜志子 |
牧水の妻。歌人。旧姓・太田。 |
若山 旅人 |
牧水の長男。足に怪我をする。後に歌人となる。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
夏休みの間、小学生の私は弟たちと一緒に腰越の海へ遊びに行った。浜辺ではたくさんの友だちもできた。その中で特に仲良くなったのは20歳の真希子と12歳の真奈子姉妹だった。姉の真希子は非常に魅力的で不良少年たちからも声をかけられていたが、彼女はそれを嫌って私を誘って小舟で沖の方へ行くことになった…。
|
|
作品の舞台 |
腰越・・・私たちは浜辺で真希子の白い死体を発見します。
|
|
登場人物 |
私 |
小学生。9歳。 |
長弟 |
私の弟。7歳。 |
次弟 |
私の弟。6歳。 |
真希子 |
浜辺で会った少女。20歳。泳ぎが得意。 |
真奈子 |
真希子の妹。12歳。 |
不良 |
浜辺で女の子に声をかける不良少年。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
自宅近くの宗我神社を訪ねる老紳士に一雄は興味を持った。御年75歳で鎌倉に住む彼は、西湘地区にある神社を訪ねては境内に生える松の木をスケッチする旅を続けているという…。
|
|
|
登場人物 |
尾崎 一雄 |
小田原市に住む小説家。 |
老紳士 |
鎌倉に住む老紳士。75歳。神社をまわってスケッチをすることが趣味。 |
夫婦 |
尾崎家の隣人の夫婦。 |
長女 |
夫婦の長女。高校生。 |
長男 |
夫婦の長男。中学生。 |
次男 |
夫婦の次男。小学生。 |
N |
広島に住む男性。 |
妻 |
Nの妻。 |
娘 |
Nの娘。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
長野・安曇の庭師の娘・鹿澤縫子はふとしたことから鎌倉に住む小説家・川端康成邸のお手伝いさんとして働くこととなった。康成は彼女を重宝して運転手や女中として物事を頼んでいたが、次第に康成の表情に疲労感が出ていたことに彼女は気になっていた。そして散歩に行くと言葉を残して家を出た康成が、逗子マリーナのマンションでガス自殺を図ったという報が自邸に届いた…。
|
|
作品の舞台 |
長谷・・・縫子は川端康成邸の住み込みのお手伝いとして働きます。
|
|
登場人物 |
鹿澤 縫子 |
長野県安曇に住む庭師の娘。川端邸の住み込み女中となる。 |
川端 康成 |
鎌倉市長谷に住むノーベル賞作家。 |
妻 |
康成の妻。 |
恵子 |
川端邸の住み込み女中。東北生まれ。県議の娘。 |
志乃 |
川端邸の住み込み女中。 |
鹿澤 繁 |
縫子の養父。庭師「庭繁」。 |
鹿澤松太郎 |
繁の亡長男。縫子の亡長兄。遠山部隊の看護兵として出征、戦死する。 |
鹿澤杉次郎 |
繁の次男。縫子の次兄。庭繁の後継者。 |
先妻 |
繁の亡妻。松太郎・杉次郎の亡母。 |
後妻 |
繁の後妻。縫子の母。 |
亡父 |
縫子の亡父。豆腐屋の主人。 |
登紀子 |
縫子の親友。 |
蔦屋 |
登紀子の父。 |
美弥子 |
縫子の学友。文学少女。 |
時枝 |
縫子の学友。文学少女。 |
佐々木麻男 |
縫子が通う学校の英語教師。あだ名は「ケルケ」。 |
国語教師 |
縫子が通う学校の国語教師。あだ名は「カナヤン」。 |
阿部 |
鎌倉在住の康成の親友。京浜銀行頭取。 |
伊藤 初枝 |
康成の想い人。東京・本郷にある「カフェ・アラン」の少女女給。 |
菊池 寛 |
小説家。康成の友人。 |
石浜 金作 |
小説家。康成の同人仲間。 |
伊藤 整 |
小説家。 |
中山 義秀 |
小説家。 |
井上 靖 |
小説家。 |
東山 魁夷 |
画家。 |
妻 |
魁夷の妻。 |
丸山徳兵衛 |
松本市の金物商「丸徳」の主人。整の同級。 |
栗島すみ子 |
女優。 |
石井 新人 |
軽井沢のニュータウン開発経営会社の社長。 |
秦野 章 |
警視庁総務部長。 |
美濃部達吉 |
東京都知事。 |
本因坊秀哉 |
第21世囲碁名人。 |
朝木 新八 |
貧民救済家。 |
ユキ子 |
