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あらすじ
趣があり心地よさもある「秋」という季節を私は大好きだ。「秋」は見知らぬ草花や鳥の声に情緒を感じるのだ…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・透谷は夏に鎌倉へ遊びに行きました。
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登場人物 |
北村 透谷 |
詩人。草花が好き。作品上「我」と表現される。 |
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あらすじ
東京市淀橋区柏木(現・新宿区)にすむ魯庵の近所に、大杉栄が引っ越してきた。栄の内縁の妻・野枝や娘の魔子たちはよく家に遊びにきており仲良くしていたのだが、ある日栄たちが鶴見の弟の家へ行った時に悲劇がおこってしまった…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・野枝は夜警の憲兵たちに関東大震災で鎌倉が被災した新聞記事を見せます。
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登場人物 |
内田 魯庵 |
淀橋区柏木に住む作家・翻訳家。 |
大杉 栄 |
魯庵の友人。柏木に引っ越してきた作家・無政府主義者。 |
伊藤 野枝 |
栄の内縁の妻。作家・婦人活動家。 |
伊藤 魔子 |
栄と野枝の長女。 |
伊藤ルイゼ |
栄と野枝の四女。 |
神近 市子 |
栄の愛人。ジャーナリスト。葉山の日蔭茶屋で栄を刺傷、投獄される。 |
堀 保子 |
栄の先妻。 |
大杉 勇 |
横浜市鶴見に住む栄の実弟。 |
安成 二郎 |
魯庵・栄の友人。「読売新聞」記者。 |
小倉清三郎 |
性科学者。「相対の会」主宰。 |
後藤 |
子爵。 |
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あらすじ
会津四十万石城主・加藤式部少輔明成を見限って離反した堀主水一族は、加藤家の追手と戦い一族滅亡した。その後荒れ果ててしまった加藤家に仕える家士・弓削田宮内は母を失い酒に溺れ、家内隋一の槍の名手・矢作治部大夫を斬ってしまう。治部の娘・きいは、夫の生島慎九郎とともに父の仇をとろうとする…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・加藤家を離反した堀主水が蟄居します。
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登場人物 |
加藤 明成 |
陸奥国会津若松四十万石の城主。父は「加藤嘉明」。 |
堀 主水 |
加藤家重臣。 |
河村 権七 |
加藤家重臣。 |
弓削田宮内 |
加藤家の家士。細身の侍。 |
生島慎九郎 |
加藤家の家士。 |
矢作治部大夫 |
加藤家の家士。慎九郎の舅。 |
きい |
治部の娘。慎九郎の妻。 |
多賀井又八郎 |
主水の弟。 |
加藤 明友 |
明成の子。 |
保科 正之 |
山形城主。 |
植木 才蔵 |
加賀十日町の商人。蒲生家の浪人。 |
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田端に居た頃(室生犀星のこと) |
萩原朔太郎 |
筑摩書房 |
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あらすじ
鎌倉へ転居してから、寂しい日々が続いている。人も訪ねてこないし、気持ちも沈んでしまっている。東京の田端に居た頃は賑やかな環境だったし、怪しげなカフェへ行くのも愉しみだった。それより何より親友の室生犀星が度々声をかけてくれていたのだ…。
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作品の舞台 |
材木座・・・萩原朔太郎が暮らす家があります。
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登場人物 |
萩原朔太郎 |
物語の主人公。詩人。療養のため鎌倉へ転居した。 |
室生 犀星 |
朔太郎の親友。詩人。金沢生まれ。 |
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あらすじ
詩人団体「詩話会」の旅行に誘われ朔太郎は大船駅で指定された列車を待っていた。仲間たちが皆笑顔で招いてくれるだろうと思っていたのだが、列車が到着すると誰一人顔も出してくれない。期待していた友人たちとの再会を反故にされ、列車に乗った朔太郎は憤慨してしまう…。
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登場人物 |
萩原朔太郎 |
詩人。詩人団体「詩話会」のメンバー。 |
佐藤惣之助 |
詩人。「詩話会」のメンバー。朔太郎の娘婿。 |
室生 犀星 |
詩人。「詩話会」のメンバー。 |
川路 柳虹 |
詩人。「詩話会」のメンバー。 |
福田 正夫 |
詩人。「詩話会」のメンバー。 |
百田 宗治 |
詩人。「詩話会」のメンバー。 |
白鳥 省吾 |
詩人。「詩話会」のメンバー。 |
