吉川英治の作品 その1
吉川英治の作品です。

作品名 発行年
牢獄の花嫁 1931
日本名婦伝 静御前 1940
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牢獄の花嫁 吉川英治 角川文庫
あらすじ
 長崎に留学していた塙郁次郎が年末に江戸へ戻ってくることになり、郁次郎の父・塙江漢や、郁次郎の許婚・花世は彼の帰宅を楽しみにしていた。そんなある日の夜、増上寺裏で頭巾をかぶった色白の侍が鎧櫃を盗む事件が起こり、同心の波越たちがとらえると鎧櫃の中から人差し指を切り取られた女性の死体が発見された。そして調べがすすむにつれ、郁次郎が事件の犯人ではないかという疑いが出てきてしまう…。


 作品の舞台
 鎌倉・・・塔十郎は鎌倉江ノ島巡りを終え、戸塚宿に戻ってきます。
 登場人物
塙  隼人 鶉坂に住む御隠居名探偵。雅号は「江漢」。元・与力。
塙 郁次郎 隼人の息子。長崎で医学を習得し、年末に江戸へ戻る予定。
富武五百之進 江戸城書院番頭。番町に暮らす旗本。
富武 花世 五百之進の一人娘。郁次郎の許嫁。
榊原主計頭 江戸町奉行。
東儀三郎兵衛 江戸町奉行所上席与力。
小笠原左近将監 寺社奉行。江戸城奏者衆。
采女 小笠原の小姓。
波越 八弥 南町奉行所同心。
加山 耀蔵 南町奉行所同心。
松平 信明 江戸幕府の老中。
太田備中守 江戸幕府の老中。
岡倉 鳥斎 八丁堀の岡っ引き。
羅門塔十郎 大坂町方役の若与力。30歳前後。江漢も一目置く活眼家。
松平周防守 元・丹波亀山城主。通称「龍山公」。山城国四明ヶ岳にある「含月岳」で隠居生活。
大村郷左衛門 丹波亀山藩国家老。
大村 主水 郷左衛門の息子。
石川  某 丹波亀山藩小普請組の武士。
蘭之助 郷左衛門の小姓。
杉太郎 郷左衛門の小姓。
お杉 戸塚宿に住む郁次郎の乳母。
呑ンベの繁 お杉の亭主。戸塚宿の宿場人足。
戸塚宿の宿場人足。
鷺江ゆき女 大蔵流の女京笛師。
玉枝 ゆき女宅の小間使い。
番頭 ゆき女の隣人。駿河町にある三井の通い番頭。
お蔦 番頭の女房。
鷺江忠三郎 ゆき女の弟。
佐渡屋和平 本石町の両替商。
平賀 鳩渓 日本橋薬研堀の医者。平賀源内。
岡本 亀八 蠟細工の人形師。
田村 藍水 本草学者。
直美 江の島神社の巫女。
作兵衛 如意ヶ岳に住む炭焼き小屋の老人。
岩松 作兵衛の息子。唖者。
別府の新七 伝馬町牢屋敷に囚われている掏摸。
舟辰 深川の釣り船屋。
千吉 舟辰の若頭。
お半 千吉の妹。柳橋の雛妓。
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日本名婦伝 静御前 吉川英治 講談社
吉川英治文庫
あらすじ
 源氏の総大将として平家一門を一掃した源義経だったが、その後は幕府の将軍である兄の頼朝から疎んぜられ、京で悶々とした日々を過ごしていた。そんな彼のもとに幕府からの使者・梶原景季が現れ、叔父の源行家を追討することを命ぜられた…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・静が預けられる安達清経邸があります。
 鶴岡八幡宮・・・静が頼朝の前で舞を舞います。
 由比ガ浜・・・静が産んだ子供が男子だったため、清経が海に投げ込んでしまいます。
 登場人物
源  義経 平家追討を命じられた源氏の総大将。29歳。京都守護。
静  御前 義経の妾。19歳。京の白拍子。
武蔵坊弁慶 義経の家来。
伊勢 三郎 義経の家来。
堀弥太郎景光 義経の家来。
佐藤 忠信 義経の家来。
伊豆左衛門有綱 義経の家来。
小冠者 義経の小冠者。
雑色 義経の雑色。
源  頼朝 鎌倉幕府初代将軍。義経の兄。
北条 時政 鎌倉幕府初代執権。幕府の重鎮。
畠山 重忠 幕府の有力御家人。
工藤左衛門尉祐経 幕府の有力御家人。
梶原 景季 幕府の御家人。
安達新三郎清経 幕府の御家人。
土佐坊昌俊 幕府の御家人。
藍沢 次郎 昌俊の家来。
真門 太郎 昌俊の家来。
新宮十郎行家 頼朝・義経の叔父。
後白河法皇 第77代天皇。院政を敷く朝廷の実力者。
九条 兼実 公卿。
高階大蔵卿泰経 公卿。
藤原左大臣経宗 公卿。
徳大寺内大臣実定 公卿。
磯禅師 静の母。
医師 幕府に出入りする医師。