後北条氏を取り扱った作品
小田原を本拠とした後北条氏を扱った作品にも鎌倉が出てきます。北条早雲によって築城された玉縄城は、江戸に通じる柏尾川を使って水軍の拠点にもなり、また鎌倉の防衛拠点としても当時は重要な役割を果たしていました。
作品名 発行年
戦国鎌倉悲譚 剋 2011
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戦国鎌倉悲譚 剋 伊東 潤 講談社文庫
あらすじ
 若くして玉縄北条家の当主となった北条氏舜は、一門を率いて戦場を駆け巡ることを繰り返していたが、心中では仏の道を捨てきれず、自らの将器のなさに思い悩んでいた。そんな折、北条家は上杉家南下の対策として里見家と和を結ぶこととなったが、その際里見家からの人質として送られてきた美貌の尼僧・青蓮尼の存在が、氏舜の苦悩をさらに深めることとなっていく…。

 作品の舞台
 玉縄城・・・北条氏舜率いる玉縄衆の拠城です。
 柏尾川・・・城の外堀の役目を果たす柏尾川は、舟運により江戸方面から物資も運ばれてきます。
 東慶寺・・・小田原に向かう氏舜は、当時の住持・旭山尼に招かれ寺を訪問します。
 太平寺・・・青岳尼は、里見義弘の元へ向かう際に寺の本尊である「聖観音菩薩立像」を持ち去ります。
 円覚寺・・・氏舜は里見水軍と戦うため、円覚寺に陣所を築きます。
 常楽寺・・・間宮康俊は、小袋谷の粟船御堂(常楽寺)周辺で、水軍と戦います。
 龍宝寺・・・出家した氏舜は、龍宝寺住持「龍宝寺龍達」として第二の人生を歩み始めます。
 登場人物
北条 氏舜 玉縄北条家第5代当主。氏繁の長男。22歳。
青蓮尼 里見家より人質として送られてきた美貌の尼僧。20歳。幼名は「初実」。
北条 氏康 小田原北条家3代当主。氏政の父。死亡。
北条 氏尭 氏康の弟。平井城主。
北条 氏政 小田原北条家4代当主。氏康の次男。
北条 氏照 氏康の三男。武蔵滝山衆を率いる八王子城主。下野・下総方面の軍事担当。
北条 氏邦 氏康の四男。上野方面の軍事担当。
北条 氏規 氏康の五男。三崎城主。北条水軍の長。伊豆・駿河方面の軍事担当。
北条 氏忠 氏康の六男(養子)。氏尭の長男。
上杉 景虎 氏康の七男。「北条三郎」と名乗っていたが、上杉家の養子となる。
北条 氏光 氏康の八男(養子)。氏尭の次男。
北条  鶴 氏照の娘。11歳。
北条 幻庵 小田原北条家の重臣。氏康の弟。
北条 綱成 玉縄北条家第3代当主。「地黄八幡」と称えられる猛将。隠居の身。
北条 氏繁 玉縄北条家第4代当主。氏舜の父。下総逆井城で療養中。
北条 氏勝 氏繁の次男。氏舜の弟。後の玉縄北条家6代当主。
千葉 直胤 氏繁の四男。武蔵千葉家に入婿。
福島 勝広 玉縄北条家の家臣。綱成の弟。
北条 氏秀 玉縄北条家の家臣。綱成の次男。氏繁の弟。氏舜の叔父。
間宮 康俊 玉縄北条家の家老。
間宮 元重 玉縄北条家の家臣。康俊の次男。
堀内 勝光 玉縄北条家の家臣。巨漢。
愛洲兵部少輔 玉縄北条家の家臣。船出大将。
板部岡江雪斎 小田原北条家の家臣。外交担当。41歳。
上野孫右衛門 小田原北条家の家臣。弓の名手。
石巻 康保 小田原北条家の家臣。
江戸 朝忠 小田原北条家の家臣。
垪和 氏続 小田原北条家の家臣。興国寺城主。
松田 康長 小田原北条家の家臣。
後藤 宗康 小田原北条家の家臣。鎌倉奉行職。
富永山随軒 小田原北条家の家臣。伊豆水軍の長。
旭山尼 東慶寺第17世住持。
瑞山尼 東慶寺第18世住持。
青岳尼 旭山尼の姉。里見家に嫁ぐ。青蓮尼の母。死亡。
蔭涼軒 東慶寺・鎌倉尼寺の外交担当。正式名は「要山法関尼」。
里見 義尭 安房里見家当主。
里見 義弘 義尭の嫡男。次期当主。青蓮尼の父。
里見 義頼 義弘の養子。
里見 義豊 義尭の従弟。
長尾 景虎 越後国長尾家の当主。後の「上杉謙信」。
長尾 顕景 景虎の養子。後の「上杉景勝」。
佐竹 義重 常陸国の大名。反北条勢力。
宇都宮広綱 下野国の大名。反北条勢力。
那須 資胤 下野国の大名。反北条勢力。
武田 信清 上総国の大名。反北条勢力。後の「真里谷恕鑑」。
武田 信応 信清の嫡男。
武田 信隆 信清の養子。
多賀谷重経 結城家傘下の常陸の国人。反北条勢力。
山川 氏重 重経の娘婿。
檜山修理大夫 多賀谷勢の足軽組頭。
原  胤隆 千葉家の家臣。小弓城主。
結城 晴朝 下総国の大名。北条勢力。
水谷 政村 結城家筆頭家老。下館城主。
小浜 景隆 武田家の家臣。船出大将。
中村 一氏 豊臣家の家臣。
一柳 直末 豊臣家の家臣。
森 木工助 相州藤沢の大鋸引頭。