林芙美子の作品
林芙美子の作品です。

林芙美子
  代表作は『放浪記』。色紙には『花の命は短くて苦しきことのみ多かりき』という言葉を記す。
作品名 発行年
或る女 1938
杜鵑(ホトトギス) 1938
朝御飯 1939
おにおん倶楽部 1947
.
或る女 林芙美子 青空文庫
あらすじ
 たか子は数年前の夏、別荘がある軽井沢へ行った際、近くの別荘に遊びに来ていた10歳年下の佐々徹男と知り合い、次第に人目をしのぶ仲になっていた。しかし2年後友人の娘の結婚式に誘われた彼女は、新郎の名前に「佐々徹男」と書かれているのを見て愕然とする…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・たか子と徹男が出会った夏、佐々博士は鎌倉へ避暑に行きます。
 登場人物
結城たか子 歌人。38歳。
結城 堂助 たか子の夫。日本書家。
結城 俊助 堂助の長男。熊本の高等学校の学生。寄宿舎生活をする。
結城 孝助 堂助の次男。中学校の学生。寄宿舎生活をする。
佐々 博士 軽井沢にある堂助の別荘の近所に別荘を持つ博士。
佐々 徹男 博士の末弟。27歳。外務省の役人。
久賀男爵夫人 たか子の学生時代の友人。
久賀登美子 夫人の娘。
.
杜鵑 林芙美子 創元社
あらすじ
 宇都宮から上京してきた酒井まきは派出婦として働いていたが、1年ほどで辞めてしまい呉服の行商に転職した。それに伴い沼袋から上野に転居した。新たな住まいとなった貸間の隣人たち気さくな者たちが多く、よく誰かの部屋へ集まっては楽しくおしゃべりしていたのだが…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・瀬尾は鎌倉に住む友人宅へ遊びに行き、海の絵を描きます。
 登場人物
酒井 まき 呉服屋の行商。26歳。宇都宮生まれ。
八百屋の主人。まきの貸間の大家。
兼盛 まきの階下の住人。
貴佐子 まきの階下の住人。兼盛の妹。足が悪く、家で裁縫の仕事をしている。
まきの階下の住人。兼盛・貴佐子の母。風呂屋の番台として働く。
瀬尾 まきの隣人。女子美術大生。
又四郎 瀬尾の友人。
友人 鎌倉に住む瀬尾の友人。
正雄 まきの従兄の友人。栃木・城山村の小学校の教師。クリスチャン。
正雄の父。鹿沼市の製麻会社の社員。
.
朝御飯 林芙美子 青空文庫
あらすじ
 2ヶ月下宿をしていたロンドンでも、現在暮らす日本でも朝御飯の献立はだいたい同じおかずが出てくるのだが、食べ過ぎて一日が重い感じになってしまうので、私はパリでの朝食のようにコーヒーと焼きたてのクロワッサンだけの軽いものが好みだ…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・深田久弥宅に泊まった時に食べた朝御飯がすごくおいしかったそうです。
 登場人物
林 芙美子 小説家。物語の語り手。
高見  順 鎌倉に住む小説家。
深田 久彌 鎌倉に住む小説家。
.
おにおん倶楽部 林芙美子 青空文庫
あらすじ
 繁・浩太郎・巌・善一は仲良し4人組。しかし4人とも気が弱くすぐ泣いてしまうため、巌の兄、庄作は彼らに「おにおん倶楽部」と名付けていた。彼らは空襲で住まいがバラバラになってしまったが、終戦後また月に一度集まって会合を開こうということになり、その場でお互いに何かいいことをした時の話をすることになった…。


 作品の舞台
 雪ノ下・・・浩太郎は空襲後、雪ノ下にある姉の家に暮らします。
 登場人物
大木  繁 「おにおん倶楽部」のメンバー。小学6年生。
滑川浩太郎 「おにおん倶楽部」のメンバー。中学1年生。
奥平 善一 「おにおん倶楽部」のメンバー。中学1年生。
片貝  巖 「おにおん倶楽部」のメンバー。××商業の1年生。
片貝 庄作 巌の兄。
盲目の人 満州に遠征していた兵隊。
女驛員 上野駅の女驛員。