文学の大家のの作品(その4)
文学の大家とよばれる作家の作品集です。各作家のプロフィールは下記のとおり。

高村光雲
  日本の彫刻家・仏師。
北大路魯山人
  日本の芸術家・陶芸家・料理家・美食家。
寺田寅彦
  物理学者・俳人。「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉の生みの親。
島崎藤村
  ロマン主義の詩人・自然主義の作家。代表作に『夜明け前』『破戒』など。
小林秀雄
  日本の文芸評論の確立者。中原中也との三角関係のエピソードが有名。
村松梢風
  日本の小説家。孫は村松友視。
小津安二郎
  日本の映画監督・脚本家。代表作は『晩春』『麦秋』など。
大杉 栄
  日本の無政府主義者。
長谷川時雨
  日本の劇作家・小説家。女性の地位向上運動にも活躍。
佐藤垢石
  日本の文筆家・釣ジャーナリスト。
作品名 発行年
北村透谷の短い一生 1913
幕末維新懐古談 その後の弟子の事 1929
艸木虫魚 1929
なぜ作陶を志したか 1933
素人製陶本窯を築くべからず
製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち
1934
海水浴 1935
料理は道理を料るもの 1935
初かつを 1935
伊香保土産 1936
芳川鎌子 1936
いなせな縞の初鰹 1938
中原中也の思い出 1949
春宵因縁談 1953
猫料理 1958
ここは楢山 母を語る 1958
山椒魚 1959
日本脱出記 1965
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北村透谷の短い一生 島崎藤村 青空文庫
あらすじ
 藤村は詩人・北村透谷と3年ほどの付き合いしかないのだが、忘れられない文学同志の一人と思っている。彼が亡くなった後、大阪京橋の実家を訪ねたことがあったが、遺稿がきちんと整理されておりその人の成りがわかる気がしたのだ…。

 作品の舞台
 笹目・・・透谷は笹目に住む星野天知の家を訪ねました。
 登場人物
島崎 藤村 詩人。随筆家。明治学院大学卒。物語の語り手。
北村 透谷 小田原生まれの詩人。27歳で首つり自殺。
北村みな子 透谷の妻。政治家一家の娘。
北村 快蔵 透谷の父。小田原の士族の出。
北村 ユキ 透谷の母。大阪・京橋鎗屋町の煙草屋の女将。
石坂 昌孝 みな子の父。政治家。
丸山 古香 透谷の弟。日本画家。丸山家の養子。
巌本 善治 女子教育家。女性誌『女学雑誌』主宰。
徳富 蘇峰 評論家。「民友社」社長。月刊雑誌『國民之友』、『國民新聞』主宰。
山路 愛山 『國民新聞』記者。
星野 天知 鎌倉市笹目に住む小説家。実家は中央区日本橋にある砂糖問屋。
星野男三郎 天知の弟。文学好き。
星野 ゆう 天知の妹。文学好き。
戸川 秋骨 随筆家。明治学院大学卒。藤村と同期。
馬場 孤蝶 詩人。明治学院大学卒。藤村と同期。
平田 禿木 随筆家。実家は中央区日本橋にある染料・薬品の輸入商。
幸田 露伴 小説家。
押川 方義 善治の友人。キリスト教宗教家。
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幕末維新懐古談
その後の弟子の事
高村光雲 青空文庫
あらすじ
 光雲は著名な彫刻家になると同時に、たくさんの内弟子ができた。そこで弟子たちがその後どのようになったかをお話ししようと思う…。