千家 元麿 |
詩人。「詩話会」のメンバー。 |
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あらすじ
1927年7月25日、湯ヶ島温泉で逗留していた朔太郎に女中から「芥川龍之介の自殺」の報が知らされた。彼はなぜ自殺という手段を選択してしまったのか。そこで朔太郎は過去の思い出を振り返りながら、彼の自殺の要因を自分なりに見つけ出そうと思った。…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・朔太郎は田端から鎌倉へ引っ越します。
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登場人物 |
萩原朔太郎 |
詩人。物語の語り手。湯ヶ島温泉「落合楼(現・おちあいろう)」に逗留中。 |
芥川龍之介 |
小説家。1927年7月24日に睡眠薬で服毒自殺。 |
尾崎 士郎 |
小説家。朔太郎の友人。湯ヶ島温泉「湯本館」に逗留中。 |
妻 |
士郎の妻。夫と共に湯ヶ島温泉「湯本館」に逗留中。 |
室生 犀星 |
龍之介の親友。小説家・詩人。 |
佐藤 春夫 |
龍之介の親友。小説家・詩人。 |
谷崎潤一郎 |
龍之介の親友。小説家。 |
小穴 隆一 |
龍之介の親友。文芸評論家。 |
堀 辰雄 |
龍之介の親友。小説家。 |
女中 |
旅館「落合楼」の女中。 |
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鎌倉の友
-大佛次郎氏の迷惑- |
井伏鱒二 |
筑摩書房 |
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あらすじ
鱒二は鎌倉へ遊びに行き、久米正雄の町会議員当選祝いで失態をやらかしてから鎌倉への足が遠のいていた。そして先日今日出海に誘われ夜道を散歩していると、ある大きな館が見えてきた。そこで今氏は「この館は誰の館だと思う?」と問うてきたのだが…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・鱒二が今日出海邸を訪ねました。
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登場人物 |
井伏 鱒二 |
小説家。 |
今 日出海 |
鎌倉に住む小説家。 |
久米 正雄 |
鎌倉に住む小説家。鎌倉町会議員。 |
牧 逸馬 |
鎌倉に住む小説家。 |
大佛 次郎 |
鎌倉に住む小説家。 |
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あらすじ
昇平が下宿する鎌倉・扇ガ谷の鉱泉宿「米新亭」は、頼朝ゆかりの宿で鉱泉も傷の癒しにちょうどいい。また久しぶりに鎌倉アルプスを小林夫妻と歩いてみた…。
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作品の舞台 |
米新亭・・・昇平は扇ガ谷にある鉱泉宿「米新亭」に下宿します。
米新亭は扇が谷にあった鉱泉宿(扇ガ谷3-10-1)です。元々は宗教家・田中智学の別荘でしたが、「米新亭」→鉱泉宿「香風園」(洞窟風呂が有名・川端康成が『千羽鶴』を執筆)→マンション・扇が谷コートハウスとなっています。 |
鎌倉アルプス・・・昇平は小林秀雄夫妻と散策します。
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登場人物 |
大岡 昇平 |
扇が谷の宿屋「米新亭」に下宿する小説家。 |
小林 秀雄 |
鎌倉に住む評論家。昇平の友人。 |
妻 |
秀雄の妻。 |
番頭 |
「米新亭」の番頭。 |
青年 |
鎌倉アルプスを散策する青年。 |
女 |
鎌倉アルプスを散策する女。 |
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あらすじ
妻を亡くした後、公一は逗子にある田舎寺・了雲寺へ何度も訪ねていた。長い石段をあがり境内にある岩に腰掛けると気が紛れるのだ。ある日公一が寺へ行くと、三人の男女の姿を見かけた…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・公一の妻が鎌倉の病院で亡くなります。
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登場人物 |
公一 |
妻を亡くし、逗子の百姓の家の離れに暮らす男。 |
妻 |
公一の亡妻。鎌倉の病院で病死。 |
於兔吉 |
公一が暮らす家の主人。百姓。 |
お内儀 |
於兔吉の女房。 |
日野 涼子 |
東京に暮らす有名なピアニスト。逗子に別荘を持つ。5年前に死亡。 |
日野 帳三 |
涼子の亡夫。涼子より前に死亡。 |
坊ちゃん |
涼子と帳三の息子。色白で美形。 |
老爺 |
日野家の爺や。 |
お藤 |
日野家の女中。爺やの娘。 |
茂十 |
谷津村に住む百姓。 |
永瀬 |
谷津村役場の職員。 |
運転手 |
車の運転手。 |
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あらすじ
之総は櫻井家の晩酌に参加するため、茨城県にある恋瀬村へ向かった。その他は親鸞聖人ゆかりの板敷山の麓にあり、あの「加波山事件」の地でもあった…。
