芥川龍之介の作品
芥川龍之介の作品です。

作品名 発行年
西郷隆盛 1917
軍艦金剛航海記 1917
田端日記 1917
舞踏会 1919
妙な話 1920
1920
上海游記 1921
一塊の土 1923
大正十二年九月一日の大震に際して 1923
あばばばば 1923
「仮面」の人々 1924
わが俳諧修業 1924
身のまはり 1925
点鬼簿 1926
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西郷隆盛 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 龍之介の友人の本間が大学時代、春休みに維新史の研究をするために京都へ向かった。その間列車内で彼はある老紳士と出会った。叔父が西郷軍に加わったというその紳士は、本間の卒論テーマが「西南戦争」だと聞いて、誤伝が多いので本当のことを話してやろうというのだが…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・龍之介は鎌倉に転居します。
 登場人物
芥川龍之介 作家。
本間 龍之介の友人。大学史学部卒。
紳士 本間が列車内で出会った老紳士。
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軍艦金剛航海記 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 第1次世界大戦中の大正6年6月、横須賀の海軍機関學校英語教授嘱託として戦艦「金剛」に乗船した龍之介は、山口県の由布まで航海をすることになった。そして艦内では若き機関兵たちが、様々な訓練をすることになった…。

 作品の舞台
 長谷・・・龍之介は軍艦の銅鑼の音を聞いて、長谷にある小道具屋の銅鑼を思い出しました。
 登場人物
芥川龍之介 作家。海軍機関學校英語教授嘱託で戦艦「金剛」に乗船。
八田 戦艦「金剛」機関長。
主計長 戦艦「金剛」主計長。
軍医長 戦艦「金剛」軍医長。
山本 機関大尉。
若き機関少尉。
М 若き機関少尉。
若き機関少尉。
若き機関少尉。
Sの新妻。
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田端日記 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 田端に居る頃の龍之介による日常を描いた作品。

 作品の舞台
 鎌倉・・・龍之介は神田須田町の「丸善」で見かけた女を、以前鎌倉で目にしています。
 登場人物
芥川龍之介 田端に住む小説家。
大野 洒竹 龍之介の友人。医師。
赤木 桁平 龍之介の友人。小説家。
久米 正雄 龍之介の友人。小説家。
女中 田端にある割烹料理屋「天然自笑軒」の女中。
小僧 神田須田町にある「丸善」の若い店員。
「丸善」の客。狆を連れた外国人女性。
歯医者 龍之介がかかりつけの本郷に住む歯科医。
大倉喜八郎 実業家。鉄砲商。「大成建設」「日清製油」など「大倉財閥」の長。
日吉町に住む龍之介の親類。
八重子 日吉町に住む龍之介の親類。
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舞踏会 芥川龍之介 筑摩書房
あらすじ
 明治19年11月3日、鹿鳴館の舞踏会に初めて出席した令嬢の明子は、周りの男たちを魅了するほどの美しさを持ち合わせていた。そんな彼女に一人のフランス人将校が声をかけてきた…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・鎌倉の別荘に向かう途中、明子は汽車の中で一人の青年小説家と出会います。
 登場人物
明子 フランス語と舞踏を教育された若く美しい令嬢。
明子の父。禿げ頭。
伯爵 鹿鳴館の舞踏会を催す伯爵。
伯爵夫人 伯爵の妻。
ジュリアン・ヴィオ フランス人の海軍将校。実の正体は…。
大官 中国人の外交官。
青年 青年小説家。
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妙な話 芥川龍之介 ちくま文庫
あらすじ
 私の旧友の村上が話すには、こうなのである。村上の妹・千枝子が、戦地へ出向いている夫からの手紙が届かなくなってから、神経衰弱がひどくなってきた。そんなある日、彼女は友人の住む鎌倉へ行くと言い出して、雨の中傘もささずに家を出ていったというのだ…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・千枝子は雨の中、友人の住む鎌倉へ行きます。
 登場人物
この物語の語り手。
村上 私の旧友。
千枝子 佐世保に住む村上の妹。
千枝子の夫。海軍将校。
赤帽 停車場にいる赤帽の男。
風車売 路端で風車を売っている男。
海軍将校夫妻 千枝子が顔見知りの夫妻。
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芥川龍之介 ちくま文庫
あらすじ
 中国人貿易商の陳彩は、妻の浮気について書かれた手紙を送られ、悩んでいた。そこで陳彩は探偵を雇い、妻の行動を見張るよう指示するが、特に不審なことはないと報告される・・・。

