鎌倉のおばさん 村松友視 新潮社
あらすじ
 作家・村松友視の祖父・梢風の愛人・絹江が死んだ。彼女は経歴や年齢を偽りながら、梢風を「文士」として仕立て上げ、鎌倉の家を支え続けてきた。友視は彼女の死後、彼女の生い立ちや村松家の想い出を振り返っていった…。


 作品の舞台
 西御門・・・昭和22年から梢風は鎌倉に移り住みます。
 覚園寺・・・村松家の菩提寺です。
 大船・・・友視が清水へ戻る際、絹江は大船まで送ります。
 登場人物
村松 梢風 作家。鎌倉文士。本名は「村松義一」。
北川 絹江 梢風の愛人。作品名の「鎌倉のおばさん」とは彼女のこと。鎌倉で梢風と暮らす。
村松 そう 梢風の正妻。旧姓・桑原。
村松 友吾 梢風の長男。「中央公論社」の編集者。27歳の時に腸チフスで死亡。
村松喜美子 友吾の妻。旧姓・南条。元・友吾の同僚。
村松 友視 友吾と喜美子の息子。作家。父が死に母が実家に戻った後、戸籍上では梢風の五男となる。
村松 道平 梢風の次男。京都在住の脚本家。
村松  喬 梢風の三男。「毎日新聞社」学芸部記者。教育評論家。
村松  暎 梢風の四男。中国文学者。作家。
南条千代子 喜美子の妹。
村松 やゑ 梢風の亡母。
村松 しん 梢風の姉。
村松 かつ 梢風の妹。
お梅 梢風の愛人。
九重 梢風の愛人。吉原の花魁。
およね 梢風の愛人。京都の宿の女中。
おたみ 梢風の愛人。下宿の女中。
よし子 梢風の愛人。上海在住のダンス教師。
謝  秀卿 梢風の愛人。上海在住。
滝田 樗蔭 梢風の友人。「中央公論社」の編集者。後に編集長。
小島政二郎 梢風の友人。「週刊新潮」の記者。
深町 作次 「上海朝日」社長。
嶋中 雄作 「中央公論社」社長。
先代和尚 覚園寺先代和尚。故人。
未亡人 先代和尚の妻。絹江の友人。
当代和尚 覚園寺当代和尚。
倉島竹二郎 作家。
久米 正雄 作家。
三浦  環 オペラ歌手。
丸尾 長顕 「日劇ミュージックホール」主事。