火男 吉来駿作 朝日新聞出版
あらすじ
 1441年、関東管領・上杉家と戦った鎌倉公方・足利持氏は敗れ、足利家の遺児たちが、結城城で蜂起し、総州にある古河城も反乱軍の一拠点となった。そんな中、ひょっとこ似の異形の男・俵藤藤太は、管領軍にさらわれそうになった古河城の姫・伽那を助けたことから古河城に入城、戦いに加わることになった。反乱鎮圧を目論む関東管領率いる鎌倉軍の兵が10万人に対し、籠城する古河軍は野伏を含めてわずか85名。火を自在に操る藤太は奇想天外な策を打ってでるが…。


 作品の舞台
 鎌倉・・・関東管領の拠点となります。
 登場人物
俵藤 藤太 火を自由自在に操るひょっとこ似の異形の男。天涯孤独の身。
野田右馬允安重 古河城主。
矢部大炊助義基 管領家に対し反乱をおこし古河城に入城した相州の豪族。
伽那 義基の三女。義基の別邸で暮らす。19歳。
御坂小五郎 義基の家来。
青田七郎太 義基の家来。
山崎三郎義正 義基の家来。弓の遣い手。
はる 伽那に仕える下女。
上杉兵庫頭清方 関東管領。鎌倉軍を率いて反乱軍を鎮圧しようとする。
上杉右馬助憲信入道 鎌倉軍の将。武蔵守護。
小笠原政康 鎌倉軍の将。信濃守護。
今川 範忠 鎌倉軍の将。駿河守護。
長尾 行仲 鎌倉軍の将。
上杉 持房 鎌倉軍の将。
上杉 持朝 鎌倉軍の将。
小笠原為成 鎌倉軍の将。
和田又太郎鯛玄 憲信の家来。
因幡五郎為末 鯛玄の家来。
坂巻 堂春 政康の家来。
遠見の治助 古河城に籠る野伏。
矢部 良房 義基の父。故人。
小栗 満重 良房に攻め勝った総州の豪族。故人。
足利 持氏 元・鎌倉公方。故人。
春王 持氏の遺児。
安王 持氏の遺児。
俵藤藤左衛門 藤太の父。硝石製造をしていた。故人。