 作品の舞台
 雪ノ下・・・その後、小泉徳次は鎌倉彫を教えています。
 登場人物
高村 光雲 日本の彫刻家界の大家。
加藤 景雲 光雲の弟子で助手。彫刻家。島根生まれ。
山崎 朝雲 光雲の弟子。彫刻家。彫工会会員。
米原 雲海 光雲の弟子。彫刻家。島根生まれ。
後藤 光岳 光雲の弟子。彫刻家。
後藤 貞行 光岳の父。彫刻家。
斎藤 作吉 光雲の弟子。彫刻家。
高木 春葉 光雲の弟子。彫刻家。美術学校の給仕。
川上 邦世 光雲の弟子。彫刻家。
川上 冬崖 邦世の祖父。洋画家。
内藤  伸 光雲の弟子。彫刻家。帝国美術院会員。
本多 西雲 光雲の弟子。彫刻家。岩蔵の番頭の息子。
鹿島 岩蔵 実業家。「鹿島建設(現・鹿島)」の創始者。
安田 久吉 光雲の弟子。彫刻家。松慶の次男。
安田 松慶 久吉の父。仏師。
佐藤理三郎 光雲の弟子。彫刻家。香川にある工芸学校校長。
松原 源蔵 光雲の弟子。彫刻家。熊本生まれ。
平櫛 田中 光雲の弟子。彫刻家。日本美術院同人。
山田 泰雲 光雲の弟子。彫刻家。元・篆刻師の弟子。
前島 孝吉 光雲の弟子。彫刻家。
明珍 恒男 光雲の弟子。彫刻家。
毛利 教武 光雲の弟子。彫刻家。
薬師寺光雲 光雲の弟子。彫刻家。
竹内 友村 光雲の弟子。彫刻家。香川にある工芸学校の教師。
佐野喜三郎 光雲の弟子。彫刻家。静岡生まれ。
増田 光城 光雲の弟子。彫刻家。
荒川 嶺雲 光雲の弟子。彫刻家。島根生まれ。
小泉 徳次 光雲の弟子。彫刻家。鎌倉市雪ノ下で鎌倉彫教室を開講。
根岸 昌雲 光雲の弟子。彫刻家。京都生まれ。
菅原 良三 光雲の弟子。彫刻家。山形生まれ。
小島伝次郎 光雲の弟子。彫刻家。名古屋生まれ。
乾  丹蔵 光雲の弟子。彫刻家。三重生まれ。
細木覚次郎 光雲の弟子。彫刻家。病死。
矢沢隆太郎 光雲の弟子。彫刻家。
今岡 吉蔵 光雲の弟子。彫刻家。
角田新之助 光雲の弟子。彫刻家。
野房 義平 光雲の弟子。彫刻家。
吉岡 宗雲 光雲の弟子。彫刻家。京都の仏師の息子。
鏑木 紫雲 光雲の弟子。彫刻家。奈良の仏師の息子。
上野 義民 光雲の弟子。彫刻家。久留米生まれ。
大和田 猛 光雲の弟子。彫刻家。
名倉文四郎 光雲の弟子。彫刻家。接骨院の息子。
田中 郭雲 光雲の弟子。彫刻家。
関野 聖雲 光雲の弟子。彫刻家。神奈川生まれ。
小林 三郎 光雲の弟子。彫刻家。茨城県稲田生まれ。
田坂 柏雲 光雲の弟子。彫刻家。雲斎の甥。
田坂 雲斎 柏雲の叔父。仏師。
大村 西崖 美術評論家。京都美術学校教授。
黒田 清輝 洋画家。京都美術学校教授。貴族院議員。
金子堅太郎 政治家。伯爵。貴族院議員。
坪井  晋 美術鑑識家。
上郎 清助 横浜に住む実業家。貴族院議員。
マクネエル アメリカ・セントルイスの彫刻家。
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艸木虫魚 薄田泣菫 青空文庫
あらすじ
 秋を感じる柚子・唐辛子・カマキリ・みのむし・みかんなど草や木・虫・魚などについてそれぞれ語っていこうと思う…。…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・足利尊氏は鎌倉へ下向する際に松の木を運ばせました。
 登場人物
物語の語り手。薄田泣菫。
千  利休 戦国時代の茶人。茶聖。
原田順阿弥 江戸中期の茶人。
松平左近将監 江戸幕府吉宗時代の老中。松平乗邑。
田中 正造 政治家。足尾鉱毒事件の救済活動で有名。
善光 禅僧。
酒井田柿右衛門 肥前国の陶芸家。
武徳 清・河南の学者・政治家。
冒巣民 明・江南の商人。
小苑 冒巣民の愛妾。
増野 三良 詩人。
足利 尊氏 室町幕府初代将軍。上野国の豪族。
М 医者。
動物学者。
董其昌 明・上海の文人。
河内屋太郎兵衛 大坂・備後町の商人。
張果老 当代の仙人。
芥川龍之介 小説家。
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なぜ作陶を志したか 北大路魯山人 青空文庫
あらすじ
 なぜ陶芸をするようになったかと問われると、それは子どもの頃からの食味に興味をもったことが始まりといえる。さらに永田町の料亭「星岡茶寮」を経営することでより多くの器を必要になったこともその要因といえる…。

