春の渦巻き 小糸のぶ 春陽堂書店
あらすじ
 アメリカでの研修を終え日本に帰国したテレビプロデューサーの須山英二のもとに、親友で能楽宝珠流次期家元の山村良吉は急ぎ駆け付け出迎えた。須山はアメリカ帰りのバレリーナ・小田亜矢子を連れていたが、彼女は母の形見として小さな般若の面を大切にしていた。どうやら亜矢子は突然姿を消した父・富永泰造を探す目的で日本に来たようだった…。


 作品の舞台
 雪ノ下・・・亜矢子は須山に頼んで、鎌倉にあるスタジオ付きの家を借りて暮らします。
 登場人物
山村 良吉 能楽・宝珠流次期家元。俊堂の長男。
山村 俊堂 良吉・智恵の父。宝珠流11代家元。
山村 智恵 俊堂の長女。良吉の妹。須山とは幼い頃からの知り合い。
須山 英二 良吉の親友。「新日本テレビ」プロデューサー。
小田亜矢子 アメリカ育ちのバレリーナ。「大谷バレー団」客員。
小田 光代 亜矢子の亡母。昨春アメリカで病死。
富永 泰造 亜矢子の父。亜矢子が生まれる前に姿を消す。
五井 耕太 「五井物産」社長。宝珠流の支持者。
五井 晶子 耕太の娘。良吉の婚約者。
坪井 俊堂の高弟。