 作品の舞台
 鎌倉・・・陳彩宅があります。
 登場人物
陳   彩 中国人貿易商。横浜の「日華洋行」主人。
陳  房子 陳彩の妻。元・珈琲店の給仕。
「日華洋行」社員。
今西 「日華洋行」社員。書記。
田中 房子の知人。倉庫会社勤務。
久米 房子の知人。
野村 房子の知人。
久保田 房子の知人。
吉井 「里見探偵事務所」所員。
山内 医者。
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上海游記 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 1921年3月、龍之介は大阪毎日新聞社の海外視察員として荒狂う海を渡り、上海に向かった。到着後は彼の友人や新聞社の人々が案内をしながら政事、芸能、風習などいろいろな分野の視察をしていく…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・以前日本で仕事をしていたジョオンズは、鎌倉へ海水浴に行きました。
 登場人物
芥川龍之介 「大阪毎日新聞」記者。小説家。「大阪毎日新聞社」の海外視察員として上海へ行く。
村田 孜郎 「大阪毎日新聞社」上海支局長。号は「烏江」。
友住 「大阪毎日新聞社」上海支局記者。
薄田 淳介 「大阪毎日新聞社」大阪本社学芸部長。詩人。筆名「薄田泣菫」。
澤村 幸夫 「大阪毎日新聞社」大阪本社記者。
トーマス・ジョオンズ 「国際通信社」上海支局記者。アイルランド人。日本での赴任経験がある。
波多  博 「上海東方通信社」社長。
西本 省三 雑誌週報「上海」主筆。中国研究家。号は「白川」。
余  洵 「神州日報」社長。別名「于右任」。
里見 義彦 上海に住む龍之介の友人。医師。「里見病院」院長。孜郎の俳句仲間。
島津四十起 上海に住む龍之介の友人。俳人・歌人。上海の出版社「金風社」社長。
石黒 政吉 上海に住む龍之介の友人。「三菱銀行」上海支店に勤務。
西村 貞吉 上海に住む龍之介の友人。龍之介とは府中三高時代の同級生。
井川  亮 上海に住む龍之介の友人。「南満州鉄道」に勤務。
章  炳麟 中華民国の民族主義的革命家。孫文の軍政府秘書長。号は「太炎」。
袁  世凱 中華民国初代大総統。故人。
黎  元洪 中華民国2代・4代大総統。
徐  世昌 中華民国3代大総統。
鄭  孝胥 清朝の政治家。後に中華民国総理内務府大臣、満州国国務院総理。号は「蘇戡」。
鄭   垂 孝胥の長男。
呉  景濂 中華民国の政治家。「国民党」党員。
金  玉均 朝鮮李朝時代の政治家。1894年3月に暗殺される。
李  人傑 中華民国の社会主義者。28歳。
李  瑞清 上海に住む名書家。
王  文華 中華民国貴州省の軍人。
蓋  叫天 武生(武人・英雄役)では江南第一と言われる京劇界の至宝女形。
緑  牡丹 花旦(溌溂とした女性役)で知られる京劇の女形。
小  翠花 花旦で知られる京劇の女形。
梅  蘭芳 京劇の名女形。
林  黛玉 清朝の女優。本名「梅逢春」。
時  鴻 上海の芸者。
愛  春 上海の芸者。
洛  娥 上海の芸者。王文華の愛人。
小島 「上海紡績会社」重役。
松本 上海に住む上流階級夫人。
婆さん 上海にあるカフェの給仕。
馬杉 龍之介が渡航した船の同室の旅行者。
香取 秀真 龍之介の友人で隣人。鋳金工芸師。アララギ派の歌人。
久米 正雄 龍之介の友人。鎌倉に住む小説家。
宇野 浩二 龍之介の友人。小説家。
長野 草風 龍之介の友人。画家。日本美術院同人。
徳富 蘇峰 龍之介の友人。ジャーナリスト・評論家。
竹内 「南洋丸」船長。
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一塊の土 芥川龍之介 筑摩書房
あらすじ
 長年働かずにいた仁太郎が死んだ。母のお住は仁太郎の女房・お民の将来を心配し、親類の与吉を婿にしようとはたらきかけるが、お民はそれを断り今まで通り畑仕事に精を出すというのだった・・・。

 作品の舞台
 朝比奈切通・・・長年働かなかった仁太郎がやっと亡くなったことを、朝比奈の切通を越えた時の心境に例えています。
 登場人物
仁太郎 長年働かずにいる青年。
お住 仁太郎の母。
お民 仁太郎の女房。
広次 仁太郎とお民の子。
与吉 仁太郎の従弟。
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大正十二年九月一日の大震に際して 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 龍之助と小穴が鎌倉・御成にある「平野屋別荘」を訪ねた際、庭先に見えた藤や山吹などの花々が美しく咲き乱れていたのを見て、「これは天変地異でも起きるのではないか」と驚いていた。しかしその8日後、龍之助は田端の自邸に居た際に関東大震災に被災する…。