 作品の舞台
 山崎・・・昭和3年春、山崎の地に「星岡窯」を築きます。
 登場人物
北大路魯山人 鎌倉市山崎に住む芸術家、陶芸家。
宮永 東山 京都に住む京焼の陶芸家。
河村 蜻山 京都に住む京焼の陶芸家。
三浦 竹泉 京都に住む京焼の陶芸家。
須田 菁華 山城に住む九谷焼の陶芸家。
矢口 永寿 山中に住む九谷焼の陶芸家。
中村 秋塘 大聖寺に住む九谷焼の陶芸家。
中村 作助 尾張赤津に住む九谷焼の陶芸家。
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素人製陶本窯を築くべからず
製陶上についてかつて前山久吉さんを
激怒せしめた私のあやまち
北大路魯山人 青空文庫
あらすじ
 私は日ごろ後悔しないよう心掛けて行動しているつもりなのだが、なかなかうまくいかない。先日、同じ鎌倉に住む銀行家の前山久吉氏が製陶窯を作ろうとしたときに余計な一言を言って彼を怒らせてしまったのだ…。

 作品の舞台
 山崎・・・北大路魯山人の「星岡窯」があります。
 大町・・・前山久吉邸があります。
 扇ヶ谷・・・岩崎小弥太邸があります。
 登場人物
北大路魯山人 鎌倉市山崎に住む芸術家、陶芸家。
前山 久吉 魯山人の知人。鎌倉市大町に住む銀行家。
住友 寛一 魯山人の知人。実業家。
頼母木桂吉 魯山人の知人。実業家。元・東京市長。
益田  孝 魯山人の知人。実業家。雅号は「鈍翁」。
岩崎小弥太 魯山人の知人。鎌倉市扇ヶ谷に住む実業家。
伊賀 魯山人の知人。実業家。
М 横浜市に住む陶芸家。
京都市に住む陶芸家。
名古屋で営む道具屋。
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海水浴 寺田寅彦 青空文庫
あらすじ
 明治14年の夏、4歳になった寅彦は愛知の知多半島にある大野海岸へ「塩湯治」に行った。それは数多くの人たちが海中に立ち波に打たれるというものだった。幼い寅彦だったが海や水に対して恐怖感はないものの、以前海難事故の現場を見たときからそのことが頭から離れていなかった…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・明治35年、鎌倉の海へ遊びに行きました。
 登場人物
物語の語り手。寺田寅彦。
寅彦の父。寺田利正。高知の士族(旧足軽)。
寅彦の友人。
寅彦の甥。
元・寺田家に奉公していた女中。高知の種崎海岸に住む未亡人。
亡夫 Tの亡夫。南洋通いの帆船の船員。
関西弁を使う赤ん坊連れの女性。
小学校の教師。寅彦たちが泊まる宿の同宿者。
議長経験のある大物政治家。
K夫人 Kの妻。
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料理は道理を料るもの 北大路魯山人 青空文庫
あらすじ
 私・魯山人が板場に出ると料理クズが普通より少ないとよく他の料理人に言われる。例えば大根を調理するとき、一般的には皮をむいて調理するが、本当は皮の部分に特別な味や栄養があるので、皮をむかないほうがいいのだ…。


