河村恵利の作品(その1)
河村恵利の作品です。主に歴史ものです。
作品名 発行年
清水鏡 1991
方塞がりの辻 1996
竹御所余聞 2001
袖の渕 2006
微妙が谷 2008
悔恨 2011
青野赤原 室町足利伝 2012
鎌倉悲恋 北条恋ヶ谷 2013
縁切り寺の尼姫 豊臣秀頼の娘 2015
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清水鏡 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 1183年大姫の許婚として鎌倉で過ごしていた木曽義高は、父の死を察すると供の者と共に鎌倉を逃げたした。しかし頼朝は追っ手をかけ、義高を討ちとってしまった。頼朝の長女・大姫はこの日を境に様子がおかしくなってしまうのだが…。

 作品の舞台
 由比ガ浜・・・氏憲の尽力で大鳥居が建立されます。
 登場人物
源  頼朝 鎌倉幕府将軍。
北条 政子 頼朝の妻。
大姫 頼朝の長女。
清水冠者義高 大姫の許婚。
一条 高能 公卿。
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方塞がりの辻 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 1184年2月、一ノ谷の合戦で源氏方に捕えられた平重衡は鎌倉に送られた。そして狩野家に預けられた重衡の世話をすることになったのが、田舎娘の千手だった。彼女は重衡が何者なのかを知らずに接していたのだが…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・重衡は捕らわれて鎌倉に連れてこられます。
 登場人物
平  重衡 清盛の五男。三位中将。
千手 手越の長者の娘。重衡の世話をする。
狩野 宗光 幕府の御家人。
源  頼朝 鎌倉幕府将軍。
兵衛 重衡の家来。
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竹御所余聞 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 京の僧として過ごしてきた公暁にとって、和歌にかまけて政を忘れる叔父の現将軍・実朝の姿を見て落胆していた。彼の批判的言動は、幕府内でも賛否両論あるが不穏な雰囲気も感じられた。そして1219年、鶴岡八幡宮で行われた実朝の大臣拝賀式で、公暁は実朝を暗殺する…。

 作品の舞台
 鶴岡八幡宮・・・実朝は公暁に暗殺されます。
 大倉御所・・・実朝の死後、将軍として都から幼い三寅を迎えます。
 雪ノ下・・・三浦義村らが暮らす三浦館があります。
 比企ヶ谷・・・媄子が暮らす竹御所があります。
 大町・・・大町の市で三郎と珠音が買い物をします。
 登場人物
北条 政子 故頼朝の妻。尼御台。
源  頼家 元・将軍。政子の長男。故人。
源  実朝 鎌倉幕府3代将軍。都かぶれ。
公暁 頼家の次男。鶴岡八幡宮の別当。
禅暁 頼家の四男。公暁の異母弟。京の仁和寺の僧。
源  媄子 頼家の娘。公暁の異母妹。竹御所。
北条 義時 鎌倉幕府2代執権。
北条 泰時 鎌倉幕府3代執権。義時の子。
北条 時頼 鎌倉幕府5代執権。
九条 頼経 鎌倉幕府4代将軍。幼名は「三寅」。
三浦 義村 幕府の有力御家人。
三浦 泰村 義村の次男。
三浦三郎光村 義村の三男。幼名は「駒若丸」。公暁付きの門弟。
長尾 定景 三浦家の家人。
佐々木氏信 幕府の有力御家人。評定衆。
安達 景盛 幕府の有力御家人。
源  仲章 実朝の教育係。文章博士。
珠音 竹御所の侍女。
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異聞・恋が窪 袖の淵 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 平家側についていた畠山家の若君・次郎重忠は頼朝討伐が初陣となったが、追撃途中の衣笠城で自らの祖父・三浦介義明を討ちとることとなった。そんな傷心の次郎にとって、唯一心の内をあかせるのは旅の途中で知り合った遊女の大夫だけだった…。

 作品の舞台
 大倉御所・・・次郎は源氏方に帰参するため御所に向かいます。
 登場人物
畠山次郎重忠 武蔵国の豪族。
千歳 次郎の許婚。
大夫 旅の途中で知り合った遊女。
源  頼朝 源氏の棟梁。
北条 時政 頼朝の岳父。
三浦介義明 重忠の母方の祖父。源氏方の老将。
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微妙が谷 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 洗濯中に川へ落ちた娘・微妙を助けた古郡保忠。和田家中では「堅物」として知られる彼だったが、比企能員の館で行われた宴で踊る白拍子が微妙だと知ると、彼女に対し淡い恋心が芽生え始めてしまう…。