 作品の舞台
 御成・・・龍之助と小穴は平野屋別荘に行きます。
 登場人物
芥川龍之介 田端に住む小説家。
小穴 隆一 龍之助の友人。随筆家・俳人。俳号は「一游亭」。
芥川  文 龍之介の妻。
芥川比呂志 龍之介の長男。
芥川多加志 龍之介の次男。
新原 フク 龍之介の母。
伯母 龍之介の伯母。
円月堂 田端の芥川邸の隣人。
下島 田端に住む医師。
久米 正雄 龍之介の友人。小説家。
菊池  寛 龍之介の友人。小説家。
菅  忠雄 龍之介の友人。小説家。
田中  純 龍之介の友人。文芸評論家。
成瀬 正一 龍之介の友人。フランス文学者。
武川重太郎 龍之介の友人。小説家。
加藤 武雄 龍之介の友人。小説家。
野口 真造 呉服屋「大彦」主人。染色家。江戸友禅の第一人者。
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あばばばば 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 鎌倉に住む保吉は、勤務先である横須賀の海軍学校へ行く途中にあるタバコ屋が気になっていた。ある日、若い女が店の窓口に座っていたので、彼は彼女をちょっとからかってみようと話しかけてみた…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・保吉は鎌倉に住んでいます。
 登場人物
保吉 横須賀にある海軍学校の教官。鎌倉在住。
主人 鎌倉にあるタバコ屋の店主。
タバコ屋の女店員。19歳。
小僧 タバコ屋の小僧。顔がニキビだらけ。
赤子 女の子供。赤ん坊。
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「仮面」の人々 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 龍之介が作家になったのは東京帝国大学の同人誌「新思潮」に深く関わっていたことが原因なのだが、実はそれだけではない。早稲田大学の同人誌「仮面」にも携わっていたからだ…。

 作品の舞台
 大町・・・日夏耿之介が住んでいました。
 登場人物
芥川龍之介 東京帝国大学卒業の作家。
日夏耿之介 早稲田大学卒業の詩人。龍之介の同人誌仲間。大町に住む。
西条 八十 早稲田大学卒業の詩人。龍之介の同人誌仲間。大久保に住む。
森口 多里 早稲田大学卒業の美術評論家。龍之介の同人誌仲間。
山宮  允 東京帝国大学卒業の詩人。龍之介の同人誌仲間。
吉江 弧雁 早稲田大学文学部教授。詩人。本名「吉江喬松」。
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わが俳諧修業 芥川龍之介 青空文庫
あらすじ
 龍之介は小学校時代から今に至るまで長年俳句に関わってきた。そこでこれまでの俳句に関する自分史を振り返ってみる…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・龍之介は海軍機関學校の教官時代、鎌倉に住んでいました。また久米正雄邸、高浜虚子邸があります。
 登場人物
芥川龍之介 東京帝国大学卒業の作家。海軍機関學校の教官。
久米 正雄 鎌倉に住む作家・評論家。龍之介とは高校時代の同期。
高浜 虚子 鎌倉に住む詩人。
小沢 碧童 俳人。
勝峯 晋風 俳人。
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身のまはり 芥川龍之介 ちくま文庫
あらすじ
 龍之介の身のまわりにある道具は、友人や知人たちとの縁によるものばかりだった…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・龍之介が鎌倉に住んでいた頃、使っていたペン皿に菅から字を書いてもらいます。
 登場人物
芥川龍之介 東京帝国大学卒業の作家。
室生 犀星 龍之介の友人。
夏目 漱石 龍之介の文筆の師。
細木 香以 幕末の俳人。通称「摂津国屋藤次郎」。
伊兵衛 香以の娘婿。
菅  虎雄 書家。
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点鬼簿 芥川龍之介 ちくま文庫
あらすじ
 龍之介の母・フクは彼を産むとすぐに発狂したため、彼はフクの兄・道章夫婦のもとで養われることとなった。そのため彼は「母」に対して親しみを感じることができずにいた。しかし、龍之介が生まれる前に死亡した彼の姉・初子に対しては、見たこともないのだが親しみを感じていた…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・龍之介が28歳の時、鎌倉で教師をしていました。
 登場人物
芥川龍之介 学校教師。後の作家。
新原 敏三 龍之介の父。牛乳販売業者。
新原 フク 龍之介の母。龍之介を出産後発狂し、彼が11歳の時に死亡。旧姓・芥川。
新原 初子 龍之介の亡姉。龍之介が生まれる前に死亡。
芥川 道章 龍之介の養父。フクの兄。
道章の妻。
芥川 フキ 龍之介の養母。フクの姉。
芥川 フユ 道章・フキ・フクの妹。敏三の後妻となる。
芥川  文 龍之介の妻。旧姓・塚本。
サンマアズ夫人 築地の幼稚園の経営者。
記者 アイルランド人の新聞記者。龍之介の知人。