川端康成の作品(その3)
川端康成の作品です。

川端康成
  学生時代に菊池寛に見いだされ頭角を現し、その後「新感覚派」作家として注目を浴びる。彼自身1935年に林房雄の誘いで鎌倉市浄明寺に居を移し、その後二階堂、長谷と転居した。

作品名 発行年
1949
ルイ 1951
おきびき 1956
日も月も 1969
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川端康成 新潮社
あらすじ
 正月四日になって鎌倉の家に初雪が降り始めた。妻は持病の神経痛が悪くなって実家である伊豆長岡の温泉宿へ行ってしまい、娘も友達と遊びに行ってしまって酒井はひとり自宅で過ごしていた。そこへ20年来の付き合いがある光子が庭の古木の梅を観に遊びに来てくれた…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・酒井宅があります。
 登場人物
酒井 物語の語り手。
酒井の妻。持病の神経痛が悪化し実家の伊豆長岡へ帰っている。
酒井の娘。
光子 長い付き合いがある酒井の友人。2人の愛人と付き合う。
光子の姉。
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ルイ 川端康成 新潮社
あらすじ
 仲秋の名月の次の日の夜、私は鎌倉にある映画館「鎌倉名画座」で『山荘物語』という映画を見た。映画の主役がコリー犬だったこともあり、私は以前飼っていた美人コリー犬・ルイのことを思い出した…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・私の家があります。
 雪ノ下・・・映画館「鎌倉名画座」があります。(昭和44年に閉館)
 登場人物
物語の語り手。
私の妻。
私の娘。
レナ 私が飼っていた牡のコリー犬。
ルイ 私が飼っていた牝のコリー犬。産後すぐに死亡。
大ミミ 私が飼っていたミミズク。
小ミミ 私が飼っていたミミズク。
エリ 私が飼っている牝のワイヤーヘアフォックステリア犬。
田宮 エリの子の父犬の飼い主。
北山 獣医。
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おきびき 川端康成 新潮社
あらすじ
 熱海での茶会の帰りの列車が小田原駅へ着いたとき、私は「置き引きに注意」という看板が目に入った。私自身「置き引き」という言葉自体がなじみがなかったのだが、同乗する知人の春子は以前置き引きの被害に遭ったというのだ…。

 作品の舞台
 大船駅・・・BとCが下車します。
 登場人物
物語の語り手。茶会を終え熱海から東海道線の上り電車に乗っている。
春子 私の知人。熱海からの電車に同乗している。
電車の乗客。
電車の乗客。
電車の乗客。
春子の恋人。
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日も月も 川端康成 新潮社
あらすじ
 朝井松子は京都で行われた茶会で高谷幸二と出会い、彼の兄で松子の元結婚相手だった高谷宗廣が喀血し入院していることを知らされた。宗廣は昨秋に松子と結婚したが彼女を捨て、現在では若妻の巻子と再婚していた。そこで松子は宗廣が療養する七里ガ浜の療養所へお見舞いに行った…。

 作品の舞台
 円覚寺・・・松子と吉左衛門は楽茶碗の会で出会います。
 鶴岡八幡宮・・・松子は八幡宮で行われた裏千家の献茶に参加します。
 高徳院・・・大仏殿で鎌倉茶話会があります。
 七里ガ浜・・・宗廣が入院する療養所があります。
 由比ガ浜・・・木崎家があります。
 登場人物
朝井 鎌倉に住む実業家。敬助・輝雄・松子の父。松子と二人暮らし。
道子 朝井の元妻。敬助・輝雄・松子の母。現在は愛人の紺野といい仲。
朝井 敬助 朝井の亡長男。戦死。
朝井 照雄 朝井の亡次男。戦死。
朝井 松子 朝井の長女。
朝井 継子 朝井の亡母。松子の亡祖母。
高谷 宗廣 松子の元夫。七里ガ浜の療養所で入院中。
高谷 巻子 宗廣の後妻。
高谷 幸二 宗廣の弟。
木崎 朝井の親友。
木崎 信子 木崎の若妻。
信子の娘。
紺野 道子の愛人。敬助の戦友。
淡々齋宗匠 裏千家の家元。
次男 宗匠の次男。
山垣 綾子 道子の友人。
運転手 朝井家の運転手。
楽吉左衛門 楽焼窯元当主。