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あらすじ
芝南佐久間町の質商・日野勘兵衛が自宅で鉄鎖で高手小手に縛られ殺害された。現場の床には破られた西郷隆盛の肖像画が一面に敷き詰められ、階段にはロウソクの蝋がミミズのように流れて固まっていた。近所の住民の話から事件当時に一人の婦人が現場となった質店「薩摩屋」の裏口から入っていたことがわかったが、どうやらその婦人は、私立探偵・藤枝真太郎の友人・小川雅夫の親類の娘・大木玲子だった・・・。
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作品の舞台 |
材木座・・・雅夫は材木座の赤坂邸に家出をして隠れている玲子を迎えに行きます。
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登場人物 |
藤枝真太郎 |
銀座に事務所を構える私立探偵。元・検事。 |
小川 雅夫 |
真太郎の高校時代の友人。雑誌社に勤める。 |
母 |
雅夫の母。雅夫と二人暮らし。 |
大木 玲子 |
雅夫の母の妹の娘。21~2歳。 |
関山 鉄三 |
玲子の許婚。工務店の機械技師。 |
若宮 貞代 |
富豪夫人。37歳。資産家の一人娘でわがまま育ち。 |
若宮 静雄 |
貞代の2番目の夫。30歳。 |
若宮万之助 |
貞代の亡父。資産家。 |
老女 |
若宮家の老女中。耳が不自由。 |
黒井 明光 |
若宮家の顧問弁護士。丸の内に事務所を構える。 |
峰岸 澄江 |
黒井の秘書。元・会社のタイピスト。21~2歳。 |
奥田 とめ |
元・貞代の養女の乳母。現在は三浦郡長井村に住む。関山の叔母。 |
大西 久吉 |
元・とめの内縁の夫。飲んだくれ。 |
日野勘兵衛 |
芝南佐久間町の質屋「薩摩屋」の主人。67歳。貞代の元夫。 |
金沢 佐助 |
「薩摩屋」の通い番頭。30歳。下宿先は雑司ヶ谷。 |
谷口 くま |
「薩摩屋」の通い女中。52歳。 |
斎藤 謙 |
「薩摩屋」の隣の「佐久間アパート」の住人。「日本生命」丸の内支社の外交員。 |
北田友次郎 |
「佐久間アパート」の住人。関山の異母弟。 |
柿崎 正雄 |
「佐久間アパート」の住人。 |
萩原 |
「薩摩屋」の近所のガレージの店員。 |
坂本初太郎 |
萩原の友人。「栄商会」の運転手。 |
高木 信吉 |
「薩摩屋」の近所の喫茶店のコック。42歳。 |
書生 |
真太郎の事務所に通う書生。 |
奥山 |
東京刑事地方裁判所検事局の検事。 |
野村 |
東京刑事地方裁判所の予審判事。 |
店員 |
銀座のカバン店の店員。 |
老爺 |
銀座の骨董店の店主。 |
老婆 |
鎌倉の材木座にある「赤坂邸」に住む老婆。 |
高橋 |
警視庁警部。真太郎の顔見知り。 |
根岸 |
警視庁警部。 |
児島 |
警視庁刑事。高橋の部下。 |
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あらすじ
「丸の内工業倶楽部」の前に停まっていた自動車の中で、男性の首なし死体発見された。警察が遺体の所持品を調べたところ、被害者は世田谷に住む資産家・熊丸猛と断定されたが、熊丸邸を訪ねた警察は猛本人と遭遇する。一方、探偵作家の村橋信太郎は萱場警部の協力を得て事件の解明に臨むが、彼は熊丸邸で秘書として働く元・恋人の松島あい子と再会する。あい子が信太郎に「事件にかかわるな」と再三忠告してくる態度に、彼は事件の暗い闇を感じながら捜査をすすめていく…。
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作品の舞台 |
扇ヶ谷・・・事件を調べる萱場警部は、扇ヶ谷の実相寺(架空の寺名)で襲われます。
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登場人物 |
村橋信太郎 |
探偵小説家。32歳。世田谷区若林在住。帝大法科卒。元・官庁の役人。 |
熊丸 猛 |
世田谷区下北沢にある通称「蟇屋敷」に住む資産家。50歳。慶応大中退。 |
熊丸麻里子 |
猛の後妻。 |
熊丸 咲 |
猛の亡先妻。39歳の時に火事で焼死。 |
栗井 |
熊丸家の執事。69歳。 |
花 |
熊丸家の小間使い。 |
松島あい子 |
猛の秘書。元・信太郎の恋人。25歳。 |
女中 |
松島家の女中。 |
留岡 |
熊丸家の運転手。 |
熊丸 喬 |
猛の亡父。大地主。 |
吉見 清子 |
麻里子・信太郎の知人。外交官夫人。 |
兼田ますみ |
麻里子の友人。実業家夫人。 |
今井 滝子 |
麻里子の友人。実業家夫人。 |
神並紀美子 |
麻里子の友人。実業家令嬢。24~5歳。 |
長瀬 |
私立探偵。「長瀬探偵事務所」所長。 |
新山 敏介 |
「長瀬探偵事務所」調査員。 |
田沼 源作 |
「巴ガレージ」の円タク運転手。 |
山口 徳恵 |
鎌倉市扇ヶ谷にある実相寺の住職。 |
勘三 |
実相寺の下男。 |
細木信太郎 |
南千住に住む大工。 |
細木 しま |
信太郎の母。元・熊丸家の女中。67歳。 |
日向 清 |
「ヴエノスアイレス号」水夫長。50歳。猛と三つ子の兄弟で、日向家の養子。 |
日向 甚吉 |
清の異母兄。70歳。埼玉県豊野村の百姓。卒中をおこし寝たきり。 |
日向 甚太 |
甚吉の亡父。清の亡養父。 |
嫁 |
甚吉の長男の嫁。35~6歳。 |
君香 |
大阪の芸者。 |
駒井 |
君香のなじみ客。 |
伴野 |
弁護士。君香の官選弁護人。 |
石井 達也 |
弁護士。伴野の友人。 |
田宮 |
九十九里の漁師。栗井の孫娘の嫁ぎ先。 |
明 |
猛・清と三つ子の兄弟。他家へ養子に出される。 |
お花 |
横浜の波止場の商売女。 |
おかみ |
大井町の麻雀クラブのおかみ。 |
女給 |
銀座のカフェ「ドートンヌ」の女給。村橋と顔なじみ。 |
女将 |
築地の待合「水月」の女将。 |
少女 |
銀座の西洋料理店「銀箭」の女給。 |
萱場 |
警視庁警部。村橋の知人。 |
森川 |
警視庁刑事。 |
藤木 |
警視庁刑事。 |
石井 |
警視庁刑事。 |
富永 |
警視庁刑事。 |
署長 |
丸の内署署長。 |
高島 |
丸の内署警部。 |
竹尾 |
丸の内署刑事。 |
木野 |
丸の内署巡査。 |
岡田 |
甲州街道沿いの駐在所の巡査。 |
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