鎌倉が舞台の恋愛作品(その1)
鎌倉が舞台となる恋愛小説作品です。

作品名 発行年
花野の径 1948
特号夫人 1958
女が生きるとき 1958
天に月日なくとも 1960
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花野の径 宮崎博史 文芸書肆
あらすじ
 百貨店の書籍部に勤務する私は学習院の女学生から宿題のために雪に関する文学本が欲しいと言われ、何冊か紹介したことがあった。そして半年後、その女学生から手紙が届いた。病気療養のため鎌倉で入院中の彼女は、退屈で仕方がないので何冊か小説を送ってほしいというのだ。そこで私は彼女が療養する鎌倉へ行くことになったが…。

 作品の舞台
 妙法寺・・・お嬢さんの告別式が行われます。
 登場人物
百貨店書籍部の店員。
お嬢さん 学習院の女学生。作品上名前が出てこない。
叔母 お嬢さんの叔母。
老女 転地療養するお嬢さんの世話をする老女。
中野 隆吉 青年特攻兵。少尉。
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特号夫人 由起しげ子 文芸評論新社
あらすじ
 22歳の高安道代は今年のクリスマスの予定に悩んでいたが、兄の友人で大学教授の頼谷が誘う大学の研究室でのパーティーに出席することにした。しかし彼がパーティーで道代を婚約者として紹介することを知り、彼女はへそを曲げて欠席すると言い出した…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・赤尾克平宅があります。
 登場人物
高安 道代 出版社「文明社」社員。22歳。
高安岡太郎 道代・みづほの父。文明評論家。哲学者。
耳野みづほ 道代の姉。光雄の妻。
耳野 光雄 みづほの夫。道代の義兄。
耳野 悦子 みづほの娘。
頼谷 研三 道代・みづほの兄の友人。理論物理研究の大学院生。
武岡 頼谷の担当教授。
川原 武岡門下の大学院生。
武岡門下の大学院生。
菊島 「文明社」編集長。道代の上司。
池内よし子 女流作家。
赤尾 克平 鎌倉に住む美術批評家。
赤尾夫人 克平の妻。
勝見喜之助 青山に住むS大学西洋史専攻の教授。
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女が生きるとき 由起しげ子 文芸評論新社
あらすじ
 伸代は元夫の陽三から娘の千恵子が幼稚園の入園面接を受けるので、鎌倉にある彼の家に来てほしいと誘いを受けた。隣宅に暮らす陽造の姉とも仲が悪い伸代だったが、仕方なく鎌倉へ向かった…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・陽三宅があります。
 登場人物
伸代 劇団女優。
平松 陽三 鎌倉に住む伸代の10歳年上の元夫。横浜の病院に勤務。
平松千恵子 陽三と伸代の娘。離婚後、陽三に引き取られる。5歳。
陽三宅の隣宅に住む陽三の姉。伸代とは仲が悪い。
北上 陽三の恋人。若い薬剤師。
山名 耕児 伸代の情夫。画家。
映画監督。
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天に月日なくとも 大林 清 東方社
あらすじ
 百貨店の時計売り場の売り子・大堀満寸子は、幼馴染の百貨店社長・由良誠からアメリカから帰国する3ヶ月後に結婚したいとプロポーズを受けた。しかしそんな二人を妬む誠の叔父・由良庄吉や満寸子の継母・綾子たちはある悪だくみを企てる…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・由良庄吉宅があります。
 登場人物
大堀満寸子 「丸星百貨店」時計売り場店員。一起と先妻の娘。
大堀 一起 満寸子の父。葉山に住む三谷財閥の大番頭。
大堀 綾子 一起と別居中の後妻。満寸子の継母。40歳。柳橋芸者の娘。銀座裏の酒場「エデン」のママ。
大堀 鹿子 一起と綾子の娘。満寸子の異母妹。「エデン」のホステス。
大堀家の婆や。
久留島道三 綾子の愛人。恐喝で服役後、出所したばかり。
由良  誠 「丸星百貨店」の社長。満寸子の幼馴染。
田子 茂輔 「丸星百貨店」の番頭格。誠と満寸子を優しく見守る。
定金 房代 「丸星百貨店」仕入部社員。茂輔の姪。
由良 庄吉 「丸星百貨店」重役。鎌倉に住む誠の叔父(父の弟)。由良家の分家筋。
有岡常次郎 元・建築業者。「倉田千太郎」という名を用いて満寸子を支える。
岡田 港区にある「新生病院」の医師。
富之沢 港区にある「新生病院」の入院患者。