 作品の舞台
 山崎・・・魯山人は星岡窯の板場に立ちます。
 登場人物
北大路魯山人 物語の語り手。鎌倉・山崎の星岡窯で暮らす料理家・美食家。
料理人 星岡窯の料理人。
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初かつを 長谷川時雨 青空文庫
あらすじ
 元来鰹は鎌倉で捕れて江戸で食べる魚だ。鰹の名前は「勝男」に通じているし、釣りあげた姿がピンと張っていて強い武士のようにも見える。「勝男武士」とこじつけられるあたりは「鎌倉武士気質」にも似ているのだ…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・鰹は鎌倉で捕れる名物です。
 登場人物
長谷川時雨 物語の語り手。劇作家・小説家。
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伊香保土産 島崎藤村 青空文庫
あらすじ
 藤村は骨休めのため群馬の伊香保温泉にやってきた。湘南や伊豆の温泉は良く行くが、上州の温泉は初めてだった。汽車の車窓から景色も美しく、温泉街の雰囲気もいい。そんな湯治を終え近所の住人達や友だちへのに土産を買うことになったのだが…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・籾山仁三郎邸があります。
 登場人物
島崎 藤村 作家。詩人。
籾山仁三郎 鎌倉に住む俳壇の重鎮。雅号は「梓月」。
駕籠かき 伊香保温泉の駕籠かき。
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芳川鎌子 長谷川時雨 青空文庫
あらすじ
 大正6年3月9日の朝、都下の新聞では世間を震撼させる大きな出来事の報道で埋め尽くされていた。身分さのある2人が世を憂いて機関車に飛び込み心中を図ったが、奇跡的に二人とも命を取り留めたのだ。しかしその出来事に対する世間の目は厳しく、憶測が飛び交い多くの嘲笑にさらされてしまった…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・鎌子は人目を忍んで鎌倉に滞在します。
 登場人物
長谷川時雨 小説家。物語の語り手。
芳川 顕正 正二位勲一等伯爵。枢密院副議長。
芳川 鎌子 顕正の四女。寛治の夫。
芳川 寛治 鎌子の夫。安輔の弟。
芳川 明子 寛治と鎌子の娘。5歳。
藤田平太郎 顕正の三女の夫。男爵。大阪の巨豪。
曾禰 安輔 顕正の養子。寛治の兄。子爵。
曾禰 荒輔 安輔・寛治の亡父。
倉持 陸助 芳川家の運転手。鎌子と心中を図る。
中村辰次郎 千葉行きの機関車の機関手。
庄司彦太夫 千葉行きの機関車の火夫。
猪俣 千葉署警部補。
岡 喜七郎 内務省警保局長(現在の警察庁長官)。
三輪 千葉県立病院院長。
近藤 東京帝国大学病院の外科医。
主事 鎌子の母校である「学習院女学部」の主事。
三富 朽葉 青年文学家。時雨の友人。
今井 白楊 青年文学家。時雨の友人。
三上於菟吉 青年文学家。時雨の友人。
与謝野晶子 歌人。思想家。
平塚らいてう 思想家。女性活動家。
山川 菊栄 婦人問題評論家。
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いなせな縞の初鰹 北大路魯山人 青空文庫
あらすじ
 初鰹と聞くと江戸の人々は借金をしてでも口にしたいと騒ぎ立てる。私は初鰹と聞いたら鎌倉小坪の浜で捕れるものが一番だと思っている…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・初鰹は鎌倉で捕れるものが一番です。
 登場人物
北大路魯山人 物語の語り手。鎌倉・山崎の星岡窯で暮らす料理家・美食家。
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中原中也の思い出 小林秀雄 小学館
あらすじ
 私と中原中也は、私が彼の情人・長谷川泰子に惚れたことから絶好状態となっていたが、そんな中也が私が住む鎌倉へやってきたのだ。それは彼が亡くなる年の冬のことだった…。

 作品の舞台
 妙本寺・・・中也と見に来た想い出の海棠の木が枯れてしまいました。
 鶴岡八幡宮・・・八幡宮の茶店で秀雄と中也はビールを飲みます。
 壽福寺・・・境内にある小さく陰気な家に晩年の中也が住んでいました。
 登場人物
小林 秀雄 鎌倉に住む作家・文芸評論家。
小林喜代美 秀雄の妻。旧姓・森。長野生まれ。
秀雄の友人。
中原 中也 詩人。秀雄とは三角関係となり絶好状態。
長谷川泰子 女優。中也の情人。元・秀雄の同棲相手。
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春宵因縁談 佐藤垢石 青空文庫
あらすじ
 東京市長だった頼母木桂吉は、文筆家で報知新聞社編集部長の熊田葦城の書生として上京してきたが、家人たちとの折り合いが悪くとうとう家を出てしまった。その後彼が報知新聞社の社長になったのだから驚いた。しかし社長就任当初は「社に骨をうずめる覚悟」の心情を宣言していたが、突如東京市長の選挙に出馬すると言い出したのだ…。