バスの車掌。 |
千代子 |
ユキ子の妹。 |
|
. |
 |
|
あらすじ
愛刀英は5歳の時に両親は離婚し、その後は母の姓の野々村英として12年間生きてきた。それまでは父は悪人、母は善人という気持ちでいたのだが17歳になってみると、その感情が逆に思えてきている。そんな英はこの夏に久しぶりに父と対面し様々な体験をする…。
|
|
作品の舞台 |
材木座・・・佳世と笹田が共同経営するスペイン料理店「ガスパチョ」があります。
若宮大路・・・英が中学時代によく通った喫茶店があります。
由比ガ浜・・・笹田と英がランニングの途中に、海で泳ぎます。
鶴岡八幡宮・・・英がひとりで初詣に行きます。
|
|
登場人物 |
野々村 英 |
鎌倉に住む高校生。17歳。5歳の時に両親が離婚、母に引き取られる。 |
愛刀 秀三 |
英の父。45歳。赤坂にある「首都テレビ」のプロデューサー。離婚後、英と顔を合わせていない。 |
野々村佳世 |
英の母。39歳。材木座にあるスペイン料理店「ガスパチョ」の共同経営者。 |
笹田 実 |
「ガスパチョ」の共同経営者でコック長。40歳。佳世の同棲相手。 |
磯上 誠司 |
逗子に住む歯科医。47歳。佳世の求婚者。 |
水谷 昌子 |
秀三の恋人。35歳。銀座にある「クラブ緋々」のママ。妊娠3か月。 |
阿南亜紗子 |
自動車事故で英と知り合った女子大生。19歳。裕福な家庭の育ちだが奔放な性格。 |
鴨田 良介 |
英の同級生で悪友。17歳。 |
木崎 |
「ガスパチョ」の若いコック。 |
片岡 |
赤坂にある「サラダと珈琲の店・生野菜」のウエイター主任補佐。テレビ局員・俳優に顔が利く。 |
吉田 |
「サラダと珈琲の店・生野菜」の大学生アルバイトウエイター。 |
真由美 |
若宮大路にある喫茶店の店員。 |
男 |
亜紗子のボーイフレンド。六本木のマンションの部屋主。地方の医者の息子。 |
女 |
男の女友達。名寄市出身。 |
男 |
女の元カレ。旭川市出身。 |
片平 |
英の高校の同級生。 |
矢沢 |
英の高校の同級生。 |
三宅 |
英の高校の同級生。 |
母 |
良介の母。 |
管理人 |
六本木にあるマンションの管理人。 |
警官 |
赤坂署の警官。 |
婦人警官 |
赤坂署の婦人警官。 |
セルバンテス |
笹田の飼い猫。体重8キロの大きなペルシャ猫。 |
|
. |
 |
臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ
(改題『美しいアナベル・リイ』) |
大江健三郎 |
新潮社 |
|
あらすじ
世田谷区成城で暮らす小説家の私は、中年といわれる年代に差し掛かるとすっかり体力も落ちてしまい、それを心配した息子の光に伴われて周囲の公園へ散歩に行くようになった。するとそこで大学時代の友人で映画プロデューサーの木守と出会った。彼とは30年前に映画作りの企画「М計画」に誘われるも断ったという苦い思い出があるのだが、木守はその企画を再び行ないたいので、ぜひ参加しないと誘ってきたのだ…。
【2010年文庫化に伴い『美しいアナベル・リイ』と改題】
|
|
|
登場人物 |
私 |
世田谷区成城に住むノーベル賞作家。東京大学卒。愛媛生まれ。大江健三郎がモデル。実家での呼び名は「コギー」。 |
千樫 |
私の妻。水彩画を描くことが趣味。 |
光 |
私の長男。 |
母 |
私の母。松山市在住。 |
アサ |
私の妹。松山市在住。母と同居。地元の劇団に所属。 |
塙 吾良 |
妻の兄。映画監督。俳優。伊丹十三がモデル。 |
木守 有 |
私の大学時代の友人。国際的映画プロデューサー。 |
サクラ・オギ・マガーシャック |
アメリカに住む日本人の国際女優。戦災孤児。 |
ディヴィッド・マガーシャック |
サクラの夫。大学教授。日本文学の研究者。 |
柳夫人 |
鎌倉に住むサクラの幼馴染で後援者。バレエ教室を経営。 |
金 芝河 |
韓国の詩人。脚本家。 |
ピーター |
松山市にある「アメリカ文化センター」の文化事業担当スタッフ。 |
渡辺 一夫 |
私の恩師。東京大学名誉教授。フランス文学の研究者。 |
|
|
 |