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あらすじ
東京の本郷病院に一人の男が毒を飲まされ瀕死の状態で駆け込んできた。その男・本間次三郎の話によると、叔母が嫁いだ赤城家で身内による乗っ取り騒動がおき、次三郎と夫婦になるはずだった長女・下枝が行方不明になってしまったというのだ。そこで探偵の倉瀬泰助は、赤城家のある鎌倉に向かった・・・。
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作品の舞台 |
雪ノ下・・・赤木邸があります。
滑川・・・鎌倉に着いた泰助は、滑川畔の宿「八橋楼」に滞在します。
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登場人物 |
倉瀬 泰助 |
美青年探偵。左頬に傷痕がある。 |
赤城 |
鎌倉の雪ノ下に住む資産家。病気で死亡。 |
妻 |
赤城の妻。 |
赤城 下枝 |
赤城の長女。 |
赤城 藤 |
赤城の次女。 |
お録 |
赤城家の飯炊きをする老婆。 |
赤城 得三 |
赤城の親戚。赤城の娘や財産を狙う。 |
八蔵 |
得三の下男。 |
本間次三郎 |
赤木の妻の甥。下枝の恋人。小田原生まれ。 |
高田 駄平 |
得三の友人。横浜に住む高利貸し。 |
銀平 |
駄平の下男。 |
得右衛門 |
鎌倉の旅館「八橋楼」の主人。 |
若者 |
得右衛門の下男。 |
主人 |
神田小柳町にある旅店の主人。 |
医師 |
東京にある「本郷病院」の医師。 |
警部 |
警視庁警部。 |
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あらすじ
長谷にあるアーサー・ヘイゲンの別邸前にある広告標が立った。その広告は、ヘイゲン氏が散策中に金時計を落としてしまったため、見つけたものに100円を御礼するというものだった。そこで周辺の住民たちは御礼金を目当てに草刈りまでして探したのだが、結局見つからずじまいだった。しかしヘイゲン氏の本当の目的は、金をかけずに自宅周辺を綺麗にさせることで、律儀に探す日本人たちをバカにしていた。そのからくりに気がついた子爵の子・三郎とその従者・大助は、そんなヘイゲン氏に対してある策で懲らしめようとする・・・。
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作品の舞台 |
長谷・・・アーサー・ヘイゲン邸があります。
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登場人物 |
アーサー・ヘイゲン |
東京に住む学校講師。鎌倉に別荘を持つ。 |
三郎 年紀 |
逗子の小坪に住む子爵の息子。正義感が強い。 |
栗山 大助 |
三郎の従者の少年。三郎に忠実につくす。 |
妾 |
ヘイゲン氏の妾。日本人。 |
執事 |
ヘイゲン邸の執事。 |
飯炊き |
ヘイゲン邸の飯炊き女。 |
老人 |
ヘイゲン邸の近所に住む老人。 |
少年 |
スリの少年。 |
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星あかり
(『みだれ橋』改題) |
泉 鏡花 |
青空文庫 |
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あらすじ
妙長寺の本堂横の座敷に滞在している主人公は、一緒に滞在する友人の忠告も聞かず夜の墓場の散歩に出たのだが、気がついたときには座敷を閉めだされてしまった。無理に出てしまった以上、友人を叩き起こすこともできなかったため、仕方なく海岸の方へ散歩へ行くことにした…。
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作品の舞台 |
妙長寺・・・主人公や山科が寄宿しています。
乱橋・・・座敷を閉めだされた主人公は、乱橋あたりから海岸の方へ散歩に出ます。
雪ノ下・・・百姓は雪の下の朝市へ向かうため、荷車をひいていきます。
由比ガ浜・・・やがて主人公は由比ガ浜にたどりつきます。 |
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登場人物 |
主人公 |
妙長寺に寄宿している。 |
山科 |
主人公と共に妙長寺に寄宿する友人。医学生。 |
和尚 |
妙長寺の住職。 |
婆さん |
妙長寺に住みこむ手伝いの婆さん。 |