 作品の舞台
 材木座・・・桂吉は材木座に住む熊田家で書生として過ごします。
 登場人物
頼母木桂吉 第17代東京市長。広島生まれ。報知新聞社社長。憲政会党員。市長在任中に病死。
三木 武吉 桂吉の次の報知新聞社社長。弁護士。憲政会党員。
熊田 葦城 文筆家。報知新聞社編集部長。鎌倉市材木座に住む。広島生まれ。
熊田 敏夫 葦城の次男。
野間 清治 桂吉の前の報知新聞社社長。
木村 義雄 将棋14世名人。
大隈 重信 第17代内閣総理大臣。憲政会党員。
江木  翼 内閣書記官長。
店主 小石川の魚屋の主人。小田原にやってきた釣り師。
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猫料理 村松梢風 青空文庫
あらすじ
 7年ほど前に我が家に舞い込んできたキジ猫がたくさんの子猫を産んだ。その時に困った私は魚屋の若い衆に頼んで捨ててもらったのだが、次にお産をした時に母猫は亡くなってしまい生まれた子猫たちは私が仕方なく飼うことになった。猫たちのエサも初めは魚ばかり食べさせていたのだが、育つにつれだんだん贅沢になっていった…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・梢風が飼う猫の好物は鎌倉名物の小アジです。
 登場人物
村松 梢風 小説家。物語の語り手。
獣医 近所に住む獣医師。
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ここが楢山 母を語る 小津安二郎 青空文庫
あらすじ
 私の母は今年で84歳。北鎌倉の高台にある家で次男の私とのんびり二人暮らしをしている。母は年をとったこともあり、帰りの上り坂がきついからか滅多に家から出ることもなく、まるで「楢山」のようなことになってしまっている…。

 作品の舞台
 北鎌倉・・・小津安二郎邸があります。
 登場人物
小津安二郎 北鎌倉に住む映画監督・脚本家。次男坊。
小津あさゑ 安二郎の母。84歳。北鎌倉で安二郎と二人暮らし。
小津 新一 あさゑの長男。安二郎の2歳年上の兄。
小津 登貴 おさゑの長女。安二郎の4歳年下の妹。
家政婦 小津邸の家政婦。
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山椒魚 北大路魯山人 青空文庫
あらすじ
 変わった食べ物で美味しいものとして「山椒魚」を紹介しようと思う。ただ保護動物として捕獲禁止となっているため、今では滅多に口に入らない珍味となってしまった…。

 作品の舞台
 山崎・・・魯山人は自宅で山椒魚を食べます。
 登場人物
北大路魯山人 鎌倉市山崎に住む料理家・美食家。
伊谷 二郎 魯山人の知人。水産講習所所長。
正木 直彦 魯山人の知人。東京美術学校5代目校長。
今田 壽治 魯山人の知人。料理人。高級寿司店「銀座久兵衛」初代店主。
主人 魯山人の知人。料理人。旧明治座前・料理屋「八新」の店主。
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日本脱出記 大杉 栄 土曜社
あらすじ
 栄のもとにフランス人の同志・コロメルから「国際無政府主義大会」への招待状が届いた。そこで大会へ参加するために上海経由でフランスへ渡ろうとするのだが、彼には支度金不足や警察からの監視の厳しさが障壁となっていた…。

 作品の舞台
 坂ノ下・・・大杉栄の家があります。
 登場人物
大杉  栄 鎌倉・坂ノ下に隠れ家を持つ無政府主義者。
М 栄の同居人で同志。村木源次郎。
大杉 やす 栄の妻。堀保子。九州生まれ。
大杉 魔子 栄とやすの長女。後に「真子」と改名。
堀  利彦 栄の同志。社会主義者。
山川  均 栄の同志。社会主義者。
荒畑 寒村 栄の同志。社会主義者。
近藤 憲二 栄の同志。週刊『労働運動』の同人。
和田久太郎 栄の同志。俳人。
近藤 栄蔵 栄の同志。社会主義者。「日本共産党」幹部。別名・伊井敬。
高津 正道 栄の同志。社会主義者。「日本共産党」党員。衆議院議員。
栄の同志。
栄の同志。
アンドレ・コロメル 栄の同志。フランス人。
イワン・コズロフ 栄の同志。葉山で暮らしていたロシア人。日本を追放される。
トレス フランス共産党の名士。弁護士。
ジャン フランス人水兵。
М 朝鮮仮政府の要人の青年。
北京大学教授。