海野十三の作品
 海野十三(うんの じゅうざ・うんの じゅうぞう)の作品集です。推理小説よりはSF小説・科学小説を書く作家の印象が強い方です。ちなみに探偵役としてでてくる「帆村荘六」は「シャーロック・ホームズ」をもじった名前といわれています。
作品名 発行年
西湖の屍人 1932
黒い虹(連作小説) 1934
暗号数字 1938
人造人間エフ氏 1939
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西湖の屍人 海野十三 三一書房
あらすじ
 銀座で飲んでいた帆村と私は、奇妙な風体をした怪青年にからまれるが、その後彼を追跡するも逃げられてしまう。そして後日、小石川の心霊実験会に参加した帆村と私は、再び怪青年の姿を見かけたが・・・。


 作品の舞台
 鎌倉・・・高級クーペを買った漢は、鎌倉あたりをドライブします。
 登場人物
帆村 荘六 探偵。
帆村の友人。
孫  火庭 中国人コック。「曽我貞一」と名乗る。
漢  于仁 孫の甥。「神田仁太郎」と名乗る。浙江省の青年。
王  妖順 孫の知人。
宗  清民 孫・漢の師。
マリ子 「カフェ・ドラゴン」の女給。
大竹 婦人霊媒師。
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暗号数字 海野十三 三一書房
あらすじ
 各国の諜報機関の活動が活発化する中、探偵の帆村のもとに内務省からの調査依頼が舞いこんできた。依頼内容は、ある反政府団体に動きが見られ、無線通信に使われている暗号を解読してほしいというものだった…。


 作品の舞台
 大船・・・帆村は東京駅から列車に飛び乗り、大船を通過するあたりで暗号の解読に全力を尽くします。
 登場人物
帆村 荘六 探偵。
大辻 帆村の助手。
木村清次郎 内務省情報部事務官。
栗山 富山署刑事。
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人造人間エフ氏 海野十三 三一書房
あらすじ
 隣宅に住むイワノフ博士が研究する人造人間を見に行った正太とマリ子。しかし人造犬や人造豚を見ているうちにマリ子は怖がってしまい、博士と正太だけが人造人間エフ氏が置かれる地下室へ行ってしまった。いくら待っても戻ってこない兄を心配になったマリ子は、おそるおそる地下室の扉に近づいていくのだが…。


 作品の舞台
 鎌倉・・・正太とマリ子の母は病弱な為、鎌倉を離れずに暮らしています。
 登場人物
帆村 荘六 探偵。
大辻 帆村の助手。
イワノフ ウラジオ市に住む博士。人造人間の研究をしている。
正太 イワノフの隣宅に住む少年。中学3年生。
マリ子 正太の妹。小学4年生。
ドン イワノフの助手。
エフ イワノフが造った人造人間。
ダップ イワノフが造った人造犬。
大木 ウラル号の乗客。老紳士。
船長 ウラル号の船長。
一等運転士 ウラル港の運転士。
ウラル号の中国人コック。
河原 警視庁警部。
飛田 横浜水上署の警官。