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あらすじ
知也は定職も就かず父の残した遺産を食い潰す日を過ごしていた。また女遊びも盛んで、出戻りの有閑マダムの藤子や、彼と異母兄妹という噂のある綾子との仲も続いている。そんな知也は友人の小川の紹介で、静岡県藤枝市で暮らすことにするのだが…。
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作品の舞台 |
材木座・・・知也の家や南風ホテルがあります。
御成・・・綾子は御成小学校の裏にある家に間借りします。
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登場人物 |
香川 知也 |
元・大学の英文学講師。現在は無職で親の遺産を食い潰す生活をしている。 |
草間 綾子 |
知也の親類の養女。知也と異母兄妹の噂がある。 |
野上 藤子 |
元・外務官僚の妻。35歳。離婚後は男遊びに走る有閑マダム。 |
草間 敏子 |
ピアニスト。綾子の養母。 |
小川 |
静岡県藤枝市に住む知也の友人。 |
香川 義秀 |
知也の亡父。 |
徳 |
綾子の亡母。香川家の奉公人。 |
山城いつ子 |
香川家の婆や。52歳。知也の亡母の遠縁。 |
里ちゃん |
小川の家の斜め向かいにある料亭「蓑屋」の娘。 |
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あらすじ
熱心なカトリック教徒だった祖父は、キリスト教徒の墓地を増やすために「土葬クラブ」という団体を立ち上げた。その発会式には市内の有産階級の老人たちが集まり、自らの墓や死について論じていたのだが…。
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作品の舞台 |
雪ノ下・・・カトリック教会で祖父が「土葬クラブ」の発会式を行います。
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登場人物 |
私 |
作品の主人公。西洋史専攻。 |
祖父 |
私の祖父。元・貿易商。熱心なカトリック教徒。 |
父 |
私の父。東洋史学者。 |
社長 |
「土葬クラブ」の会員。電力会社の社長。 |
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あらすじ
遺産問題に悩んでいた長洲次郎は、大学の先輩の紹介で金融業者の社員・三堀と出会った。彼は仕事をクールにこなす下級社員だったが、彼の誠実さに惹かれ長洲は遺産の受け取り分を融資することに決めた。やがてしたたかな三堀は社長の死後、自らが金融業の経営者にのし上がっていくのだが…。
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登場人物 |
長洲 次郎 |
無職。30歳。城西大学卒。親の遺産が舞いこんできたが使い道がない。 |
三堀 良平 |
高利貸しの金融会社「相模商事」の社員。32歳。城西大学卒。 |
筈見 行雄 |
辻堂の旅館の主人。長洲の城西大学の先輩。 |
兄 |
鎌倉に住む長洲の兄。画家。 |
横田 甚蔵 |
「相模商事」社長。61歳。 |
横田 民蔵 |
甚蔵の弟。逗子の高利貸し。 |
横田 島子 |
甚蔵の妻。 |
横田 富子 |
甚蔵の娘。 |
横田 貞二 |
富子の入り婿。 |
大木 重雄 |
長洲の高校の後輩。熱海の旅館「駿河荘」の主人。 |
小倉田清一 |
熱海の旅館「銀星閣」社長。元・「駿河荘」支配人。 |
高山象三郎 |
熱海の有力者。 |
土井 |
熱海の鰹節問屋の主人。 |
花竜 |
熱海芸者。19歳。 |
武村 圭子 |
大船にある「三品工機」社長の愛人。 |
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あらすじ
深沢の庭師の娘・美佐は、魚売りの倉吉と夫婦になった。自分の魚屋を持つことを夢見る倉吉は、漁船に乗りながら魚を売る仕事も手伝う勤勉な若者だった。そんな彼の魚屋の仕入先になっている網元「源次郎丸」の息子・芳三はかつて美佐と恋愛関係にあり、彼は未だに美佐に未練があるといいだした…。
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作品の舞台 |
腰越・・・芳三や倉吉が働く漁港があります。
小動神社・・・美佐の結婚式の祝詞をよみます。
小町通り・・・美佐は藤沢から小町通りのバーに勤めを変えます。
深沢・・・美佐の実家があります。
手広・・・美佐は建売住宅への引越を考えます。 |
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登場人物 |
芳三 |
腰越の網元「第一源次郎丸」の息子。 |
美佐 |
深沢の庭師の娘。25歳。 |
倉吉 |
美佐の夫。魚店で働く「第二源次郎丸」の漁師。 |
源次郎 |
芳三の父。倉吉の親代わり。 |
甚三郎 |
腰越漁業組合長。 |
幾子 |
芳三の妻。実家は魚店「魚豊」。 |
母 |
芳三の母。 |
富蔵 |
「第二源次郎丸」の漁師。 |
留子 |
富蔵の妻。 |
弥兵衛 |
「弥兵衛丸」の漁師。 |
太一 |
弥兵衛の息子。漁師。 |
