岸田國士の作品 岸田國士の作品です。 岸田國士（きしだくにお） 　小説家。戯曲家。長女は童話作家の岸田衿子、次女は女優の岸田今日子、甥は俳優の岸田森。 作品名 発行年 紙風船 1925 桔梗の別れ 1930 かんしゃく玉 1931 女人渇仰 1949 光は影を 1950 暖流 1956

. 紙風船 岸田國士 青空文庫 あらすじ 　ある日曜日、退屈している夫婦がお互い退屈しないためにはどうしたらいいかと話し合っていた。すると妻が芝居を見に行くことから鎌倉へ日帰り旅行をすることに話が膨らみ、夫共に妄想し始めた…。 　作品の舞台 　鎌倉・・・夫婦は鎌倉へ行くと、海浜ホテルの食堂へ向かうことを妄想します。 　登場人物 夫 東京に住む会社員。 妻 夫の妻。編み物が好き。 川上 夫の会社の同僚。 千枝子 隣家に住む女の子。 . 桔梗の別れ 岸田國士 青空文庫 あらすじ 　令嬢の境笛子とその母・杉江は避暑のためにやってきた高原で、若い二人の青年と知りあった。テニスの相手にもなった青年たちは、母娘が自宅へ戻る列車にも付き合うことになった・・・。 　作品の舞台 　鎌倉・・・笛子の父がひとりで自邸に滞在中です。 　登場人物 境　　笛子 鎌倉に住む令嬢。 境　　杉江 笛子の母。 境 笛子の父。 金津　朔郎 境母娘と高原で知り合った青年。 酒巻　　深 境母娘と高原で知り合った青年。 . かんしゃく玉 岸田國士 青空文庫 あらすじ 　古びたアパートに同棲する若い二人のもとに、友人たちは何かと気にかけて働き口などいい話を持ってくるのだが、当の二人はうっとうしくて仕方がない。そんな時に二人は缶の中でかんしゃく玉を鳴らして憂さを晴らしていた…。 　作品の舞台 　鎌倉・・・隣の女は鎌倉へドライヴに行く予定です。 　登場人物 彼女 古びた貸アパートに住む女。 彼 彼女の同棲相手。 隣の女 二人の隣室に住む女。 多田 彼の友人。 小森 彼の友人。 阿部 彼の友人。 老教授 多田の知人。 . 女人渇仰 岸田國士 青空文庫 あらすじ 　周りを見ると誰もいなくなり、老人は１９歳のパンパンと一夜を過ごすこととなった。しかし彼は彼女の体に手を出すこともなく、自分の過去を語り始めた…。 　作品の舞台 　鎌倉・・・ツネ子は日曜日に会社の仲間たちと鎌倉へ遊びに行きます。 　登場人物 老人 骨董商。元・弁護士事務所の書生。 女房 老人の妻。 ツネ子 老人の次女。会社員。長女は幼少時に死亡。 叔母 渋谷に住むツネ子の叔母。 相模屋のご隠居 老人の知人。寝たきりの状態。 少女 １９歳のパンパンガール。「ヒサ子」と名乗る。 倉橋　君江 老人が通っていた弁護士事務所の女性事務員。 梶村 新聞記者。 白木 元・老人が経営する骨董店の店員。 . 光は影を 岸田國士 青空文庫 あらすじ 　ハノイから復員してきた京野等志は、出征した７年前を思い出しながら荻窪の実家に戻ってきた。家族は無事でそれぞれの生き方を歩んでいたが、等志の恋人・歩んで味岡小萩は、信濃の農家に嫁ぎ娘もいるということだった。小萩は偶然等志と同じ部隊だった百瀬秀人と同じ村に住んでいるということもあり、等志は小萩が住む信州松本の島立村へ向かう・・・。 　作品の舞台 　材木座・・・等志は遠矢幸造に英語を教えるため、彼の別荘に通うことになります。 　登場人物 京野　等志 ハノイ基地捕虜収容所の通訳をしていた軍曹。