 作品の舞台
 比企ヶ谷・・・能員は白拍子を呼んで宴を開きます。
 壽福寺・・・微妙は将軍からの求婚を受け入れず、受戒します。
 登場人物
古郡 保忠 和田家の家人。堅物。
微妙 旅の一座の白拍子。
源  頼家 鎌倉幕府2代将軍。
北条 政子 頼家の母。
和田 義盛 侍所別当。
和田 三郎 御家人。義盛の子。
比企 能員 幕府の有力御家人。
右兵衛尉為成 微妙の亡父。都の役人。
女将 一座の女将。
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悔恨 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 1180年石橋山の合戦後、降伏した大庭景親軍に属していた首藤経俊もその身柄を捕えられた。そこで経俊の母で頼朝の乳母でもある山内尼は、息子の命乞いをした。そこで頼朝は自らが経俊の矢で損傷した武具を尼に見せるのだが…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・頼朝の元に、尼が息子の命乞いをしに行きます。
 登場人物
首藤 経俊 大庭軍の武将。弓の名手。
山内尼 経俊の母。頼朝の乳母。
源  頼朝 源氏の棟梁。
大庭 景親 平家側の武将。
首藤 経通 経俊の亡父。忠義者。
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青野赤原 室町足利伝 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 幼い頃から東国を治める鎌倉公方となった足利持氏が、家宰の上杉氏憲を疎ましく思いはじめことから、鎌倉府内はきな臭いにおいを感じさせていた。また同じ一門でありながら京の足利将軍家との仲も悪く、様々な争いの火種が見え始めていた…。

 作品の舞台
 由比ガ浜・・・氏憲の尽力で大鳥居が建立されます。
 永安寺・・・持氏は頭を丸めます。
 登場人物
足利 持氏 鎌倉公方。
足利 持仲 持氏の弟。
足利 満隆 持氏の叔父。新御堂殿。
足利春王丸 持氏の次男。10歳。
足利安王丸 持氏の三男。8歳。
上杉 氏憲 公方家の家宰。関東管領。後に出家し法名「禅秀」を名乗る。
上杉 憲実 氏憲の2代後の関東管領。
上杉 清方 憲実の弟。
珠津 憲実の母の側女。後の憲実の妻。
足利 義満 足利幕府3代将軍。隠居し「北山殿」と呼ばれる。
足利 義持 足利幕府4代将軍。
足利 義嗣 義持の異母弟。
足利 義教 足利幕府6代将軍。
足利 満直 義教の叔父。派遣された地名から「篠川公方」と呼ばれる。
細川 満元 幕府管領。
斯波 満種 幕府の重臣。
富樫兵部大輔 幕府の重臣。
林歌局 義嗣と恋仲の女官。公家の娘。
結城 氏朝 下総国結城家当主。
山川 民部 氏朝の義弟。
水谷伊勢守 結城家家老。
北畠 満雅 伊勢国国司。
今川 範政 駿河国守護。
佐竹 義憲 越後国佐竹家当主。
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鎌倉悲恋 北条恋ヶ谷 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 鎌倉幕府3代執権・北条泰時が倒れ、若い北条弥四郎経時が4代執権となった。そこで北条氏の権力をさらに盤石にするために、経時と弟の時頼は、16歳の妹・檜皮姫を7歳の将軍・藤原頼嗣に嫁がせることになった。しかし檜皮姫が片思いしていたのは・・・。


 作品の舞台
 北条屋敷・・・京都から檜皮姫がやってきます。
 大倉幕府・・・若い弥四郎が執権の職に就きます。
 登場人物
北条弥四郎経時 鎌倉幕府4代執権。
北条五郎時頼 常時の弟。後の5代執権。
北条六郎時定 常時の弟。
常時の妹。
三津 常時の妹。
檜皮姫 常時の妹。
布枝 常時の許婚。宇都宮氏の娘。
北条 泰時 常時兄妹の祖父。3代執権。
名越 朝時 泰時の異母弟。
藤原 頼嗣 鎌倉幕府5代将軍。7歳。
藤原 頼経 鎌倉幕府4代将軍。頼嗣の父。
竹御所 頼経の妻。源氏将軍最後の血筋。
安達 景盛 幕府の有力御家人。時頼の母方の祖父。
三浦 泰村 幕府の有力御家人。
讃岐 御所の女房。三処氏の娘。
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縁切り寺の尼姫 豊臣秀頼の娘 河村恵利 秋田書店
あらすじ
 豊臣家滅亡後、母や兄と別れ城から逃れた秀頼の娘・卵姫は、義母である千姫の庇護のもと江戸城で暮らしていたが、家康の取り決めによって彼女は東慶寺預かりの身となった…。


 作品の舞台
 東慶寺・・・卵姫は東慶寺に送られ、「天秀尼」となります。
 登場人物
豊臣 秀頼 豊臣家当主。
千   姫 秀頼の正室。家康の孫娘。後の「天樹院」。
小   石 秀頼の側室。
国   松 秀頼と小石の長男。
卵   姫 秀頼と小石の長女。後の「天秀尼」。
秀頼の母。
徳川 家康 千姫の祖父。前・将軍。
徳川 秀忠 家康の三男。現・将軍。
竹千代 秀忠の次男。後の「徳川家光」。
国千代 秀忠の三男。後の「徳川忠長」。
小出信濃守 豊臣家家臣。
三宅善兵衛 小出の家来。
瓊山法清尼 東慶寺住持。
加藤 明成 会津藩主。
堀  主水 加藤家家老。
奈   枝 堀の妻。
お   稲 駈込み女。