お栄 |
留子の友人。 |
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あらすじ
周三はくみ子が自殺したと友人から知らされた。彼女は絶えず複数の男関係が噂される女だった。周三も彼女に惹かれた時期があったのだが、周りの友人たちからは「辞めた方が良い」と忠告されていた…。
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作品の舞台 |
扇ヶ谷・・・くみ子の家があります。
若宮大路・・・くみ子と周三は、牛乳屋の前で達哉と会います。
稲村ガ崎・・・周三はくみ子と極楽寺坂を下り、稲村ヶ崎駅まで歩きます。
段葛・・・周三は段葛沿いの教会のミサに出かけます。 |
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登場人物 |
周三 |
鎌倉に住む大学生。 |
くみ子 |
複数の男関係が噂される淫乱な女。 |
達哉 |
周三の友人。 |
滋 |
周三の友人。 |
幹彦 |
周三の友人。 |
信三 |
周三の友人。 |
七郎 |
周三の友人。 |
藤子 |
七郎の恋人。 |
三宅夫人 |
周三のテニス仲間。 |
田倉夫人 |
周三の知人。 |
岡村 |
周三の大学の先輩。 |
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あらすじ
大学生の信二は、恋人のいつ子にお腹の子を堕胎するようにすすめた。彼の若さゆえの過ちとして片付けようとする姿に、いつ子は納得がいかず悶々とした感情だけが残っていた。そして彼女は中絶手術をした病院の看護婦から、中絶を依頼したのが信二の母だったことを聞かされる…。
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作品の舞台 |
津村・・・雑木林の中で信二は、いつ子に堕胎をすすめます。
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登場人物 |
いつ子 |
片瀬に住む会社員。22歳。 |
信二 |
いつ子の恋人。大学生。22歳。 |
母 |
信二の母。息子といつ子の仲をよく思っていない。 |
医師 |
遊行寺の近くの病院の医師。信二の友人の父。 |
看護婦 |
病院の看護婦。 |
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あらすじ
劇団未来座の中堅女優・小牧梓は8年前にパトロンとなっている会社社長・尾山祐太郎に買ってもらった七里ガ浜の家で遠縁の上村夫妻と共に暮らしていた。そして前回の舞台公演が評判が良かったこともあり梓の家には、仕事関係の男たちが次々と通い始めていた。中でも好評だった戯曲「春のいそぎ」の作家・秋篠弘毅に梓は心を惹かれていた。秋篠は梓のためにもう一作「恋の巣」という名の作品を書き上げることになっていたが、どうやら梓の私生活を表したような内容だった…。
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作品の舞台 |
七里ガ浜・・・祐太郎に用意してもらった小牧梓の家があります。
鶴岡八幡宮・・・梓が参拝します。
鎌倉国宝館・・・梓が見学します。
鎌倉宮・・・梓が参拝します。
長谷・・・富美子が引っ越した後に、梓が新しく雇った家政婦の家があります。
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登場人物 |
小牧 梓 |
「劇団未来座」所属の中堅女優。30歳。七里ガ浜に住む。金沢生まれ。独身。 |
尾山祐太郎 |
梓の庇護者。62歳。東洋製粉(株)社長。 |
秋篠 弘毅 |
小説家。戯曲作家。茅ケ崎に住む。 |
生田 俊行 |
新進フランス文学者。鵠沼に住む。独身。 |
上村富美子 |
梓の母の従妹の娘。26歳。夫と共に梓の家に同居。 |
上村 豊三 |
富美子の夫。梓の家に同居。東洋製粉(株)経理部社員。 |
妻 |
祐太郎の妻。58歳。古風な女性。 |
妻 |
秋篠の妻。 |
石橋 啓輔 |
「劇団未来座」の演出家。 |
真鍋 一夫 |
「劇団未来座」の演出家。翻訳劇専門。 |
市原 邦浩 |
「劇団未来座」の舞台監督。 |
工藤 松雄 |
「劇団未来座」の製作担当。 |
黒沢 幸雄 |
「劇団未来座」の照明係。 |
三谷 敏雄 |
官立大学の助教授。30歳。シェイクスピアを専攻。逗子に住む。 |
田沼 秀夫 |
「TBXテレビ」プロデューサー。若手だが名が知れた存在。 |
岩瀬 誠 |
脚色家。 |
江上 初男 |
「東京キネマ」所属の売り出し中の俳優。 |
おかみ |
茅ケ崎の割烹料亭「松乃家」の女将。 |
母 |
金沢に住む梓の母。 |
家政婦 |
梓の家で新しく雇った通いの家政婦。長谷に住む。 |
ボーイ |
新宿のホテルのボーイ。 |
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あらすじ
湯河原にある出版社の社員寮で1週間ほど翻訳の仕事をすることになった翻訳家の宇野は、寮の調理場で働くシングルマザーの沼田千代子と出会った。彼女の両親と折り合いが悪く夫と離婚に至った彼女は、調理学校で料理を学びながら、寮でアルバイトをしているのだ。そんな彼女と宇野は次第に惹かれ合う関係になっていたのだが…。