百姓 |
荷車をひく百姓。 |
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あらすじ
諸国をまわり修業をする小次郎法師はが秋谷村を通りかかった。そして茶店の婆さんから村にある旧邸「秋谷邸」で2人の親子が死産をして以来、悪い噂ばかりたつので供養してほしいというのだ。そこで早速小次郎が「秋谷邸」に向かうと、そこには母が歌う手毬唄を探し歩いている葉越明が逗留していた…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・小次郎は鎌倉へ行く予定を変え、秋谷邸へ向かいます。
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登場人物 |
小次郎 |
修業のため諸国をまわる法師。 |
葉越 明 |
母が歌う手毬唄を探すため諸国をまわっている男。豊前・小倉生まれ。 |
菖蒲 |
明の幼なじみ。神隠しに遭い「秋谷邸」に暮らす。 |
婆 |
秋谷村の茶店で働く老婆。 |
てんぽう蟹の宰八 |
婆の主人。 |
警察官 |
秋谷村の駐在。 |
鶴谷喜十郎 |
秋谷村の庄屋。 |
鶴谷喜太郎 |
喜十郎の息子。 |
仁右衛門 |
鶴谷家の下男。 |
嘉吉 |
秋谷村の百姓。 |
秋谷悪右衛門 |
「秋谷邸」に棲む悪魔。 |
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あらすじ
以前、白金にある興業の肝入りをしてくれた家を訪ねた際、道に迷っていたところたまたま通りかかった女の子に、白金の地図を出して親切に教えてくれたことが忘れられず、狂言師の与五郎は再びその女の子会いたさに白金にやってきた。しかし行き方を変えてしまったことで再び道に迷ってしまう・・・。
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作品の舞台 |
大船・・・与五郎は姪の家に向かうため、大船驛で汽車に乗り換えます。
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登場人物 |
萩原与五郎 |
下谷御徒士町に住む狂言師・鷺流の当代家元。 |
大沼 善八 |
与五郎の内弟子。 |
姪 |
相州逗子に住む与五郎の姪。海軍軍人の妻。 |
小室 |
雷神坂上の富士見台の差配。 |
お町 |
小室の娘。 |
婆さん |
聖心女学校の門前にある茶店の婆さん。 |
歯入れ屋 |
麻布田島町にある下駄の修繕屋。 |
和尚 |
汽車の乗客。 |
女の子 |
木の実を拾う女の子。11歳。 |
男の子 |
木の実を拾う男の子。7歳。 |
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あらすじ
天然痘が流行する3月のある日、予防接種をすませ家に籠っていた喜多八は妻の勧めで大阪に住む友人で保険会社の支店長をしている矢太の家へ行くことになった…。
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作品の舞台 |
大船・・・喜多八は大船に汽車がつくと、矢太のもとに電報をうちます。
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登場人物 |
喜多八 |
物語の主人公。 |
女房 |
喜多八の女房。 |
矢太 |
大阪に住む喜多八の友人。保険会社の支店長。 |
源太 |
大阪に住む喜多八の友人。 |
車夫 |
都内を走る人力車夫。 |
少年 |
列車の給仕の少年。 |
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あらすじ
9月1日に関東大震災がおこり、麹町に住んでいた鏡太郎は被災し妻のすずと共に四谷見附の公園で数日間夜を過ごした。黒煙が渦巻き警鐘が鳴りやまない地獄のような状態から逃げてきた人々からは悲壮感しか感じられなかった…。
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作品の舞台 |
稲瀬川・・・水上瀧太郎の別荘が稲瀬川(現・長谷2丁目あたり)にありましたが、震災で倒壊してしまいます。
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登場人物 |
泉 鏡太郎 |