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作品の舞台 |
鎌倉山・・・之総は櫻井家の農家を見ていて疎開先だった農家を思い出します。
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登場人物 |
服部 之総 |
マルクス主義歴史学者。 |
桜井 |
之総の同人誌仲間。茨城県恋瀬村生まれ。 |
妻 |
桜井の妻。 |
長男 |
桜井の長男。8歳。 |
長女 |
桜井の長女。6歳。 |
妹 |
桜井の妹。18歳。 |
伊豆 公夫 |
自由大学講座の1回目の論客。歴史家。共産主義者。別名・赤木健介。 |
平 貞蔵 |
自由大学講座の1回目の論客。思想家。 |
小林高四郎 |
自由大学講座の1回目の論客。東洋史学者。 |
中村 浩 |
自由大学講座の1回目の論客。微生物学者。 |
山田 武 |
自由大学講座の1回目の論客。憲政党代議士。 |
坂本 徳松 |
自由大学講座の2回目の論客。国際政治評論家。 |
土方 定一 |
自由大学講座の2回目の論客。美術史家。 |
三宅鹿之助 |
自由大学講座の2回目の論客。マルクス経済学者。 |
青年 |
自由大学の会員。 |
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あらすじ
東京や横浜にアメリカ軍からの空襲が続き、鎌倉市も標的にされる危険が高まってきた。東京の自宅を焼かれ鎌倉の別邸に逃げてきた里見弴のもとに、亡兄・有島武郎が開放した北海道狩太村(現・ニセコ町)にある「有島農場」から「こちらに疎開しないか」という連絡が届いた…。
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登場人物 |
中谷宇吉郎 |
物理学者。随筆家。物語の語り手。 |
里見 弴 |
鎌倉に邸を持つ小説家。 |
有島 武郎 |
弴の亡長兄。小説家。自分が所有する北海道狩太村の「有島農場」を小作人たちに開放している。 |
有島 生馬 |
弴の次兄。画家。 |
管理人 |
「有島農場」の管理人。 |
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あらすじ
私は夏が近づくと憂鬱な気持ちになってくる。それは夏に付き物の雷が嫌いだからだ…。
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作品の舞台 |
鶴岡八幡宮・・・落雷により八幡宮の杉の古木が裂けてしまいます。
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登場人物 |
橘 外男 |
作家。雷が嫌い。元・貿易会社「橘商会」社長。 |
妻 |
外男の妻。 |
子供 |
外男の子ども。 |
デカ |
橘家の飼い犬。中型の秋田犬。 |
女中 |
橘家の女中。 |
タイピスト |
「橘商会」のタイピスト。 |
記者 |
雑誌記者。 |
K |
小説家。雷が嫌い。 |
百姓 |
逗子に住む百姓。避暑のため橘家の人々を泊める。 |
西班牙公使 |
スペイン公使。 |
秘書 |
公使の秘書。23~4歳の独身女性。 |
ラッソー |
商業大学の教授。 |
ドン・ペドロ |
ウルグアイ・モンテビデオ在住の男性。 |
シュミトラ |
タイ・バンコクの海軍軍医少将。 |
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あらすじ
昭和16年、私の友人Fは夫の転勤に伴い仙台で暮らすことになった。仙台の家は夫の勤める鉱山局の社宅で、庭に大きなクルミの木が立っている。私は毎年夏になるとFの家を訪ね、宮城県の数々の観光地へ足を延ばしていた…。
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作品の舞台 |
鎌倉・・・私は子供の夏休みに合わせて鎌倉へ遊びに行っていました。
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登場人物 |
片山廣子 |
物語の書き手。 |
F |
廣子の友人。生まれも育ちも東京。仙台へ転居することになった。 |
夫 |
Fの夫。商工省職員。仙台の鉱山局へ転勤となる。 |
C女 |
Fの娘。 |
タマ |
Fの飼い猫。 |
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あらすじ
日本拓殖銀行総裁の柳田篤二郎の一人息子が大学3年生の頃、長崎の雲仙から登山を楽しんでいたが途中道に迷い遭難してしまった。しかしそんな彼のもとに馬に乗った異国の少女が現れ、彼女の住む洋館へ保護されることになった。まるで場違いのようなところに建つその洋館には、鉱山技師の父と二人の姉妹が暮らしていた。数日後、彼は体が回復はしたものの、二人の娘に懇願されしばらく館に滞在することになった…。
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作品の舞台 |
七里ガ浜・・・息子は父母の勧めで、湘南サナトリウムで療養します。
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