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作品の舞台 |
大船駅・・・千代子から手紙をもらった宇野は大船から東海道線に乗り換えて小田原に向かいます。
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登場人物 |
宇野 |
翻訳家。湯河原にある出版社の社員寮で1週間ほど翻訳の仕事をする。 |
近藤 文子 |
社員寮の管理人で調理師。37歳。独身。 |
沼田千代子 |
社員寮の調理アルバイト。小田原にある料理学校の生徒。31歳。バツイチ。1児の母。南足柄在住。 |
長男 |
千代子の長男。小学1年生。おばあちゃん子。 |
父 |
千代子の父。小田原の中学校教師。娘親子と同居。 |
母 |
千代子の母。千代子が働く間に長男の世話をする。娘親子と同居。 |
元夫 |
千代子の元夫。平塚の小学校教師。千代子の両親と折り合いが悪く離婚。千代子に未練がある。 |
校長 |
小田原にある料理学校の校長。千代子に寮のアルバイトをすすめる。 |
若い生徒A |
料理学校の若い生徒。寮の調理アルバイト。 |
若い生徒B |
料理学校の若い生徒。寮の調理アルバイト。 |
若い生徒C |
料理学校の若い生徒。寮の調理アルバイト。 |
若い生徒D |
料理学校の若い生徒。寮の調理アルバイト。 |
庭師 |
寮の庭を手入れする庭師。50代。 |
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あらすじ
陸軍中佐だった父の自裁は終戦と同時に幼い数馬に大きな心の傷を残した。そして20年余りがたち、28歳になった数馬と二人の姉たちは、いまだ心の傷は癒えることがなく、それぞれが不倫の愛憎劇を演じていた・・・。
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作品の舞台 |
鎌倉山・・・不破和馬邸があります。
北鎌倉・・・「吉野静」を題材にした6枚の屏風を数馬に注文した実業家の家があります。
浄智寺・・・不破家の墓所があり、篤子・保江・数馬の三人が墓参りに行きます。
小町通り・・・数馬は二人の姉と別れ、居酒屋に行きます。
扇ヶ谷・・・佐藤明宅があります。
大船・・・篤子が実家に戻るため、大船駅からバスに乗ります。
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登場人物 |
不破 数馬 |
金箔師。28歳。幼少期に父の自裁で心に傷を持つ。 |
福井 篤子 |
数馬の長姉。32歳。小田原の病院長夫人。 |
不破 保江 |
数馬の次姉。30歳。渋谷・天現寺橋の公団女子独身寮に住む。テレビ局員。 |
不破 泰子 |
数馬・篤子・保江の母。 |
父 |
数馬・篤子・保江の亡父。元・陸軍中佐。終戦後自裁する。 |
大場 敏江 |
数馬の幼なじみ。アルコール中毒の初期症状がみられる。 |
大場 博 |
敏江の夫。複数のレストランを経営。 |
福井 順造 |
篤子の夫。40歳。小田原市にある「福井医院」の院長。 |
和尚 |
小田原にある「起源寺」の住職。篤子が茶道の稽古場として使っている。 |
磯島 初子 |
篤子の茶道仲間。 |
中畑 修二 |
大学講師。シェイクスピアを専攻。早川に住む。独身。 |
父 |
修二の父。「中畑産業」社長。修二は次男。 |
高遠 久徳 |
テレビ局プロデューサー。保江の愛人。2歳年下の妻と二人の子供を持つ。 |
佐藤 明 |
小石川にある出版社の社員。保江の飲み友達。 |
石見 次郎 |
明が担当する小説家。 |
加代子 |
小唄の師匠。34歳。19歳年上の実業家の妾。辻堂に住む。 |
主治医 |
実業家の主治医。 |
榎木 |
明の先輩社員。総務部所属。 |
実業家 |
北鎌倉に住む実業家。数馬に屏風を注文する。 |
板前 |
小町にある居酒屋の板前。 |
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あらすじ
宝石商の妻・綾は8年前に突然別れることになった元恋人の英一が、自分と同じ鎌倉に住んでいることを知った。昔と変わらない英一の姿を見た綾は、再び心がときめくのだが…。
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作品の舞台 |
鎌倉山・・・外村裕治邸があります。
極楽寺・・・桂英一宅があります。
壽福寺・・・綾は壽福寺で行われた桂の歌会に出かけます。 |
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登場人物 |
外村 裕治 |
鎌倉山に住む銀座の宝石商。43歳。 |
外村 綾 |
裕治の妻。31歳。旧姓・花房。裕治との間に女児が二人いる。 |
桂 英一 |
出版社「叢林社」の社員。歌人。33歳。元・綾の恋人。 |
妻 |
英一の妻。27~8歳。 |
花房直太郎 |
綾の岳父。実業家。 |
重田 |
外村家の運転手。 |
豊子 |
重田の妻。 |
手伝女 |
外村家のお手伝い。 |
大学教授 |
英一の歌詠み仲間。 |
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