麹町に住む小説家。物語の語り手。 |
泉 すず |
鏡太郎の妻。元・神楽坂芸妓。旧姓・伊藤。 |
濱野 英二 |
徳島に住む英語担当の中学校教師。三崎中学校に異動。 |
白井 |
泉宅の近所に住む歯科医。 |
妻 |
白井の妻。 |
長男 |
白井の長男。4歳。 |
水上瀧太郎 |
鏡太郎の友人。小説家。稲瀬川に別荘を持つ。 |
里見 弴 |
鏡太郎の友人。小説家。 |
吉井 勇 |
鏡太郎の友人。歌人・脚本家。 |
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あらすじ
鏡太郎は静岡にある友人の墓参りをするため、夜汽車に乗って東京を出た。そして墓参りのあと、いくつか観光地を回り、夕方には修善寺の温泉宿に到着する予定でいたのだが…。
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作品の舞台 |
大船・・・鏡太郎は夜汽車が停車する大船でサンドヰッチを買うつもりでいました。
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登場人物 |
泉 鏡太郎 |
麹町に住む小説家。物語の語り手。 |
斎藤 信策 |
鏡太郎の友人。故人。静岡・龍華寺に墓がある。修善寺の宿屋の風呂番。 |
小山内 |
鏡太郎の友人。 |
とめ子 |
小山内の妻。 |
女 |
汽車の乗客。18歳。 |
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あらすじ
鏡花は弟が住む逗子へ行くことになった。実際逗子に着いてみると陽気も涼しく、特に岩殿寺あたりは肌寒く身が引き締まるほどだった…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・逗子の停車場から鎌倉の方へ向かいます。
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登場人物 |
泉 鏡花 |
麹町に住む小説家。物語の語り手。 |
泉 斜丁 |
逗子に住む鏡花の弟。 |
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あらすじ
金沢で生まれた泉鏡太郎は母の草双紙を読みふけるうちに次第に小説を書くことを生活の糧にしようと心に決め、特に愛読する尾崎紅葉を訪ね上京することになった…。
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作品の舞台 |
妙長寺・・・1891年夏、鏡太郎が滞在します。
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登場人物 |
泉 鏡太郎 |
石川県金沢市生まれの小説家。清次の長男。ペンネームは「泉鏡花(いずみ きょうか)」。尾崎紅葉門下生。 |
泉 清次 |
鏡太郎の父。金沢市に住む彫金師。 |
泉 すず |
鏡太郎の母。能楽の太鼓師の娘。鏡太郎が10歳の時に病死。 |
泉 他賀 |
清次の長女。小竹家の養女となる。輪島の芸妓。 |
泉 豊春 |
清次の次男。小説家。ペンネームは「泉斜汀(いずみ しゃてい)」。尾崎紅葉門下生。 |
泉 やゑ |
清次の次女。宮崎家の養女となる。 |
泉 きて |
清次の母。鏡太郎の祖母。旧姓・目細。 |
伊藤 すず |
鏡太郎の妻。神楽坂の芸妓「桃太郎」。 |
中田 ちよ |
鏡太郎の伯母。辰口鉱泉の置屋の女将。 |
湯浅 しげ |
鏡太郎の2歳年上の初恋相手。金沢市にある「湯浅時計店」の娘。 |
宮野 サク |
清次の後妻。 |
お松 |
泉家の下女。 |
福山 |
鏡太郎の友人。湯島に住む医学生。 |
尾崎 紅葉 |
牛込横寺町に住む小説家。鏡太郎の文壇の師。 |
徳田 秋声 |
小説家。尾崎紅葉門下生。 |
樋口 一葉 |
小説家。鏡太郎が勝手にライバル視をしている。 |
芥川龍之介 |
小説家。 |
里見 弴 |
小説家。 |
谷崎潤一郎 |
小説家。 |
谷崎 鮎子 |
潤一郎の長女。 |
笹川 臨風 |
俳人。 |
柳田 国男 |
民俗学者。 |
ミス・ポートル |
金沢市にある真愛学校の教師。校長の妹。 |
大橋 乙羽 |
小石川戸崎町に住む出版社「博文館」の支配人。 |
西園寺公望 |
第12代総理大臣。 |
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