３１歳。　外国語学校卒。 京野　憲之 等志の父。５７歳。元・小学校の校長。その後養鶏など多角的な経営を始める。 京野　　弓 等志の母。５２歳。 京野　多津 等志の長妹。２７歳。離婚後、実家で暮らす。 京野　美佐 等志の次妹。２５歳。会社員との不倫関係を経て、築地の芸者「小菊」となる。 京野　深志 等志の長弟。２２歳。関東大学の学生。 京野　真喜 等志の三妹。１９歳。新制高等学校の生徒。 長久保小萩 等志の恋人。２８歳。等志の出征後、信州の大地主・長久保家に嫁ぐ。旧姓・味岡。 長久保宇治 小萩の夫。３７歳。信州松本・島立村の大地主で大農家の長久保家の当主。 嫁 宇治の弟の嫁。小萩と同じくらいの年齢。 熊川 長久保家の近所に住む宇治の親類。 百瀬　秀人 島立村の農夫。等志と同じ部隊の青年。 百瀬しのぶ 秀人の姪。２０歳。小説家志望。 南条己未男 等志の親友。元・砲兵中尉。あだ名は「バイロン」。 南条　庄介 己未男の叔父。 味岡　正造 小萩の父。高円寺に住む実業家。 味岡夫人 正造の妻。 味岡　宗重 小萩の弟。父の会社に勤める。 雲井　秋生 多津の愛人。有名小説家。 鷲尾 多津の友人。女流小説家。 水島　祥一 有名小説家。 松木 美佐が所属する置屋の女将。 ツタ 美佐の朋輩の芸者。 浜田　浜六 労務関係事務所の所員。 遠矢　幸造 浜六の知人。新興成金。鎌倉材木座に別荘と妾を持つ。 平山　いく 幸造の妾。美佐の親友。 田所　清名 美佐の愛人。大東産業総務課長。 牧田 上武製粉熊谷工場長。 菱刈 上武製粉熊谷工場工務部長。 菅 上武製粉熊谷工場会計係。 市田 上武製粉熊谷工場庶務係。 陣内 上武製粉社長。 牧内 小萩が入院する小諸のサナトリウムの所長。 石川 サナトリウムの医師。 看護婦 サナトリウムの看護婦。 島内　京子 サナトリウムで小萩と同室に入院する患者。１７歳。 ポーレット・ユアン ハノイで等志が付き合っていた女性。フランス人とベトナム人の混血児。 . 暖流 岸田國士 鱒書房 あらすじ 　東京・小石川にある「志摩病院」の院長・志摩泰英は鎌倉の別荘で療養中だったが、余命幾ばくもないことを悟り今後の病院経営に不安を感じていた。後継者で長男の放蕩息子・志摩泰彦にそれが務まることも考えられず、泰英は旧友の息子で秀才の日疋祐三を病院に送り込み立て直しを図ろうと画策した…。 　作品の舞台 　鎌倉山・・・泰英は別荘で療養中です。 　登場人物 志摩　泰英 東京・小石川にある「志摩病院」の院長。鎌倉山の別荘で療養中。 志摩　滝子 泰英の妻。泰彦・啓子の母。 志摩　泰彦 泰英の長男。啓子の兄。「志摩病院」の整形外科医。病院の後継者だが放蕩息子。 志摩三喜枝 泰彦の妻。 志摩　啓子 泰英の長女。泰彦の妹。 日疋　俊六 泰英の旧友で同郷の友。祐三の亡父。 日疋計太郎 俊六の長男。 日疋眞砂子 計太郎の妻。 日疋　祐三 俊六の次男。３３歳。台湾から呼び寄せ「志摩病院」の主事となる。 糸田 「志摩病院」の事務長。 金谷 「志摩病院」の内科部長。 田所 「志摩病院」の外科部長。 笹島 「志摩病院」の外科医。 橋本　順子 「志摩病院」の看護婦長。 石渡　ぎん 「志摩病院」の看護婦。啓子の学友。 堤　ひで子 「志摩病院」の看護婦。 奥野 「志摩病院」の栄養食調理場の女性主任。 綾部 啓子の友人。