吉屋信子の作品
吉屋信子の作品です。

作品名 発行年
返らぬ日 1927
乙女手帖 1939
茶盌 1950
鬼園の落葉 1955
落葉降る墓 1976
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返らぬ日 吉屋信子 交蘭社
あらすじ
 女学校に通うかつみは、同じ寄宿舎で暮らす同級生の彌生のことが大好き。彌生もかつみのことが好きでいつも一緒に居る。しかし彌生が日本橋で暮らす父のもとへ引き取られることになった…。

 作品の舞台
 長谷・・・彌生は長谷の別荘でひと夏を過ごしています。
 登場人物
かつみ 女学校の生徒。校内の寄宿舎で暮らす。上海生まれの転校生。
彌生 かつみの同級生。寄宿舎で暮らす。相模屋の妾腹の子。
京野 千鳥 かつみの亡母。少女雑誌の投稿者。
継母 かつみの継母。かつみと仲が悪い。
相模屋一郎右衛門 彌生の父。日本橋小舟町の乾物屋「相模屋」の主人。
夏菊 相模屋の亡妾。彌生の亡母。柳橋に住む清元の歌姫。
相模屋の義母。先代当主の妻。女隠居。
尼僧 寄宿舎の監督。
まだむ・おるが 築地にある美容館主。
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乙女手帖 吉屋信子 実業之日本社
あらすじ
 女学校の新入生・宇津木則子は同じクラスの松井環と友だちになろうと近づいた。彼女は父は金持ちで兄はラグビーの選手、母は病弱で療養中だと裕福な家庭で暮らす少女と偽ったことを語った。しかし則子は環の父・宗作が事業に失敗し、チンドン屋として働いていることを知っていた…。

 作品の舞台
 鎌倉・・・環は母が鎌倉の別荘で療養していると嘘をつきます。
 登場人物
宇津木則子 女学校の新1年生。
宇津木実子 則子の一つ年下の妹。
祖母 向島の「小梅病院」に住む母方の祖母。
宇津木雪子 則子・実子の従姉妹。母の弟の娘。
雪子の父。
雪子の母。
松井  環 則子の同級生。
松井 宗作 環の父。「松井株式店」の主人だが経営がうまくいかず、チンドン屋として働く。
環の亡母。
松井 幸吉 宗作の兄。
銀吉 少年スリ。
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茶盌 吉屋信子 河出書房新社
あらすじ
 骨董屋の番頭格・弥之助は秘伝の茶器の売上金に手を出しギャンブルに投じてしまった。そして金が無くなった彼は、ある行動に出るのだが…。

 作品の舞台
 光則寺・・・立田家の別荘があります。
 登場人物
弥之助 茶道具専門の骨董店「古竜堂」の番頭。
祖母 弥之助の祖母。茶道の師匠。
立田夫人 祖母の茶道の弟子。
M夫人 伊豆に住む立田夫人の茶道仲間。
庭番 立田家の庭番の老人。
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鬼園の落葉 吉屋信子 中央公論社
あらすじ
 鎌倉へ遊びに来た不良グループの相良たちは自動車強盗を企て街中で物色探しをしていた。すると壽福寺前を通りかかったひとりの婦人に狙いを定め後をつけていったが、突然婦人が相良のことを亡息の友人・正男だと思い話しかけてきた…。

 作品の舞台
 壽福寺・・・相良たちはひとりの婦人に狙いを定めます。
 登場人物
ぼく 物語の語り手。不良少年。
相良 ぼくの悪友。不良グループのリーダー格。
工藤 ぼくの悪友。不良グループのメンバー。
工藤の父。鎌倉に別荘を持つ。
婆さん 別荘番。
婦人 鎌倉に住む婦人。
雄ちゃん 婦人の亡息。戦死。